ヴァイエイト("Vayeate")とメリクリウス("Mercurius")は、1995年放送のテレビアニメ『新機動戦記ガンダムW』に登場する架空の兵器。有人操縦式の人型ロボット兵器「モビルスーツ」(MS)の一つ。作中の敵側勢力である「OZ(オズ)」の試作型MS。「攻撃」と「防御」の二つの要素をそれぞれに集約した双子機として製造された。主人公「ヒイロ・ユイ」と「トロワ・バートン」が搭乗する有人型と、「MD(モビルドール)」と呼ばれる無人型の2タイプが存在する。メカニックデザインはカトキハジメが担当。本項では、外伝作品『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』に登場する発展機についても併せて記述する。OZに身柄を拘束された5人のガンダム開発者が共同開発した試作MS。A.C.(アフターコロニー)175年に彼等5人が開発した史上初の戦闘用MSトールギスは、後の全てのMSの原初でありながら、それらの多くを超える高性能機として設計された。「あらゆる戦場に適応可能な汎用性を備え、いかなる状況でも単機で勝利を得られる最強の機体」。科学者達はこの理想を実現すべく、様々な新技術をこの機体に投じた。そして建造された機体は、要求に相応しいスペックを達成したものの、躯体の限界まで詰め込まれた機能は必然的にそのサイズを大型化させ、製造・運用コストを大きく悪化させてしまった。この反省を踏まえ科学者達は発想を転換。機能を2つの機体に分割しそれらを徹底的に追求・特化、同時に単機毎の大型化の抑制を図った。そして、2機1組での連携運用を前提とし、互いの機能を補完し合う事で総合的な汎用性を付加しようとした。こうして誕生したヴァイエイト、メリクリウスは、それぞれ攻撃、防御に特化された双子のMSとして完成された。なお、コンセプト上はトールギスの発展系に当たるが、実際の設計はトーラスをベースとしている。また、この2機は後のMD開発のテストベースとしても利用され、その装備は初の本格的MDであるビルゴへと継承された。5博士の作品らしく、「最強の矛と盾」という極端な設計思想の機体となっている。なお、A.C.世界では「ガンダニュウム合金を装甲に用いたMS」が「ガンダム」と呼称され、ヴァイエイト、メリクリウスもガンダニュウム合金が装甲に用いられているため、「ガンダム」であると言えるが、劇中では「ガンダム」と呼ばれることはなかった。ヴァイエイトとは、エジプト神話の女神「ヴァイエト(ハウヘト、またはヘヘト)」に由来する。頭部に1本のアンテナを持つ青い機体は、「最強の矛」というコンセプトの元、遠距離砲撃戦に特化した機体として開発された。武装は大型ビームキャノン1挺を除き一切の装備を持たないが、対として行動する防御・接近戦型のメリクリウスの護衛を前提としているため、不用意な接近戦や単独行動を行わない限りは然程問題とされなかった。OZ宇宙軍のMS開発区で、レディ・アンが5人の科学者からヴァイエイトとメリクリウスの解説を受けているところを、侵入したヒイロが上半身のみの完成度50%のヴァイエイトを起動し、ビームキャノンを発射するも、同じく完成度80%のメリクリウスのプラネイトディフェンサーに無効化され、双方エネルギー切れで機能停止する。完成後はテストパイロットとしてトロワが搭乗し、ヒイロのメリクリウスと共に任務に当たる事になる。MDトーラスを率いて、サンクキングダム大使として宇宙に上がったゼクス・マーキスのトールギスに攻撃を仕掛ける。その最中、トールギスに接近戦を仕掛けるヒイロを援護するかのように装いつつ、トーラスをビームキャノンで巧妙に破壊するという器用な芸当で、OZのMDを確実に減らしていく。その後、未確認のガンダムがOZの基地やコロニーの破壊を始めたという情報が入り、それを迎え撃つ為に再び出撃する。それがカトル・ラバーバ・ウィナーによるものであると知るトロワは、デュオ・マックスウェルと張五飛の新型機の完成とタイミングを合わせて再びOZに反旗を翻そうと考え、カトルの乗るウイングガンダムゼロの性能を見極めようとする。しかしゼロシステムに取り込まれ、理性を失ったカトルは容赦無く2人を攻撃。トロワはカトルを説得を試みるが、ゼロのツインバスターライフルにより機体が半壊するダメージを受ける。更に止めの一撃を撃たれようとするヒイロのメリクリウスを庇い機体は爆発、トロワは宇宙空間に投げ出される。後にホワイトファングに拘束された5人の科学者によって、トロワの戦闘データが組み込まれたMDとして、ヒイロのデータを搭載したメリクリウスと共に再建造される。リーブラに潜入してデータを持ち出したヒルデを追い詰めるが、助けに入ったデュオによってメリクリウス共々撃破された。(リーオーをオールレベル100として換算)メリクリウスとは、ローマ神話の神「メルクリウス(マーキュリー)」に由来する。頭部に2本のアンテナを持つ赤い機体は、「最強の盾」を目指した防御型の機体として開発された。背部に搭載されたプラネイトディフェンサーを駆使しヴァイエイトを守護する。また、接近戦にも秀でており、ヴァイエイトよりもパワーを重視したチューンが施されている。劇中のヒイロの台詞によると操作性はガンダムと大差がないらしく、ヒイロは初搭乗にもかかわらず、難なく乗りこなしてみせた。潜入したヒイロによって上半身のみ建造された状態のヴァイエイトのビームキャノンで危うく破壊されかけたが、間一髪でプラネイトディフェンサーを起動した事で難を逃れる。その後テストパイロットとしてヒイロが搭乗し、トロワのヴァイエイトとコンビで任務に当たる。サンクキングダム大使として宇宙に上がってきたゼクスのトールギスと交戦、プラネイトディフェンサーでトールギスのドーバーガンを防いでいる。カトルがウイングゼロでコロニーの破壊を始めると、再びトロワと共にヒイロがメリクリウスで出撃。ゼロと交戦の末、大破したヴァイエイト共々OZに回収される。捕虜となったヒイロがゼロで暴走を始めると、カトルは回収されたメリクリウスに乗ってヒイロの前に立ち塞がり、プラネイトディフェンサーでゼロの動きを封じる。カトルはメリクリウスの自爆でゼロを破壊しようとしたが、ゼロは生き残った。後にホワイトファングに拘束された科学者達によって、ヴァイエイトと共に再度建造され、ヒイロの戦闘データが組み込まれたMDとして復活する。2機はリーブラのデータを持ち出したヒルデを追い詰めるが、助けに入ったデュオにヴァイエイト共々撃破される。(リーオーをオールレベル100として換算)デザインモチーフは日本の風神と雷神。当初、カトキは搭乗者がヒイロやトロワになると知らなかったため、「主人公が乗るには悪役風にデザインし過ぎたかもしれない」と述べている。なお、スーパーファミコンソフト『新機動戦記ガンダムW エンドレスデュエル』では、ヴァイエイトにはレディ・アン、メリクリウスにはルクレツィア・ノインがそれぞれ搭乗している。ヴァイエイトの必殺技はスマッシュ・ニー、ビームキャノン。メガ必殺技はメガビームブラスト。メリクリウスの必殺技はシールドクラッシュ、プラネイトディフェンサー、プラネイトアタック。メガ必殺技はプラネイトサンダー。目次へ移動する『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』に登場。OZプライズの攻撃用試作型MS。ビームキャノンを2基に増備され、更に強力な砲撃能力を持つ。ヴァルター・ファーキルのハイドラガンダムの親衛隊機として配備されたが、後にグランシャリオから砲撃され撃破される。なお「シュイヴァン(Suivant)」とは仏語で「次の」を意味する。『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』に登場。ヴァイエイト・シュイヴァンと対を成すOZプライズの防御用試作型MS。プラネイトディフェンサーを20基に増加され、更に防御能力が向上している。ヴァルター・ファーキルのハイドラガンダムの親衛隊機として配備されたが、後にグランシャリオから砲撃され撃破される。
出典:wikipedia
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