『タイムツイスト 歴史のかたすみで…』(タイムツイスト れきしのかたすみで)は、パックスソフトニカと任天堂情報開発本部がファミリーコンピュータ ディスクシステム専用のゲームソフトとして共同開発し、1991年に任天堂が日本で発売したアドベンチャーゲームである。前編と後編に分けられ、パッケージ版はいずれも1991年7月26日に発売された。日本国外では未発売。ファミリーコンピュータの後継機スーパーファミコンがすでに発売された時期に、新作ソフト数の減少したディスクシステム用ソフトとして供給された。この後に発売されたディスクシステム用ソフトは全てディスクライターによる書き換え販売のみとなったため、本作は全てのディスクシステム用ソフトおよび任天堂発売のディスクシステム用ソフトで最後にパッケージ販売がされたソフトとなった。ディスクライターの店頭撤去後、書き換え販売は任天堂営業所により継続されたが、本作はに販売が打ち切られた。広報活動は雑誌広告や店頭配布のチラシに留められ、これらの広告では『ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島』『ふぁみこんむかし話 遊遊記』のスタッフによる新作アドベンチャーゲームとして紹介された。前作『遊遊記』において原作・脚本を手がけた照井啓司は、本作では脚本と監督を兼任した。主人公の少年の行動を画面に複数表示される命令文から選択し、物語を進めるコマンド選択式のアドベンチャーゲームである。物語中において少年は「おれ」と自称するが名前は一切明らかにせず、他のアドベンチャーゲームやコンピュータRPGに見られる名前入力の機会は与えられない。少年はある出来事をきっかけに肉体と精神を分離させられ、他の人間や動物に乗り移り行動する能力を得る。彼は自分の体を取り戻すため、タイムスリップした先々で悪事を働く悪魔やその手先となった人間たちの企みを他人や動物の姿、さらには精神体のままで阻止・解決へ導く。物語の題材は実際の歴史とされた。本筋では舞台となる各時代ごとに宗教・戦争・人種差別にまつわる話を絡ませシリアスに展開されるが、部分的には皮肉を交える、笑いを狙うなどの演出もされた。ゲーム中にはロジックパズルや数学パズル、歴史に関するクイズなどのミニゲームが挿入され、これらを解かないと物語を進めることはできない。このような傾向から対象となる年齢はやや高めとなるが、ゲームオーバーはない。コマンド選択に失敗した場合は正しいコマンドを選択するまで話が進まないか、少し前のシーンに戻されやり直しとなるだけである。ゲーム内の文章は外国の人物名や地名、外来語などもすべて平仮名とアラビア数字で表記され、片仮名と漢字はタイトル画面のロゴとスタッフロールのみでしか使用されていない。コマンドの選択後、その結果を表す文章はすべて少年の一人称で語られる。コマンドには前2作の特徴であった「ひとかえる」はないが、画面内に表示された主人公を十字キーで直接操作し移動させる「あるく」が新たに追加された。このゲームの物語は実際の歴史を主題とするが、史実を厳密に考証・再現したものではなく、タイムトラベルによるSF要素、悪魔の登場などのファンタジー要素が加えられている。人々の間で世紀末への不安が高まる1995年、9月25日の東京。主人公の少年は双方向テレビの占いサービスで見た「郊外の博物館で異性との出会いのチャンスあり」との予言を確かめるため「悪魔博物館」へやって来た。占いの通り、博物館の中で同じくらいの年頃の少女に出会う。お互いによい雰囲気となり、自己紹介を始めようとしたところで突如地震が発生する。思わず抱き合う2人だが地震は一向に収まらない。そこで動揺した少年は占いで知った「異性を射止める言葉」を厄払いのおまじないとして叫ぶ。しかしこの言葉は悪魔を解放するための呪文だった。実は博物館の展示品「魔封じの壺」に封じ込められていた悪魔が占い番組のテレビ電波をテレパシーで乗っ取り、少年にこの呪文を唱えさせようと仕組んでいたのだ。壺から解放された悪魔は少年の若い肉体を奪い、さらにマスコミの取材から逃れて博物館の近所に建つ別荘に隠れていた物理学者のシモンからは、彼がひそかに開発していた携帯型タイムマシン「タイムベルト」を奪った。体を強引に交換させられ朽ちた悪魔の姿となった少年は自分の体を取り戻すため後を追うが、悪魔とともに過去の世界へタイムスリップしてしまう。以下の年代、人物、時代背景等はすべてゲーム内での設定となる。物語中においてジャンヌ・ダルク、アレクサンダー大王、リンカーン、イエス・キリストは神から世の混乱を鎮める使命を授けられた「神の子」とされた。舞台となる各時代には物語に強く関わる重要なアイテムが登場し、物語の進行とともにその謎が明らかにされる。悪魔の肖像画を除く5つの品々は悪魔博物館の館主により買い集められ、1995年の世界では博物館の展示品とされた。
出典:wikipedia
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