ワグネリアン(ヴァグネリアン 英:Wagnerian、独:Wagnerianer)は、ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーの音楽に心酔している人々を指す。また、この「ワグネリアン」という語は一般的な英和辞典にも掲載されている。ワーグナーには熱狂的なファンが多数存在する。無論、他の人物にもそうしたことはあるわけだが、彼らのワーグナーへの傾倒ぶりは、信仰に近いものがあるという。ワーグナーを聴くためにバイロイト祝祭劇場に行くことを、しばしば「バイロイト詣で」と呼ぶのがひとつの証左である(もっとも、『パルジファル』は初演後長らく、ここ以外での演奏を禁止されていたため、多くの者がバイロイトへの旅を余儀なくされた)。ワグネリアンという言葉がネガティブな意味合いを持つに至った理由のひとつに、ワーグナーの反ユダヤ主義がある。ワーグナー自身の生前からその傾向を知られており、さらにはアドルフ・ヒトラーがワグネリアンを自称し、主にヨーゼフ・ゲッベルスによってナチスのプロパガンダなどにおおいに利用された。特にナチスのニュルンベルク党大会でワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲が演奏されたり、ナチスの宣伝トーキー映画でワーグナーの曲が多く使用されるなどしていたため、イスラエルでは建国以来、長らく演奏や鑑賞がタブー視されてきた。ワグネリアンの中にはワーグナーとヒトラーの関係を肯定する者もいるが、ワーグナーとヒトラーは無関係であり、ワーグナーの音楽は政治的意図を孕まない純粋な芸術だと主張する者も多く存在する。このように、ワーグナー自身に対する評価としては、ワーグナーの人間的欠陥と作品の良否は別と考える者、人間的欠陥故に数々の作品を生み出したと考える者など、ワグネリアンにおいても数々の解釈があり、その一筋縄で理解しがたい点がワーグナーの魅力でもあり、イスラエルでのワーグナーの再考と議論は芸術の限界や可能性を表している。ワーグナーは音楽界に限らず、文学、美術などあらゆる方面に多大な影響を与えており、その方面のワグネリアンも非常に多い。
出典:wikipedia
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