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知床半島

知床半島(しれとこはんとう)は、北海道斜里郡斜里町と目梨郡羅臼町にかけてあり、オホーツク海の南端に突出した半島。長さ約70km、基部の幅が25kmの狭長な半島であり、西側がオホーツク海、東側が根室海峡に面している。また、半島東側には国後島が平行する形で横たわっている。名前の由来は、アイヌ語の「シレトク(sir etok)」(地山の先、あるいは地山の突き出た所)を意味している。半島中央部に最高峰の羅臼岳をはじめとする山々(知床連山、知床連峰)があり、一部に海岸段丘が見られるほかは稜線から海岸まで平地がほとんど見られない急峻な半島となっている。このうち、知床岬から知西別岳一帯と周辺の海洋区域約60,000ヘクタールが「知床国立公園」となっており、「遠音別岳原生自然環境保全地域」を含む71,100ヘクタールが「世界自然遺産登録地域となっている」。知床半島はプレート運動や火山活動、海食などの地形形成作用により造られていることから、奇岩や海食崖、火山地形などの多様な景観が形成されている。現在も活動中の火山のうち、知床硫黄山は1936年(昭和11年)に約20万トンの溶融した硫黄を8ヶ月間にわたって噴出している。知床半島はオホーツク海に突き出していることから海洋の影響を強く受け、道東の中で最も積雪量の多い地域の1つとなっている。また、知床連山は半島の東西の気候に影響を及ぼし、気温や降水量に大きな地域差を生んでいる。東に位置する羅臼側は、夏期に湿気を含んだ海からの南東風が知床連山に当たるため雨が多く、海霧により低温になる。冬期は海洋性気候の影響により比較的降雪が多く、気温も比較的高くなる。一方、西に位置する斜里側は、夏期は知床連山の北でフェーン現象により高温地域になり、降水量が少ない。冬期は北西季節風の影響に加えて、流氷が海水に比べ太陽光線をより反射してしまう効果や、流氷がその下の海水からの熱を遮断する効果により気温が低下する。オホーツク海は地形的・地理的条件により流氷ができる海洋として北半球で最も低緯度に位置する季節海氷域となっている。流氷下にはアイスアルジー(海氷内や海氷の底で増殖する藻類)が増殖し、流氷形成時の鉛直混合により作られる栄養塩の豊富な中層水が表層に運ばれることで植物プランクトンの大増殖が生じ、それを餌とする動物プランクトン、高次消費者である魚類や海棲哺乳類(海獣)、陸上の生物にまでつながる食物連鎖が形成されている。知床半島には、比較的低い標高域から高山帯の植生であるハイマツの低木林や高山植物が発達し、多様な植生が垂直的に分布している。海岸には、断崖や土壌未発達地を中心に高山帯・寒帯から亜高山帯・亜寒帯の植物が主体となる群落が成立している。低標高地の森林は、ミズナラやイタヤカエデなどからなる冷温帯性落葉広葉樹林、トドマツやアカエゾマツなどからなる亜寒帯性常緑針葉樹林とこれらが混生した混交林がモザイク的に併存している。森林限界を越えると、ハイマツ低木林が非常に広く発達し、その中に風衝地、雪田、湿原群落が局在している。高山植生は、比較的低い標高であるにもかかわらず多様な植物群落から構成されている。植物相は北方系と南方系の植物が混在し、多様な植物相を形成している。知床半島の陸上の維管束植物は107科872種からなり、そのうち233種が高山植物となっている。この中にはシレトコスミレ、チシマコハマギク、エゾモメンヅルなどの希少種を含んでいる。知床半島沿岸海域は、千島列島やサハリンにも分布域を持つ寒流系の海藻と北海道以南に分布域を持つ暖流系の海藻の両系が見られ、季節海氷域でありながら暖流系の海藻を多く含む特異な海藻相となっている。海藻は知床半島沿岸で140種の生育が確認されている。この中には分布域の狭い固有種のアツバスジコンブも含まれる。知床半島は原生的な状態が維持されてきたが、1980年代以降急激にエゾシカが増加し、主要な越冬地では高密度状態の長期化が見られる。知床には手つかずの原生的な自然が残されているため、かつて北海道に広く生息していた北方及び南方由来の哺乳類、鳥類がほとんど生息しており、多様性に富んでいる。このうち、哺乳類は陸上哺乳類36種、海棲哺乳類22種の生息が知床半島及びその沿岸海域で確認されている。これらの中にはトド、マッコウクジラといった国際的に希少な種も含まれている。また、ヒグマやエゾシカといった大型種が高密度で生息しており、知床半島が陸上哺乳類にとって質の高い生息地となっていることを表している。特にヒグマは世界有数の高密度状態で維持されている。さらに、知床半島沿岸海域は海棲哺乳類にとって越冬、摂餌、繁殖のために重要な場所となっている。鳥類は285種が知床半島で記録されている。世界遺産地域内では、これまでに天然記念物に指定されているシマフクロウ、オジロワシ及びクマゲラの繁殖、オオワシの越冬が確認されている。国立公園及び周辺地域は、シマフクロウにとっては国内で繁殖するつがいの約半数が生息している最も重要な繁殖地であり、オオワシにとっては越冬個体数が1,000羽以上になる世界的に重要な越冬地になっている。魚類は淡水魚類42種、海水魚類261種が知床半島及び沿岸海域で確認されている。河川では、サケ類が著しく優占していることが大きな特徴となっている。この他、爬虫類8種、両生類3種、昆虫類2,500種以上の生息が知床半島で報告されている。知床半島には、数千年にさかのぼる先史時代の遺跡が数多く残されている。中でも10世紀前後にオホーツク海沿岸で栄えた北方の漁猟民族によるオホーツク文化の影響を受けて、アイヌの人々はシマフクロウやヒグマ、シャチなどを神と崇め、狩猟や漁撈、植物採取などをしながら豊かな自然を大切にした文化を育んできた。知床半島における漁業は19世紀からの漁場運営が始まりである。羅臼側では、1880年代から主に富山県からの移住者によってタラ漁を中心とした本格的な漁業開拓が始まった。また、羅臼側の知床半島先端部地区においては、数百人の漁業者が夏期に居住しながらコンブ漁などの生産活動に従事していた。斜里側では、戦前まで少規模な定置網漁業が営まれていたが、戦後は引揚者らによる漁場開拓が急速に進み、さけます定置網漁業が発展した。斜里側の岩尾別地区と幌別地区では大正時代から農業開拓が数度試みられたが、厳しい自然環境や社会環境の変化などにより、1975年(昭和50年)頃までに開拓者は一旦土地を離れた。同時期に自然保護の動きが強まり、1964年(昭和39年)に「知床国立公園」指定されたのをはじめとして、1980年(昭和55年)に「遠音別岳原生自然環境保全地域」、1982年(昭和57年)に「国指定知床鳥獣保護区」、1990年(平成2年)に「知床森林生態系保護地域」指定など数々の保護地域制度が適用された。また、1977年(昭和52年)から農業開拓跡地を乱開発から守るため、日本国内初のナショナルトラスト運動「しれとこ100平方メートル運動」がスタートし、1997年(平成9年)には募金目標をほぼ達成。新たに原生林回復・生物復活を目標とする「100平方メートル運動の森・トラスト」運動を展開。100年先を目指す長期全体目標、20年毎に定める中期目標、運動地内を5区画に区分して5年で一巡する5年回帰作業計画の3段階の計画に従って作業を進めている。なお、2010年(平成22年)11月9日の正式契約を以って最後に残っていた土地を取得が完了した。2005年(平成17年)『第29回世界遺産委員会』において知床の「世界自然遺産」登録が決まった。2006年(平成18年)、4ヶ月間に稚内から知床半島までのオホーツク海沿岸域で油汚染海鳥の死体が合わせて5,600羽も確認された。北海道による分析で大型船舶の燃料などに使われる「C重油」が付着していたことが分かったが、原因は特定されていない。2013年(平成25年)に岩尾別川でカラフトマスの遡上が活発になる8月後半から、特定3個体の若いヒグマの目撃が急増した。すると、川沿いに現れるヒグマを撮影するために多くのカメラマンが集まり、ヒグマを取り囲むように撮影する場面があった。中にはヒグマまで数メートルという距離で撮影を行う人もいたため、人身事故の危険性が増大した。このような状況を危惧した知床世界自然遺産地域科学委員会は、同年10月に緊急声明を発表して注意を促した。根室海峡はロシア語地名で「クナシルスキー海峡」 ()と呼ばれ、対岸にはロシアが実効支配している北方領土の1つである国後島(ロシア語地名はクナシル島 )が伸びている。国後島の自然は、ソビエト連邦政府が1984年に設立した「ロシア国立クリリスキー自然保護区」によって保護されており、国後島の生物は根室海峡をはさんで知床半島と交流している。オジロワシは、北方四島から知床半島にかけて冬に3,000羽前後がサハリン州や沿海州方面から飛来する。2005年(平成17年)に知床の世界遺産登録に関して国際自然保護連合(IUCN)がまとめた評価書において「知床と近隣の諸島(北方四島)には環境や生態系に類似性が認められる」こと、「関係国が遺産の保護推進に合意できれば『世界遺産平和公園』(World Heritage Peace Park)として発展させる」という可能性について言及している。北部山岳より記す。小数点以下が記載された座標は最高点に位置する三角点の座標。三角点の等級は本来漢数字であるが、再配列可能な表のためアラビア数字で表記している。

出典:wikipedia

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