羽交い締め (はがいじめ)は、拘束術・逮捕術の一種である。また、アマチュアレスリングなどの格闘技の技術・関節技としても応用されており、その場合はネルソン・ホールド (Nelson hold)、双羽固め(ふたはがため)と呼ばれる。相手の背後より、相手の両腋の下から自らの両腕を通して、相手の後頭部あたりでその両手を組んで固める。その状態で両腕で強く締め付けることにより、相手に身動きが取れないようにする。「羽交い」とは、鳥類の左右の翼が交わる部分、もしくは羽根自体のことで、羽交い締めの名称はそれに由来する。また羽交い締めを仕掛ける行為自体が「羽交い締めにする」という動詞となっている。主に暴れている人間を制止するために使用され、代表的な使用例としては、凶悪犯の逮捕や喧嘩の仲裁などである。その他、強姦や暴行を目的とする犯罪者が、対象とする相手の動きを封じるために使用される事もある。アマチュアレスリングをはじめとする格闘技では、羽交い締めの状態から相手の頭部を圧迫する応用技がある(後述)。ネルソン・ホールド(Nelson hold)は、格闘技における技術の一つ、あるいはその派生を含む総称である。双羽固め(ふたはがため)とも呼ばれる。主にアマチュアレスリング、プロレス、総合格闘技等において使用される。羽交い締めをレスリングに応用した技で、急所を狙う首攻めの一種である。分類上、関節技・締め技の範疇となる。拘束術としての羽交い締めは、相手を動けなくすること、取り押さえることが目的であるのに対し、ネルソン・ホールドは相手を攻撃する、ダメージを与えるのが主目的である(プロレスなどでは拘束を目的とする場合もある)点が異なる。なお、ネルソン・ホールドのことを「羽交い締め」とも呼ぶ事も多いが、本来は異なる。技の名称はイギリス海軍提督のホレーショ・ネルソンにあやかって名付けられたとされている。掛け方により様々な種類が存在している。以下、種類ごとに記述する。羽交い締めを首攻めとしてレスリングに応用した技で、元来はこの技をネルソン・ホールドあるいは双羽固めと呼んでいた。後にフルネルソンの変型技が数種(後述)生まれ、混同を避けるためネルソン・ホールドはフルネルソンとその派生を含む総称として使用されることが多くなった。相手の後方から相手の両腋の下から自分の両腕を差し入れて、相手の後頭部あたりで自分の両手を組み合わせ、羽交い締めの状態とし、そこから首の後ろで組んだ両手で相手の頭部を押し曲げ、圧迫して攻撃する。アマチュアレスリングでは、真後ろから攻めると反則となる。見た目が羽交い締めと同様であるため、フルネルソンのことを羽交い締めと呼ぶことも多い。また派生技と混同を避けるため、両羽交い締めとも呼ぶことがある。他にダブルネルソンとも呼ばれる。プロレスにおいては、主にウエイトリフティングやボディビルディング出身の選手がパワーをアピールするために使う。戦前からフィニッシュホールドとして使われており、近年ではクリス・マスターズがマスターロックの名でフィニッシュに使用している。他には、ジャイアント馬場が前座時代に得意技としていた。なお、首関節技なので危険なため、アマチュア格闘技では禁止されることがある。フルネルソンの変型で、相手の後方から片腕のみを羽交い締めの形にした上で、相手の頭部を押し曲げ圧迫する。アマチュアレスリングではそのまま頭に置いた手を支点にし、てこの原理を使い相手の体をひっくり返し、ピンフォールやより有利な体勢への移行を狙う。別名は、片羽固め(かたはがため)、片羽交い締め(かたはがいじめ)。もう片方の手で相手の頭を押さえつけるパワー・ハーフネルソン (power half nelson)、相手の反対側の脇から片腕を差し入れるファーザー・ハーフネルソン (further half nelson) という変形技もある。フルネルソンの変型で、相手の後方から、片腕を相手の首にあて、もう一方の腕を相手の腋の下に通してから、首を押さえた腕を掴み、相手の頭部を押し曲げたりして圧迫して攻撃する。アマチュアレスリングでは、相手の頭にプレッシャーを掛けることによってピンフォールやより有利な体勢への移行を狙う。グラウンドポジションでのみ使用される。別名は、四分の一ネルソン(しぶんのいち-)、四分の一羽固め(しぶんのいちはがため)。ハーフネルソンと同様に背後から相手の脇に片腕を差し入れ、もう片方の手を相手の背中側から回し、相手の首の後ろでクラッチする。アマチュアレスリングでは、相手の頭にプレッシャーを掛けることによってピンフォールやより有利な体勢への移行を狙う。グラウンドポジションでのみ使用される。別名は逆さ羽交い締め(さかさはがいじめ)、ダブルアーム、リバース・チキンウィングとも呼ばれる。相手と向かい合った状態で前屈みになった相手の両腕を相手の背中の上でクラッチして絞め上げる。ダブルアーム・スープレックスなどこの体勢から移行する技も数多く存在する。大相撲ではこの体勢は五輪砕きと呼ばれ、頚椎を損傷する危険性があるため、かつてはこの体勢になった時点で技を掛けた側の勝ちとなっていた。なお、正確にはこの技はフルネルソンの派生技ではなく、羽根折り固めの一種である。リバース・フルネルソンという名称も通称である。
出典:wikipedia
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