『忘却の旋律』(ぼうきゃくのせんりつ、THE MELODY OF OBLIVION)は、GJK原作の漫画(片倉真二)・アニメ作品の名称である。アニメ版を基盤としてゲームボーイアドバンス用のゲームも発売された。本作品は、モンスターとの戦争に敗れ、モンスターに支配されるようになった世界で、モンスターに抵抗しこれと戦うメロスの戦士(「メロス」とは「旋律」という意味のギリシア語)となった主人公・ボッカの冒険を描く作品である。本作品には、前述のとおり片倉真二による漫画版とGAINAX&J.C.STAFFによるアニメ版がある。漫画版は2002年5月号から2005年1月号まで「月刊少年エース」にて連載され、アニメ版は2004年4月6日から同年9月21日までTBSにて全24話が放送された(その後BS-i、アニマックスでも放送が行われている)。アニメと漫画は基本設定のみを共有した別作品である。本作品は、ストーリー序盤と中盤以降でストーリーの雰囲気が大きく変わっているのが特徴である。ストーリー序盤ではミステリアスな作風を強調し、モンスターという人類の敵に支配される不条理、そこからくる人間の屈折や衝突といった、ネガティブな作風であった。しかし次第にギャグや登場人物間でのテンポの良い会話が目立つ様になり、中盤からは先人から次代への継承、境遇や種族を超えた友情、絆がメインとなっており、終盤に至っては「感情と信念さえあれば全て乗り越えられる」とも言える、熱血ストーリーへと変化している。作風の急変は作者自身も理解していたらしく、単行本最終巻でメデューサを「まるで方向性が決まらず、なんとなく怖いモンスターという程度にしか出せなくて、とても辛い時期でした」と語っている。普通の学生であるボッカ・セレナーデは、近所の橋の下に住み着いていたツナギじいさんこと武蔵野三郎の住処で黒船・バラードに出会う。黒船はモンスターのホルを追ってこの街に現れたメロスの戦士であった。また、同じくして黒船を慕って追いかけてきた月之森小夜子とも出会う。一方、街に現れたホルはボッカのガールフレンドであるエルを喰らうために彼女を拉致し、そこで黒船との戦闘となる。そして、そこに居合わせたボッカは、二人の闘いの最中にメロスの戦士として覚醒することになる。ホルを追い払った後、ボッカはメロスの戦士としてモンスターと戦うことを決意し、とりあえず黒船の後を追うことにして小夜子とともに街を離れる。そして彼らは行く先々でモンスターやモンスターユニオンのエージェント(モンスターに忠誠を誓うことで人々を支配する人間)達との闘いを繰り広げていくことになる。この作品の特異な部分として舞台設定がある。「20世紀戦争に人間が敗れ世界はモンスターに支配された」事がナレーションで繰り返されるが、劇中モンスターは政治的な活動は行わず、ただ子供の生け贄を「税」として要求するだけであり、その一方では自然環境や国家間戦争がモンスターにより管理されているらしい。そして一般市民の普段の生活は現代の人間と変わらず、子供がモンスターの生け贄になっていることにさえ目をつぶれば平穏な生活を送る事が可能であり、そのためほとんどの人間はモンスターの支配を黙認し、むしろ積極的に支持してモンスターに取り入ろうとする人間も多い。劇中、戦士以外の人間がモンスターの力に触れると石や人形になってしまうのは、モンスターが「社会の不条理」をカリカチュアした存在であり「一般人は社会の不条理を前にすれば石や人形も同じ」ということを暗喩している。このため劇中、ボッカ達の戦闘は主にモンスターユニオンのエージェントとそれが駆る怪獣ロボットとの間で行われ、本来の敵である筈のモンスターとの直接戦闘は少ない。また倒された事が明示されているモンスターは一体もいないなど特異な演出がなされている。従ってメロスの戦士が戦っているのは、表面的にはモンスターやモンスターユニオンのエージェントであるが、実際には「社会の構造そのもの」となる。故に劇中ではボッカ達の戦いに支持はほとんど無く、一般人の反応は白夜岬編のように厄介者扱いか、第9話の老人のように戦士を「社会に受け入れられなかった負け犬が格好をつけているだけ」と蔑むものである。最終回(第24話)を除いては全て第○部が入る(全8部)。
出典:wikipedia
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