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大韓航空801便墜落事故

大韓航空801便墜落事故(だいかんこうくう801びんついらくじこ)は、1997年8月6日現地時刻(チャモロ標準時、UTC+10)午前1時42分頃、アメリカ領グアムのグアム国際空港へ着陸進入中の大韓航空801便が滑走路手前の丘陵地に墜落した航空事故である。乗員、乗客254人のうち228人が死亡した。パイロットミスによる CFIT 事故と考えられている。当該801便は、韓国のソウルにある金浦国際空港発グアム国際空港行きのボーイング747-300 型機(機体記号: HL7468、1984年製造)定期旅客便で、乗客237人と乗員17人が搭乗していた。金浦国際空港を午後8時53分(現地時刻、KST)に離陸し、順調に飛行し、グアムに向かった。なお、事故機のHL7468は、当日このフライトの前に香港・啓徳空港間を1往復する運用についていた。機長が操縦を担当し、午前1時11分(チャモロ標準時)、高度41,000フィートでの水平飛行中に副操縦士および航空機関士に対してアプローチおよび着陸に関してのブリーフィングを行ったが、その内容は視認進入(ビジュアル・アプローチ)による手順のみであり、計器着陸に関するそれは省略された。午前1時13分頃、2,600フィート(msl, mean sea level、海抜高度)までの降下を航空管制に要求して許可され、降下を開始した。午前1時38分、左旋回しながら高度2,800フィートを下回ったところでフラップを 10 度展開、06L 滑走路の延長線上に機首を合わせて高度2,600フィートで水平飛行に移った。この時 ILS ローカライザー信号を正しく受信し、さらにグライドスロープ信号も受信したと操縦クルーは認識した。直後に管制より滑走路 06L への着陸許可とともに「グライドスロープは使用できない」旨の通報を受けた。この日グアム国際空港のグライドスロープが使用できないことは1ヶ月ほど前から正式に通知済みであり、操縦クルーも離陸前から承知していた内容だった。午前1時40分13秒、6L 滑走路端から 9 海里の地点で高度 2,640 フィートから再び降下を始めた。正しい手順は、高度 2,000 フィートまで降下したら一旦水平飛行に移り、そのまま滑走路端からおよそ4.9海里にあるアウターマーカー (GUQQY) に向かい、このアウターマーカー上空通過を確認して再び降下、高度1,440フィートで再び水平飛行、UNZ VOR(滑走路端から3.3海里)の通過を確認したら今度は560フィートまで再度降下し、水平飛行後滑走路端から0.5海里にあるミドルマーカー通過を確認して最終降下に入り着陸するというものであった。ところが、当該機は高度2,000フィートで水平飛行に移らずそのまま降下を続け、さらには1,440フィートを下回っても毎分1,000フィート以上の降下率で降下を続けた。高度1,200フィートほどの時点でコックピットのワイパーが ON になっている事、および当時の天気図等から想像して、この時強い雨が降っており、滑走路は視認できていなかったと思われる。1時41分42秒、機上の GPWS(Ground Proximity Warning System、地上接近警報装置)が「1,000(対地高度、単位はフィート)」の音声コールを発した。およそ20秒後の1時42分ちょうど頃には「500」の GPWS コールがなされた。続いて14秒後の1時42分14秒、「minimums minimums(決心高度寸前のアラート、ここで着陸するかしないかを決定する)」、その3秒後には「Sink rate(低高度での降下率過大)」が音声警報された。直後に航空機関士が電波高度計の地表高度読取値である「200(フィート)」をコール。同時に副操縦士が「進入復行しましょう」と進言したが、すぐには機長の反応がなかった。たまらず機関士が「Not in sight(滑走路が視認できない)」、同時に副操縦士も「not in sight, missed approach(進入復行を実施する)」をコールして機長の反応を促した。それでも機長が反応しなかったので、直後に機関士が「ゴーアラウンド」をコール。ほぼ1秒後にようやく機長も「ゴーアラウンド」をコールし、同時にエンジン推力と対気速度は増加し始めたが、この段階になっても積極的に操縦桿を引いて機首上げを行う操作はなされなかった。この時の高度は地表から100フィート程度、降下率は毎分1,400フィート程度であり、既に手遅れの状態だった。最終的には機首上げ3度の姿勢で滑走路端よりおよそ3.3海里手前の UNZ VOR 施設直近、標高660フィートの丘陵地ニミッツヒルに墜落した。深夜の事故だったこと、墜落現場が米海軍用地内だったこと、管制官が事故に気付かず通報が遅れたこと、軍と消防の間の意思疎通が十分ではなかったことに加え、消防車のブレーキ故障などが複合して救助隊の到着に時間がかかった(最初の救助隊員が現場に到着したのが墜落の52分後)。到着が早ければ死亡者のうちの何名かは死亡せずに済んだ可能性がある。NTSBによる事故報告書では下記のように結論している。機長が他のコクピットクルー(副操縦士と航空機関士)に対して適切なブリーフィングを行わずに非精密進入によるアプローチを行ったこと、および副操縦士と航空機関士は、機長の操縦を効果的に相互監視することができなかったこと。そしてこれらパイロットミスは、機長が疲労気味であったことと、大韓航空によるフライトクルーに対するトレーニングに不備があったことが遠因となったとも指摘した。また、グアム国際空港の最低安全高度警報のシステムがFAAにより事実上の運用停止状態にあり、適切な管理をせず長期間放置したことも事故原因に寄与したと結論した。着陸アプローチを開始する前にコックピット内で行われたブリーフィングの内容は、視認進入によるもののみであった。グアムにおいては突然のスコール等による視程不良は容易に予期されるものであり、ILS 進入を行うことが必要になった場合の対応についてもブリーフィングを行うべきであった。そして適切なブリーフィングが行われていれば、機長が決められた高度を下回って降下した際にも副操縦士や機関士はそのことに気づいて適切な助言や操縦の修正ができたかもしれない。最低安全高度警報 (Minimum Safety Altitude Warning, MSAW) とは、航空機が規定された最低高度を下回ったり、地上の障害物に接近した際、もしくはそれらが予測される状況に達した場合に、管制官に対して警報を発するシステムである。管制官はこの警報を受けて当該機に注意喚起等を行う。グアム国際空港 ATC にもこの MSAW システムは備えられていたが、誤報が多い等の理由により、事故の数か月前より FAA の指示で実質的には使用停止状態にあった。仮にこれが正常に動作していたなら、墜落のおよそ64秒前には管制塔に警報が発せられたであろう。そして管制官は当該機に対して注意若しくは警報を与える事ができた。航路管制の管制官は当該便に対してアプローチの承認を発出した後、1時40分42秒に飛行場タワー管制に引き継ぐように801便に対して通知したが、その後は「別の業務」があったとの理由で引き続き監視することをしなかったと証言した。だが、管制室内の録音記録には、当該管制官が何らかの業務を行っていたと思われる形跡はなかった。管制官はレーダー画面で当該機を引き続きモニターしていれば、既出の MSAW システムによらずともその高度が異様に低いことに気が付くはずであり、墜落に先んじて警告を与えることが可能であった。当初は視認進入を試みたにせよ、視程の悪い状態であればステップダウン降下による計器進入を行うべきであり、実際、それをしようとはしていた会話が CVR 記録で確認されている。だが、結果的には機長は自機の位置を正しく把握できておらず早すぎる降下を行い、ついには墜落に至った。あくまで仮説としてではあるが、滑走路と自機の相対距離の参照基準となる DME (UNZ VOR) が、実際にはグアム国際空港 06L 滑走路では滑走路端から 3.3 海里ほど手前に設置されていたのに、機長はこれが空港内に設置されていると勘違いしたものと考えると、実際にとった行動(早すぎる降下)にとてもよく符合する、と事故報告書は機長が自機位置を誤って認識していた可能性を示唆している。今回の操縦クルーの訓練記録を調査すると、全員が DME が場内に設置された空港での訓練しか行っていなかったことも明らかとなった。また、大韓航空のシミュレータには、DME からの距離を監視しながらのローカライザ―非精密進入で、かつ DME が飛行場外にあるシナリオの設定は無かった(DME が空港内に設置されていないことは稀ではあるがグアム以外の空港でも見られることである)。だが、もし事故調査委員会の仮説のとおりであったなら、機長はアプローチ・チャートを正しく読み取ることすらもできなかったか、あるいは読み取ることはできたにせよそれを無視したと結論せざるを得なくなる。ただし、この仮説(DME 位置の勘違い、思い込み)を裏付けるような会話は CVR には記録されていないため、正式な事故原因として挙げられてはいない。GPWS による “minimums” のコールアウトがなされた時(地表衝突の12秒前、高度840フィート)、副操縦士は初めて進入復行をしてはどうかと機長に対して呼びかけたが、これが墜落の6秒前だった。その2秒後にはスラストが増加しているので、機長又は副操縦士のいずれかがスロットル操作を行ったことになる。だが、最初に地表に接触するまで、操縦桿を引く操作は行われなかった。“Minimum” のコールに対して直ちにゴーアラウンド操作を行えば、450フィート程度の余裕で地表の障害を避ける事ができた。また、副操縦士が復行操作を呼びかけた衝突6秒前の段階でも、間をおかずに最善の操縦操作を行っていれば、辛うじて墜落は避けられたであろうと推定されている。当該機は事故直前に運用されていないはずのグライドスロープ信号を受信し、機長がそれにしたがってアプローチを行った為に墜落に至った、との論調が主として韓国内のマスコミで見られた。事故後、大韓航空と韓国民間航空局は合同で自主的実験を行い、何等かの妨害電波により計器内のグライドスロープ指針が影響を受けるということを突き止めたとして新聞発表まで行った。妨害電波の発信源が米軍基地であるというような陰謀を示唆する風評まで広まった。だが、事故報告書では、たとえ何らかの理由で計器パネル上のグライドスロープ指針が動作したとしても、その指針の横に “off” のフラッグが継続的あるいは断続的に表示されていたはずであり、更には機長及び副操縦士のパネルの上部にある FMA(Flight Mode Annunciator、フライトモードアナンシエータ) の グライドスロープ (GS) バーにあるグライドスロープをキャプチャーしたことを示すアナンシエータには何の表示もされていなかった(グライドスロープ信号を正常にキャプチャーできていないことを示す)であろう、と推定した。いずれにしても、グライドスロープ指針表示には少なくとも何らかの通常通りではない動作が見られたはずであり、ましてや「運用停止中」であると管制から告げられているのだから、指針に動きがあったとしても無視すべき、または無視しなくてはならないのに、これにしたがって降下を行ったのだとしたら、それはまともなことではない。事故直前に着陸した別の航空機の機長も何らかのグライドスロープ信号を受信し、計器内の指針がセンターを指した証言している。だが、「無効である」旨通知されていたので一切無視して着陸を行っていた。

出典:wikipedia

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