バルバス・バウ()とは、船の造波抵抗を打ち消すために、喫水線下の船首に設けた球状の突起。球状船首(きゅうじょうせんしゅ)、船首バルブともいう。1911年、アメリカ海軍の造船官であったデヴィット・W・テーラー少将が考案、レキシントン級航空母艦に採用した。その後、独客船ブレーメン、仏客船ノルマンディーなど、主に速度と燃費の良さの両立が要求される大型の外洋船、特に客船主体に普及していった。1960年に関西汽船のくれない丸が阪神・別府航路に就航後、1961年に当時実験途上であった乾バウのひかえめなプロトタイプが装備され僚船「むらさき丸」との併走実験が行われ、効果が実証された。「Bulbous」は「球根状の」、「Bow」は「船首」という意味である。喫水線下の船首の突起という点でラムと共通するが、目的・効果が異なる。旧日本海軍の大和型戦艦が採用していたことで有名である。なお、旧日本海軍で最初にバルバス・バウを採用したのは翔鶴型航空母艦である。軍艦ではバルバス・バウの内部にソナードームを備えた艦艇が多数存在する。主に敵潜水艦の位置や動きを把握するために使用される軍用ソナーを配置する場所として、船首部水中にあって大きな球状のバルバス・バウはうってつけであるためである。ソナードームの内部は、水中振動波(水中音波)の振動子と受信センサーが球状に多数取り付けられ、間隙は水などで満たされている。バルバス・バウの外面カバーは繊維強化プラスチックか合成ゴムによって内部を保護するとともにセンサーの感度を落とさないように配慮されている。バルバス・バウを持っている船の船首にはバルバスバウマークを掲示し、船首付近を通過する船が乗り上げないよう注意を促している。
出典:wikipedia
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