中間周波数(ちゅうかんしゅうはすう、Intermediate Frequency : IF)とは、送信機や受信機の中間段階で送信信号あるいは受信信号の周波数を変換した周波数である。スーパーヘテロダイン受信機では、局部発振器(ローカルオシレータ)と目的の信号を混合器で混合し、それぞれの周波数の差の、濾波、増幅等の処理をして使用する周波数を中間周波数という。中間周波数をミキサによりさらに別の中間周波数に変換する場合があり、その場合、第1中間周波数 (1st IF)、第2中間周波数 (2nd IF) …と区別して呼ばれる。従来の技術常識よりも低いIFを使ったシステムの場合、ローIFと呼ばれることがある。ダイレクトコンバージョン受信機の場合は、ゼロIFと呼ばれることがある。IFはインターフェースの略称として広く知られているため、間違えられることがある。中間周波数は設計の最初の段階で決定される。送信機や受信機の性能やコストに大きく影響するため、メーカにとっては戦略的要素をもつ。また、選定を誤ると後々スプリアス輻射や、スプリアス受信など重大な問題に発展するので、十分に検討して決定される。下記の古くから使われている一般的な周波数以外にもシステムによって様々な周波数がある。最近は上述の戦略的要素も関係して、中間周波数の種類は増える傾向にある。アメリカでは1930年代からスーパー・ヘテロダイン受信機が普及し始めたが、中間周波数は標準化されていなかった。日本では戦前はスーパー・ヘテロダイン受信機は非常に高価であったが実用化されていた。初期の中間周波数は 175 kHz や 250 kHz であり、その後 463 - 465 kHz が採用されていた。戦後、1947年にアトランティックシティで開催された国際電気通信連合会議で、中波の放送周波数が 535 - 1605 kHz に割り当てられた。同年、日本政府は GHQ の勧告により再生検波受信機の製造販売を禁止したため、メーカーはスーパー・ヘテロダイン方式のラジオを製造しなければならなくなった。また、日本は1949年に国際電気通信連合に加盟したため、国際電気通信連合の定めた中波の放送周波数で中波放送を行わなければならなくなった。この一連の動きの中で1950年7月28日、JIS で、AM 放送受信機の中間周波数は 455 kHz、FM 放送受信機の中間周波数は 10.7 MHz と規定された(JIS C 6004『放送聴取用受信機中間周波数』)。この JIS が制定されると、各メーカーは中間周波数に 455 kHz を採用するようになった。スーパー・ヘテロダイン方式の原理として中間周波数が高い方がイメージ比をよくするのに有利だが、当時の真空管の技術では、高い周波数では十分な増幅率や周波数安定度を実現するのは難しかった。以下に、中波ラジオの中間周波数の変遷を示す。真空管回路の技術の向上などにより、年を追うごとにより高い中間周波数が実装されるようになったようすがうかがえる。この節の以上の参考文献
出典:wikipedia
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