川口市消防局(かわぐちししょうぼうきょく Kawaguchi City Fire Department)は、埼玉県川口市の消防部局(消防局)。埼玉県の単独消防部局では2番目に規模が大きい消防局で、市南部の県・都境に荒川が流れているため県内で最も早く水難救助隊(水難救助指定隊)を発足させた。また、東京都と隣接するため局地的に人口密度が高く、それに対応した消防力が求められている。消防局消防車(CD-I型、CD-II型)…31台小型動力ポンプ付積載車…12台CD型の消防ポンプ自動車は川口市だけでなく日本全国の消防部局で消防活動の主力となっている車両である。特にこの車両は、全長5.95m・全幅1.87mと全体的に小回りが効く為に市の半分以上を住宅密集地で占める道路狭隘地域において機動性が発揮できるように3tトラックシャシをベースにA-2級ポンプを搭載し、700ℓの水タンクを積載している。この車両もCD-II型と同じように川口市消防局では消防活動の主力となっている車両である。この車両はCD-I型と比べ、全長6.65m・全幅2.31mと一回り大きい車両で4tトラックシャシをベースにA-2級ポンプを搭載し、700ℓの水タンクを積載している。また、はしご昇降装置及び吸管巻取り装置等を装備している。なお、芝園分署配備のポンプ車(芝園1)と神根分署配備のポンプ車(神根1)には圧縮空気泡消火システム:CAFSが搭載されており、水消火ができない火災などに出場する。化学消防車…2台II型化学消防ポンプ自動車は日本全国の消防部局の中でも登録台数も一番多く、もっともポピュラーな車両である。この車両は危険物火災及び普通火災に対応する目的で製作された車両で、ダブルキャビン型消防用シャシに水槽(1,300ℓ)・泡消火薬液槽(500ℓ)及び泡ターレット(400ℓ)等を装備している。また、鋳物工場など化学災害が発生しやすい川口市横曽根地区の南消防署横曽根分署に配備されている。III型化学消防ポンプ自動車は大規模な油脂火災や工場火災にも対応できるような仕様の車両である。ダブルキャビン型消防用シャシで製作され、1,300Lの水槽と1,200Lの薬液槽、800型泡放射砲を装備している。この車両は工場密集地であり工業団地の直近である南消防署南平分署に配備されている。また、双方ともポンプを搭載しているため普通火災にも十分に対応できる。はしご車…4台川口市消防局の30m級はしご車はモリタのスーパージャイロラダーシリーズで、この車両は起伏角度17~75°で、仰角のみではなく、俯角、すなわち斜め下方向にはしごを伸ばすことが可能で、例えば水難事故等で、はしご車の位置よりも低い位置に要救助者がいる場合の活動が可能である。また、バスケットやリフター装置など、様々な現場に対応できる機動力をはじめ、自動的にはしごを水平に保つジャイロテーブルや、急激な動作による危険を防止する「操作速度自動制限装置」、誤作動による事故を防止する「インターロック装置」などが搭載されており、中高層建造物からの救助をはじめ、警戒監視活動、高速道路救助活動支援などの任務に就いている。川口市内で中層建物が多く存在する横曽根地区の横曽根分署(横曽根はしご1)と高速道路(東京外郭環状道路)の直近、安行分署(安行はしご1)に配備されている。40m級はしご車の基本的な性能は上記の30m級はしご車とさほど変わりはない。川口市内で超高層建造物(エルザタワー55、エルザタワー32など)、高層建造物が多く存在し、市の中心部に位置する南消防署(中央分署・中央はしご1)とイオンモール川口などがある芝地区の消防局庁舎(北消防署・芝分署併設、芝はしご1)に配備されている。川口市は南西部に一級河川の荒川が流布している。荒川は流路延長173km、流域面積2,940平方キロメートルで非常に大きな川であるため水難事故が多発している。そのため川口市消防局は埼玉県で最も早く水難救助隊を発足させ水難事故に対応しているが、水難救助車を配備しておらず、南平分署のポンプ隊(南平1)が水難救助指定隊になっている。救助隊は鳩ケ谷分署、特別救助隊は南消防署に配備されている救助専任部隊で、火災、交通事故、労働災害、水難救助、鉄道事故など様々な救助事案に対応する。また、高度救助隊員と同様に緊急消防援助隊・国際消防救助隊・埼玉県特別機動援助隊(埼玉SMART)へ登録されている隊員も在籍する。なお、一時期は中央分署(当時)の特別救助隊と芝分署(当時)の特別救助隊(現、高度救助隊)の部隊名称を特別救助機動隊としていた時期があった。東日本大震災や、近年発生が危惧される大規模地震など通常の消防対応が困難な事案に対応するべく、2014年4月1日に芝分署(現在の北消防署)の特別救助隊を格上げさせる形で高度救助隊「アドバンスド・レスキュー川口」を発足させた。高度救助隊員は川口市の伝統産業である鋳物の溶解炉から出る炎に見立てた不死鳥を描いた「高度救助隊員章」を着け、金色の防火帽にオレンジ色の防火服を着用している。さらに画像探索機I型や画像探索機II型、電磁波人命探査装置などの高度救助資機材を保有している。また、隊員らは緊急消防援助隊・国際消防救助隊・埼玉県特別機動援助隊(埼玉SMART)に登録されており市内は元より国内、海外の災害にも派遣される。なお、高度救助隊の発足直前の短い期間のみ芝分署の救助工作車の部隊表記を消防救助機動部隊(東京消防庁の消防救助機動部隊と同じ名称)としていた時期があったが高度救助隊発隊と共に部隊表記も高度救助隊へ変更された(なお、上記にも書いたが中央分署(当時)と芝分署(当時)の救助隊の部隊名称を特別救助機動隊としていた時期もあった)。救助工作車は鳩ヶ谷分署の救助隊・南消防署の特別救助隊・北消防署の高度救助隊が運用している。救助活動に必要な救助資機材を積載して現場で活動するために製造された救助専用車両であり、阪神・淡路大震災の教訓から新たに新設された。 7tの四輪駆動のシャーシをベースにして作成されている。積載部はなるべく大きなスペースを取っており、 ベーシックな資機材から高度救助資機材まで、展開棚等の活動性を考慮した収納スペースに収納・積載できる。作業準備の迅速化のため、下部ボックス扉は上部ボックスの資機材を取り出す際のステップになる。また、震災時等の広域応援のほか火災・交通事故・労働災害等、多岐にわたる救助活動に対応するため、油圧式のフロントウインチと電動式のリアウインチを装備しており、張出バンパーは最大引張力5tにもなる。この車両は消防局庁舎併設の北消防署(北救助1)と南消防署(南救助1)に配備されている。このうち北救助1は電磁波人命探査装置など高度救助資機材を装備した救助工作車III型であり、緊急消防援助隊埼玉県隊救助部隊の登録車両である。また、鳩ケ谷分署には鳩ヶ谷市消防本部時代に配備された5tベースのII型車両(鳩ヶ谷救助1)をそのまま運用している。いずれの車両も平成26年度より稲妻マークがペイントされた。川口市消防局の資機材搬送車は通常、III型救助工作車と2台1中隊として運用される。資機材搬送車は普通の消防車両では積載・運搬が困難な消防活動用資機材を輸送するために製造された専用車両で、III型救助工作車に積載が困難な救助資機材のほかに化学災害活動用資機材、テロ災害活動用資機材(陽圧式化学防護服)が積載されている。この車両は、消防局庁舎併設の北消防署(北救助2)と南消防署(南救助2)に配備されている。(北分署配備の北救助2も北救助1と同じく緊急消防援助隊埼玉県隊に登録されている)高規格救急車…15台(非常用3台)川口市消防局の常用救急車はすべてトヨタ・ハイメディックの高規格救急車で全隊に救急救命士が乗車している。車内には患者監視装置(心電図・脈波・血圧・血中酸素飽和度)や自動式人工呼吸器、自動式体外除細動器などの医療電子機器類や交通事故などの現場で対応できるように簡易的な破壊器具、患者搬送用資機材、その他救急救命士が使用する高度な救急資機材が積載されている。この車両は芝園分署を除いた各分署(南、横曽根、南平、新郷、青木、安行、鳩ケ谷、北、戸塚、神根、伊刈)に配備されている。指揮隊車…2台指揮隊車は消防活動現場を統率する消防活動の頭脳ともいえる指揮隊の活動車両である。内部には作戦図面台・無線機集中操作盤などが搭載されており、高度な消防活動の統率が可能になっている。この車両は消防局庁舎(北消防署併設・川口北指揮1)に配備されている。県指揮隊車は総務省消防庁から川口市消防局に貸与されている緊急消防援助隊埼玉県隊の指揮隊車であり、北消防署指揮隊はこの車両を使用している。東日本大震災の発生を踏まえ、情報収集・分析に必要な各種情報ツールを積載するとともに、各隊の応援活動に必要な各種資機材を積載し効率的・効果的な消防応援活動を行うことを目的としており、内部には、移動式指揮机やノートパソコン、デジタル消防無線・救急無線が積載されており、高度な消防指揮が可能である。この車両は北消防署(川口北指揮1)に配備されており、緊急消防援助隊埼玉県隊の指揮部隊に登録されている。活動支援隊は川口市もしくは市外において大規模な災害が発生した際、実際に消防活動をしている消防隊員らのサポートをすることを目的としている。そのため、支援車や電源照明車などがこれにあたる。消防局庁舎(北消防署併設)に支援車(川口支援1)や安行分署に電源照明車(川口電源照明1)が配備されている。(川口支援1は緊急消防援助隊埼玉県隊後方支援部隊に登録されている。)2014年4月1日現在市町村は、消防組織法第6条に基づき当該市町村の区域における消防の責任を果たさなければならないことになっているが、境界付近の災害や大規模な災害等に対応するため、消防組織法第39条に基づき、市町村相互間で災害の応援体制を確立している。 川口市消防局は、緊急消防援助隊として県指揮隊1隊、救助部隊1隊、救急部隊3隊、消火部隊4隊、後方支援部隊1隊、特殊災害部隊1隊、特殊装備部隊1隊の12隊51名で登録されている。川口市消防局は隣接する自治体消防に、市境界線付近で発生した災害(救急含む)に対して迅速に活動できるよう「消防相互応援協定」を締結し日頃から近隣市で発生した災害へ出動している(出動数の大半は東京消防庁管内への出動)川口市消防局の高度救助隊は県内で地震による建物崩壊や列車脱線事故などの大規模災害が発生した際に県知事の指示・要請で出動し救助・救命活動を行い、一人でも多くの尊い県民の生命を守ることを任務としている埼玉県特別機動援助隊(埼玉SMART)の機動救助隊に登録している。海外の大規模災害時に国際緊急援助隊救助チームの一員として派遣される国際消防救助隊(IRT)への登録も県内で一番早く行っている。平成13年現在で8名の救助隊員が登録されており平成11年の台湾地震災害、平成15年のアルジェリア民主人民共和国地震災害への派遣実績がある。川口市消防局は全国の消防部局と同じく消防用の業務用無線(消防無線)を使用しており、消防用の無線(消防波)と救急用の無線(救急波)に分けられている。基地局の呼出局名は「かわぐちしょうぼう」(川口消防)である。消防車側のコールサインはその車両の配備先消防署名に割り当ての番号を付けたもの。(例:戸塚分署配備のポンプ1号車なら「戸塚1」となり、南消防署所属の救助工作車なら「南救助1」となる)また、救急車側のコールサインは「救急」のあとにその車両の配備先消防署名に割り当ての番号を付けたもの。(例:安行分署所属の救急車なら「救急安行1」となり、鳩ケ谷分署配備の南署隊用非常用救急車なら「救急南2」となる)
出典:wikipedia
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