近江今津駅(おうみいまづえき)は、滋賀県高島郡今津町今津住吉(現在の高島市今津町住吉2丁目6番地8)にかつてあった江若鉄道の駅(廃駅)。同鉄道の終着駅であった。高島郡の中心地である今津町に位置し、地域住民はもとより町内にあった滋賀県立今津中学校(現在の滋賀県立高島高等学校)に通う生徒や陸軍の饗庭野演習場(現在の陸上自衛隊饗庭野演習場)へ向かう軍人や兵士など、様々な人が利用する駅であった。駅に設置された駅名標には「おおみいまづ」と表記されていた(隣の北饗庭駅の駅名標も同表記)。その名前の通り近江(滋賀県)と若狭(福井県)とを結ぶべく建設されてきた江若鉄道線であったが、沿線住民が負担に協力した建設資金も枯渇し、当初計画されてきた福井県の三宅村への鉄道による延伸は頓挫することとなった。そのため当駅が路線廃止まで同線の終着駅であった。鉄道で果たせなかった当駅から三宅村へ至る路線はのちに自動車(バス)路線が受け継ぎ、1937年(昭和12年)に省営自動車の若江線が開通している(現在も西日本ジェイアールバスの路線として存続)。陸軍の饗庭野演習場があったことから戦中は当駅から兵士が出征していくこともあり、その際には駅のホームや駅前の広場が見送りの場となった。また戦前には演習場の一部が饗庭野スキー場として開放されており、鉄道を利用して訪れるスキー客もいた。三角屋根というモダンなデザインを施した駅舎は江若鉄道線内では珍しく、先に開業していた大溝駅(のちの高島町駅)とともに目を引く存在であった。駅のあった場所は、江若鉄道の廃線後に開通した湖西線の近江今津駅より北方にあたり、敷地はJR西日本の職員宿舎となっている。また江若鉄道線内の駅で唯一駅舎が現存しており、駅舎は店舗に転用されていた。
出典:wikipedia
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