ハンナ・バーベラ・プロダクション(Hanna-Barbera Productions)は、かつてメトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)で『トムとジェリー』を制作したウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラが設立した、アメリカ合衆国のアニメーション制作会社。1957年から2001年までの間、アニメ番組やアニメ映画製作を続けてきたが、2001年にワーナー・ブラザーズ・アニメーションに吸収され、その歴史を閉じた。ハンナ・バーベラは、1944年、MGMのアニメーション部門の監督だったウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラの個人事業として設立された。当初の社名はH-B エンタープライズ(H-B Enterprises)で、テレビコマーシャルなどのフリーランスの仕事をMGMのアニメ制作の片手間に行っていた。1957年にMGMがアニメーションスタジオを閉鎖しアニメーターが解雇されると、ハンナとバーベラは H-B エンタープライズを拠り所にして再出発した。彼らは独自のテレビ向けアニメーションなどを制作し、1960年にハンナ・バーベラ・プロダクションと社名変更した。30年以上にわたり、ハンナ・バーベラ・プロダクションは『原始家族フリントストーン』、『宇宙家族ジェットソン』、『珍犬ハックル(ハックルベリー・ハウンド)』、『クマゴロー(ヨギ・ベアー)』、『JQ(ジョニー・クエスト)』、『弱虫クルッパー(スクービードゥー)』、『森のスマーフ』などの人気シリーズを制作し、そのいくつかはアメリカン・ポップカルチャーの象徴的存在となった。1991年、ハンナ・バーベラ・プロダクションはCNNの創業者テッド・ターナーが率いるターナー・ブロードキャスティング・システムの出資を受けた。これにより、既に過去のワーナー・ブラザーズやMGMの短編アニメ映画のライブラリを所有していたターナーはハンナ・バーベラのアニメも手に入れ、アニメーションのライブラリをさらに増やすことができた。これらは翌1992年に開局した新しいケーブルテレビチャンネル、カートゥーン ネットワークの基礎となった。1992年にはハンナ・バーベラは社名をH-B プロダクション・カンパニー(H-B Production Company)に、1993年にはハンナ・バーベラ・カートゥーン(Hanna-Barbera Cartoons)に変更したが、アニメーション制作は続行した。ただしウィリアム・ハンナとジョセフ・バーベラは半分引退し、新作制作にはたまに関与するものの、もっぱらスタジオの顔としての活動を行っていた。1990年代後半を通じ、ターナーはハンナ・バーベラの第一の活動目標をカートゥーン ネットワークのための新作制作へと変えた。1994年にはハンナ・バーベラの子会社として、カートゥーン ネットワーク向けの新作を制作するカートゥーン ネットワーク・スタジオ(Cartoon Network Studios)が設立され、『パワーパフガールズ』("The Powerpuff Girls")などの制作にあたった。1996年、ターナー・ブロードキャスティング・システムがタイム・ワーナーに買収され、2001年にウィリアム・ハンナが没すると、ハンナ・バーベラはワーナー・ブラザーズのアニメーション子会社、ワーナー・ブラザーズ・アニメーション(Warner Bros. Animation)へ吸収され、消滅した。ジョセフ・バーベラは2006年の死去までワーナー・ブラザーズ・アニメーションの象徴として在籍し続けた。「ハンナ・バーベラ」のブランドは現在、ワーナー・ブラザーズ・アニメーションのライブラリ資産の名称や、過去の作品(『フリントストーン』『スクービー・ドゥー』『ジョシー・アンド・ザ・プッシーキャッツ』)をワーナー・ブラザーズが実写映画化する際の宣伝用としてのみ使われている。一方、カートゥーン・ネットワーク・スタジオは、タイム・ワーナーのグループ企業ながらターナーの下で存続しており、現在もカートゥーン ネットワークのために『ビリー&マンディ』("The Grim Adventures of Billy and Mandy")や『サムライジャック』("Samurai Jack")などを制作している。この会社がハンナ・バーベラの流れを受け継いでいるスタジオとして見られている。1960年代前半の日本では、国産テレビアニメ黎明期であったことから、ハンナ・バーベラ・プロダクション制作作品を日本語吹き替えしたものが地上波テレビで毎日のように放映されていた。これらのほとんどは、高桑慎一郎によって日本独自の邦題とコミカルな歌詞の主題歌が付けられローカライズされた。1970年代にも東京12チャンネルの『マンガのくに』で繰り返し再放送され、日本の当時の子供たちの多くはハンナ・バーベラ作品を見て育ったといえる。1997年に日本進出したカートゥーン ネットワークでは開局当時のコンテンツの半数近くが旧作の放送に充てられ、2012年現在もBOOMERANG枠で作品を観ることができる。括弧内は日本放映時の邦題。
出典:wikipedia
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