デビルガンダムは、テレビアニメ『機動武闘伝Gガンダム』に登場する架空の兵器。建造時の正式名称はアルティメットガンダム。英語圏では「"Dark Gundam"」(ダークガンダム)という名前に変更されている。ドモン・カッシュの父、ライゾウ・カッシュ博士が開発したモビルファイター〈MF〉であり、「自己進化」「自己再生」「自己増殖」の3大理論を備えた機体。同時期に開発が進められたシャイニングガンダムとは一部部品が共通している。F.C.59年に完成。開発目的である「環境の再生」のため地球に降下させる予定であったが、カッシュ博士の才能に嫉妬したミカムラ博士と軍事兵器として目を付けたネオジャパン軍部のウルベ・イシカワの共謀により、アルティメットガンダムは軍に奪われそうになる。軍の手から逃れるため、キョウジ・カッシュは母ミキノ・カッシュの犠牲を払いながらも、アルティメットと共に地球に脱出するが、急な大気圏突入で機体は1年間もの再生を余儀なくされた上、落下のショックから人類を地球環境浄化の障害と捉え、全人類の抹殺を遂行せんとするデビルガンダムに変貌。キョウジを強制的に生体ユニットにしたデビルは第13回ガンダムファイト開催中の地球を移動し、各国のガンダムファイターをDG細胞で洗脳して、自らの配下とし、デビルガンダム軍団を作り上げていった。アルティメットガンダムの名残が強く残る初期形態は下半身が巨大な鋏と節足動物を思わせる六本足となっており、宇宙空間を高速移動することができる。最初の進化である中間形態からは下半身がガンダムフェイスに変化した。キョウジ亡き後はミカムラ博士の娘のレイン・ミカムラが第2の生体ユニットにされ、ネオジャパンコロニーと一体化した最終形態に進化。ガンダムの姿をした宇宙要塞であり、各部には無数のガンダムの頭部が備わっている。内部のコア中枢も中間形態に瓜二つの機体に進化し、MA(モビルアーマー)形態と脚部を展開したMF形態の2形態を有する。狭義では、このコア部分のみを最終形態と呼び、コロニーと一体化した外側部分を「デビルコロニー」、あるいは「デビルガンダム・コロニー」や「コロニーデビルガンダム」などと区別する場合もある。生体ユニットとなる人間は、ガンダムファイターとしての能力が高く、肉体的にも健康な者が高い適性を持つとされる。また、自らで新たな命を生み出せない男性より生み出せる女性の方が適性が高いため、東方不敗マスター・アジアはドモンを、ウォンはアレンビー・ビアズリーを、ウルベはレインを、それぞれ本機の生体ユニットにしようと考えていた。なお、レインが生体ユニットにされた際は全身の表面が金属化して裸体となった。本機と連結した半MS「ガンダムヘッド」や、分身体であるMSデスアーミーを大量に生産可能である。本機の構成材は特殊であり、あらゆる環境下での活動が可能な生物的要素を備えたナノマシンで構成される。これはディマリウム合金の一種であり、U細胞(アルティメット細胞)と呼ばれ、本来ならば汚染物質の分子レベルでの除去などを行うことで地球環境の浄化に大いに役立つはずであった。しかし、前述の通りデビルガンダムと化したことで、あらゆる構成物を自身の支配下に置く「DG細胞(デビルガンダム細胞)」と呼ばれるものになった。このDG細胞に感染した生物はデビルガンダムの僕となり、凶暴さや闘争本能が拡大する。脳まで侵食されると、言葉すら発せないゾンビ兵に変貌してしまう。ただし、脳まで侵食される前に、DG細胞を体内から除去すれば、救うことは可能。旧シャッフル同盟は、自分たちの命を犠牲にすることで、チボデー・クロケットたち4人のガンダムファイターのDG細胞を除去すると共にシャッフルの紋章を授けた。その一つを受け継いだジョルジュ・ド・サンドはDG細胞に侵食された対戦相手のジャン=ピエール・ミラボーを紋章の力で浄化している。ただし、シャッフルの紋章を持つ者なら誰でもDG細胞の浄化ができるというわけではなく、ドモン・カッシュはDG細胞に感染したアレンビー・ビアズリーの浄化を行ってはいない。結果的にアレンビーは侵食が進んでいなかったことから、ミカムラ博士の手術により浸食を受けた体組織の摘出を行い、元の身体に戻れた。強い精神力を持つ人間は逆にDG細胞を支配下に置くことができる。この効果を利用した機体がマスターガンダムである。機体を全く別の形に変化させることもでき、グランドガンダムはネオイングランドのジョンブルガンダムに、ガンダムヘブンズソードはネオイタリアのネロスガンダムに偽装して大会に参加していた。後にランタオ島でウォルターガンダムはネオスウェーデンのノーベルガンダムに偽装している。死者を動かす能力も持ち、病死したジェントル・チャップマンを蘇らせたり、第3回大会優勝者であるダハール・ムハマンドとその乗機であるファラオガンダムIV世の無念の記憶まで復活させた(最終的にファラオガンダムXIII世に近い形まで進化している)。しかし、既に一度死んだ人間を復活させる場合、人格が生前とは異なっており、特にチャップマンは、精神破綻に近い状態にまで陥っていた。「悪魔」の名にふさわしく、欲望にまみれた登場人物たちを自身の支配下に置いている。唯一、ネオドイツのガンダムファイターだったシュバルツ・ブルーダーは、キョウジが残された理性を振り絞って自分の記憶と知識をコピーして、その人格がコントロールできるような形で使用したことで、キョウジの分身として復活した。「スーパーロボット大戦MX」ではこの原理で作り出したと思われるシャッフル同盟やデビル四天王のクローンが登場する。本作の内容を包括するさらに未来世界を描いた作品『∀ガンダム』の小説版『月に繭 地には果実』や、『∀ガンダム記録全集2』(講談社)によれば、過去にナノマシンに人類文明の排除を促すウィルスを流布させるテロが起こったと記録が残されている。地球をはじめとし、火星周辺の移民環境(その様子は作中でもジェントル・チャップマンの台詞で「温暖で過ごしやすいところ」と語られている)を壊滅状態に陥いれたというこのテクノハザードは、「DG細胞災害」と名づけられている。同作の設定では、ナノマシン研究は「DG細胞災害」の影響から、事件後全ての研究が凍結され、長い間危険な研究として封印されていた。さらに後に研究が進められ、当時の大戦後のムーンレィスにおいてナノマシン研究が再開。これには本来の目的であった汚染が進んだ地球環境の再生など、そのほか様々な平和利用に用いられた様子が語られている。これらのナノマシンには、目的用途を越えた進化・再生・増殖を食い止めるアポトーシスのプログラムが組み込まれていた。本機は、『機動武闘伝Gガンダム』の最大の敵として最後までドモンたちの前に立ちはだかった。当初は単なる巨大な敵としか描写されなかったが、その強大な力ゆえに権力者たちの野望のために利用されることとなった。ギアナ高地においてシャイニングガンダム スーパーモード(明鏡止水状態)のシャイニングフィンガーで撃破されたが、ウォンに回収されてネオホンコンに運び込まれる。ランタオ島での戦闘でシュバルツの犠牲により再度撃破されると共に生体ユニットのキョウジを失ったことで機能停止した。ネオジャパンのウルベに回収された後、レインを生体ユニットとして復活。ネオジャパンコロニーと同化する。地球をも自らの一部にしようとするが、シャッフル同盟とガンダム連合に阻まれる。レインはドモンにより救出され、最後は2人を乗せたゴッドガンダムが放った「石破ラブラブ天驚拳」で撃破されて消滅した。デビルガンダムはゲームなどでも多く姿を見せており、中にはゲームオリジナルのデビルガンダムも存在する。総監督の今川泰宏によると顔の中にある顔や、頭の中から別の体が出てくるというデザインは永井豪の漫画『魔王ダンテ』のイメージであるという。
出典:wikipedia
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