エランシアは、韓国のゲーム会社NEXONが開発したオンラインMMORPG。日本ではソリッドネットワークス、ネクソンジャパン(現:ネクソン)が運営した。2000年9月から無料βサービスが行われていたが、2001年3月1日から月額制の正式サービスが開始された。その後もアップデートが続けられたが、サービスを2006年5月31日に終了することが発表され、これに先立って同年1月18日から基本プレイ料金が無料となった。サービスの存続を願う署名運動が行われたが、予定通り5月31日にサービスは終了した。韓国では現在でもネクソンが運営している。グラフィックは全て2Dである。戦闘だけがメインではなく、魚釣りや商売ができたりと、人それぞれの遊び方ができる。それぞれのサーバに存在する次元。同じ「サーバ」内であれば、自由に「ゲームサーバ」を行き来できる。プレイヤーはキャラクター作成時に名前や性別の他に三種類の適性を設定した。戦士、冒険家、商人がその三つで、これら三つのうちどれを重視するかでその後エランシアでのプレイに大きな影響を及ぼすことになった。この三つは最も重視する適性、ある程度重視する適性、まったく重視しない適性をそれぞれドラッグにて移動させて設定した。戦士適性ならば戦闘系アビリティを、冒険家適性ならば探索・採取アビリティを、商人適性ならば生産アビリティをそれぞれマスターできた。また、商人適性が高い人ほどNPCの店でアイテムを安く買えて高く売る事ができ、逆に戦士適性が高い人ほどアイテムは高くなり安く売る事になった。それぞれの重視適性により就く事のできない職業も存在した。装備品の変更ができるほか、現在友達などに登録しているキャラを確認できる画面。これは操作しているプレイヤーのみならず他人が閲覧する事も可能で、名声や装備品、友人情報は簡単に相手に漏洩した。ただし名声以外はそこまでプレイヤー自身の判断材料とはならず、逆に知っている友人の友人を見つけられたなどの利点のほうが多かった。エランシアにはSTR、VIT、AGIといったステータスが存在するが、もっとも重要なのはSTRとINTのみで後は上げてもさほど効果は感じられなかった。しかし、これらのステータスには職業と密接な関わりが存在し、全てのステータスは10までは上がりっぱなしだが10から先は現在の職業によっては下降するステータスも存在し、プレイヤーは職業とステータスに相談しながら育成をする事になった。唯一、全てのステータスが上昇するのが探検家だが探検家では戦闘系アビリティが成長させられなかった。しかし探検家になって全てのステータスを最低ラインの10まで上げてしまう事を通称「底上げ」と呼び、多くの戦士適性プレイヤーは底上げをしてから本腰を入れて戦闘系アビリティを育成させていた。HPとMPは他のRPG、MMORPGと同一のもの。HPは主に攻撃を受ける事で、MPは魔法を使う事で上昇した。FPはフードポイントと読み、ポーションなどを使ってもこのFPが0だと回復効果は激減した。FPは食べ物を食べる事で回復した。戦闘系、探索・採取系、生産系に大別できた。それぞれのスキルの%をアビリティと呼ぶ。戦闘系、探索・採取系は15.00%で、生産系は20.00%にて転職する事ができた。キャラクター作成時に重視する適性のスキルのみが100.0%まで到達する事ができ、その次の適性は80.0%、重視しない適性は60.0%までしか上げる事ができないという上限があった。全ての職業には職業アビリティが存在し、該当するスキルアビリティを使う事で上昇した。職業アビリティが上昇する事でステータスが下降、上昇したためにアビリティを上げる事はこの職業アビリティを上げる事と同意義だった。無職だったり現在職業に関係の無いアビリティを上げたりした場合は上がらない。エランシアには耐久度の概念が存在する。全ての武器(探索・採取用品、生産用品含む)、防具、装飾品には耐久度が存在し、使っている間にそれは減少していき0となった時点で壊れてしまい装備不可能となる。各町に存在する鍛冶屋で修理は可能だが、それぞれの装備品の性能が良いものほど修理費は高く設定されており、特に魔法を使う際のリングは消耗が激しく修理費もかさんだ。そのため、魔法をメインとして使いたい時は複数のリングを所持する必要があった。レベル武器と呼ばれる、スキルアビリティを一定値まで上げた状態でもらうことのできる特別な装備品の修理費も高かった。トラストはキャラクターごとに設定されているカルマのようなもの。トラスト投票は一日に二回、セルニカ聖堂にて行う事のできる儀式で、プレイヤーキャラを指定してトラストを上げたり下げたりの投票ができる。一回の投票につき該当キャラの名声の1ポイントが増減する。このトラストはキャラのペーパードール画面を参照する事で誰でも確認のできるポイントで、トラストによりPKかそうではないかという判断もできた。名声はPK行為で一般プレイヤーを殺すことにより下降するポイントで、聖堂で確認する事でしか見る方法はなかった。名声がマイナスのキャラを殺すことで名声を増加させられた。(しかしこの制度は途中で廃止)また、この名声が-100になった時点で転職できるネクロマンサーという職業も存在したが、後に名声が廃止されてからは実質的に転職不可能となった。マイナス状態のキャラは各町の店の売値や施設の利用料金が格段に上昇してしまった。セルニカにて行える友達登録は自分のペーパードール内の登録欄にそれぞれ他のプレイヤーキャラを登録する事。結婚相手、子供、師匠、弟子、友達などが登録できた。結婚するとマリッジリングという特別な装備品がもらえたが、子供が生まれるなどのイベントはなかった(子供を登録する事はできる)。ただし結婚すると友人たちが集まって大々的に式を挙げるなどのユーザーイベントはそれぞれで企画、実行されていた。エランシアには独自の時間が存在する。現実時間の10秒がエランシアでは60秒(1分)となり、現実時間の4時間がエランシアの一日(24時間)になる。この時間はエランシア内の砂時計というアイテムで確認ができた。この時間により会話できるNPCや行えるイベントがあった。
β次元では時刻によって昼夜が変化し、暗くなる・明るくなるなどのグラフィック的な変化(町中以外)のほかにドラキュラ伯爵の出現などいくつかのイベントが起きた。降雪時や雨天時はMPが減少したり、暗闇ではランプやたいまつといったアイテムを装備しないと周囲がよく見えなかった。職業とは、それぞれのキャラクターの属するもの。無職も存在する。現在就いている職業によりステータスの上昇下降があるほか、特定の職業に就いていなければ100.0%まで到達できないスキルも存在する。それまでに就いていた職業を辞めて別の職業に就く事。各職業に転職するために設定されているアビリティやクエストさえ獲得・終了していればいつでも何度でも転職は可能(お金はそのたびに掛かる)。エランシアでは大別すると無職を別として三種類の職業が存在し、下級職業、特殊職業、二次職業がそれぞれに該当する。下級職業は比較的簡単に就ける職業で、ゲーム序盤からプレイヤーが就く事のできる職業。特殊職業は一定の職業アビリティを100.0%にした状態で就く事のできる職業。二次職業は一定のスキルアビリティを100.0%にし、さらに別のアビリティをある程度上げた状態で就く事のできる職業だった。また、特殊職業と二次職業に転職した瞬間にエランシアの全ての次元、マップに「○○が○○○○に転職しました」といったアナウンスが流れた。MMORPGというわけでゲームとしてのクリアは存在しない。ゲーム開始時に設定する事になる三通りの適性が存在するが、たとえ選んでいない適性でもアビリティを上げる事は可能(ただし制限は存在する)。多くは目指す武器、探索・採取、生産アビリティを上げる事を目標としているプレイヤーが多かったが、アビリティが10.00を越える前は課金が発生しなかったために友人とのチャットをするためのゲームとして利用している人もいた。MMORPG黎明期だった当時、「ネットを通じて他人と一緒に冒険する」というそれまでにない楽しみ方を多くのプレイヤーと共有し、友人を作りながらエランシアを巣立って行った。掲示板はエランシアでいつでも閲覧できる独自の機能。一般掲示板、取引掲示板、連絡掲示板に分かれていた。一般掲示板は主にユーザーイベントの告知や遺品回収のお願いなどを、取引掲示板ではゲーム内のアイテム売買関係を、連絡掲示板は個人を指定しての手紙的な書き込みができた。この掲示板は同社開発のMMORPGテイルズウィーバーなどに存在するもの同様、プレイヤーのキャラ名がそのまま掲示板のキャラ名となった。また、掲示板は何らかのアビリティが10.00%に到達していないキャラは閲覧する事すら不可能だった。チャットは一般的な会話と耳打ちしか存在しなかった。特にユーザーイベントなどを開催する時にこの仕様は致命的で、一般会話のみで全ての行程やスケジュールを多くの相手に伝えるのは非常に苦労した。そのため、ユーザーイベントでは掲示板システムを利用するプレイヤーが多かった。パーティは誰でも組む事ができ、パーティを組んでいるとどのマップに相手がいてもアビリティが上がりやすいという恩恵があった。しかし相手の承諾は必要としないので友人間で組んだり了承を得て組んだ場合を除いて多くのパーティはAFK中のプレイヤーやまったく面識が無いプレイヤー同士だった。リーダーのみが追放が可能で、全てのパーティメンバーがパーティ未所属のプレイヤーキャラを加入させられた。パーティを組むと画面右上に自分のパーティに所属するキャラクターの名前が表示され、背景の緑色ラインがそのままそのキャラクターのHPを示した。ただしパーティチャットなどの機能は存在せず、連絡にはもっぱら相手を指定しての耳打ちをしていた。エランシアは当初から町中以外のどこでもPK可能だった。後に次元の追加とその構成が変化する事でPK禁止のγ次元もできたが、その代わりに攻撃速度が遅くなるという点があった。PKに攻撃されて死んだ場合は初心者・上級者の隔たりなく遺品として一部の所持品と装備品、お金を落とした(モンスターに殺された場合と同一)。初心者を狙うPKももちろん存在したが、これに対抗するPKKという集団も存在した。エランシアでは探索・採取や弓での攻撃の際に放置プレイにしておくプレイヤーが多かったため、PKはこれらも狙っていた。GMはゲームマスターで、SCはサポートキャスト。公式サイトにて全員の名前が公開されていた。ゲームマスターはエランシアのゲーム開発にも関わるプレイヤーで、不正行為の取り締まりなどで姿を現すほかは一般プレイヤーがお目にかかることは滅多になかった。サポートキャストとはエランシアに常駐する事の多いプレイヤーで、初心者プレイヤーをサポートする事をその仕事としているプレイヤー。こちらは特にロランシアの広場にてよく見かける事ができ、初心者等の隔たりなく耳打ちでの質問的な会話も可能だった。マクロとは現在BOTなどと呼ばれているプログラムの事。ある一定の行動を自動的に繰り返させたり決まった条件が揃うと実行させたりするもので、エランシアでは恒常的にマクロを利用したアビリティ上げは行われていた。一般的には「釣りマクロ(釣り場で釣り、重量がいっぱいになったら魚を売り、足りないエサを購入し竿の修理をした後に再び釣り場で釣る)」、「落ちマクロ(HPが一定値以下になったら自動的にログアウトする。PK対策に利用された)」など多数存在していた。当初の運営側がマクロを黙認、むしろ推奨していたという背景があり、マクロはあっという間にプレイヤーに広がる事となる。特に魔法アビリティはある一定値からは手動でのアビリティ上げがほとんど困難を極め、マクロ反対派のプレイヤーも目をつぶりたくなるほどだった。その後運営側でも取り締まりを図るが、特に悪質なものを除いてはほとんどが放置されていたのが現状である。
出典:wikipedia
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