サルメテロール・フルチカゾン(Salmeterol/Fluticasone)は、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる配合剤。グラクソ・スミスクライン(GSK)が同社の長時間作用性β2刺激薬キシナホ酸サルメテロール(商品名「セレベント」)と吸入ステロイド喘息治療剤プロピオン酸フルチカゾン(商品名「フルタイド」)を配合し、同時に吸入できるようにした合剤で、GSKが日本で「アドエア」(Adoair)、ドイツ以外のEU諸国で「セレタイド」(Seretide)、ドイツで「ヴィアーニ」(Viani)、アメリカで「アドベアー」(Advair)の商品名で、またシュバルツファーマがドイツで「アトマディスク」(Atmadisc)の商品名で販売している。いずれも容器は紫色。日本での承認上の正式な一般名は「サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル」。1998年にスウェーデンではじめて承認されて以降、世界120カ国以上で気管支喘息およびCOPD治療用として承認されており、フルチカゾンとサルメテロール双方の成分が相互に作用しあい、また、同時に吸入することで気管支内の同じ位置まで到達できるなど、単純に混合しただけ以上の効果があると報告されている。日本では2007年4月18日付で3用量のディスカス(ドライパウダー・インヘラー)が成人の気管支喘息治療用として厚生労働省の承認を受け、同年6月8日薬価収載され発売された。当初、商品名を「セレタイド」として申請したが、フルタイド、セレベントと名前が似通っていることによる過誤を防ぐため、厚生労働省の指導により商品名を「アドエア」とした。2009年1月21日にはCOPDおよび小児喘息についても適応追加され、エアゾール製剤の輸入販売についても承認された(薬価収載次第発売)。サルメテロールとフルチカゾンを併用している患者にとっては、配合による相乗効果、利便性向上、使用後廃棄する容器の数の低減などが期待できるが、β2刺激薬の適切な使用からの逸脱、相乗効果によるリスク増加の懸念などの理由で、承認に反対する声もある。あくまでも併用する際の選択肢であり、併用の必要がない場合や、用量の組み合わせが適切でない場合には注意が必要である。同様の効能をもつものとしては、アストラゼネカが同社のステロイド剤ブデソニド(商品名「パルミコート®」)と気管支拡張剤ホルモテロールの配合剤を、商品名「シムビコート®」()としてアメリカで販売しており、日本ではアステラス製薬が導入して同名で販売している。また現在本邦で治験中の薬剤も複数ある。重大な副作用として、ショック、アナフィラキシー、血清カリウム値低下、肺炎(3.3%)が知られている。その他、1〜10%に口腔及び呼吸器カンジダ症、嗄声、口腔及び咽喉刺激感(異和感、疼痛、不快感等)、感染症、筋痙攣が発生する。副作用発現率は喘息の治験では国内・海外通算で成人14.8%、小児23.1%であり、COPDでは33.0%であった。副作用の頻度は両有効成分の和である。例を挙げると、吸入ステロイド薬は口腔カンジダ症を引き起こすので、サルメテロール・フルチカゾンでも発生する。防止の為に吸入後にうがいをする事が勧められる。吸入ステロイドと(LABA)を使用して症状を制御する事は喘息治療ガイドラインで推奨されているが、サルメテロールには喘息死を誘発する小さなリスクが有り、ステロイドを併用してもリスクは低減されない。これはLABAが喘息発作を鎮めると同時に兆候無しに気道炎症と過敏性を亢進させる事で起きていると思われる。この合剤で起こる他の副作用は、血圧上昇、心拍数変動、不整脈、骨粗鬆症・骨折・緑内障の各リスクの上昇である。サルメテロール・フルチカゾンの副作用を低減させる為に、のを使用出来る。
出典:wikipedia
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