ハイマウントストップランプ("High Mount Stop Lamp")とは、自動車の尾灯のうち、車体後部中央の、高い位置に独立して設置された制動灯(ブレーキランプ)のことである。当初はランプ部分のみが社外品(後付け品)として販売されていたが、現在は主要先進国において新車時からの装備が義務化されている。英語圏においては "Third Brake Light" (第3のブレーキランプ)と表現されることもある。制動灯(ブレーキランプ)は、運転者(ドライバー)のブレーキペダル操作に連動して点灯し、後続車や周囲に対し減速中または停止中であることを示し、後続車による追突を防止する役割を持つ。車体後部の左右に対となって設置されるブレーキランプに加え、ハイマウントストップランプは、後方からの視認性をより高めることを目的とし設置される第3のブレーキランプである。アメリカでは1985年に乗用車、1993年に小型トラックに装備が義務化され、ヨーロッパ(EU諸国)では1998年から乗用車への装着が義務づけらている。日本では2006年(平成18年)より、乗車定員10人未満の乗用車への装備が義務付けられた。車種あるいは車体の構造・またはデザインによって装着される位置が異なる。トランクリッドのついたセダンやクーペなどでは、車室内のリアトレイ後端に設置されることが多いが、固定されたリアトレイを持たない車種(ハッチバックなど)では、リアゲート上端に設置されることが多い。リアゲートが観音開きであり、左右非対称の形状を持つ車種では、ハイマウントストップランプは車体の中央ではなく若干寄せて取り付けられることもある(ルノー・カングーの一部など)。また車体形式を問わず、リアスポイラーを装備する場合には、その後端にハイマウントストップランプが組み込まれることが多い。発光色は法例に則り赤色のみが許可される(ブレーキランプと同様)。光源にはLEDが使用されることが多い。これは、応答速度の速さ(発光の素早さ)に加え、低消費電力・低発熱・長寿命・省スペースといったLEDの長所がハイマウントストップランプの用途に合致しているためである。赤以外の色を照射するものや、明滅するもの、パターンが流れるもの、メッセージを表示するものは違反となる。また、特に日本において、テールランプと連動し夜間のライト点灯時に常時点灯するよう改造を施す者もいるが、これは保安基準(道路運送車両法)に違反した違法改造(整備不良)である。この行為は後続車や周囲のドライバーを惑わし無駄なブレーキングを誘発し渋滞発生の元凶となるだけでなく、交通事故すら誘発することがあり、極めて危険である。また、ランプのバルブ切れや故障などにより点灯しなくなった場合(ハイマウントストップランプが装着されている状態で作動しない場合)、保安基準に抵触し日本においては車検に通らない。加えて、もともとハイマウントストップランプが装着されている車に新たに同ランプを追加する(ハイマウントストップランプを複数にする)ことも、日本をはじめ多くの国で保安基準に違反する行為である。オートバイ(スクーターを含む)は、装着義務化はなく非装備のモデルが多いが、追加オプションでハイマウントストップランプが装備可能なモデルや、トップケースなどを利用し装備するものもある。いずれの場合も、装着スペースに制限があるため主にLEDが用いられている。路面電車においても装着されることがある。車両によっては後部標識灯がブレーキに連動しておらず、ハイマウントストップランプが他の自動車や歩行者に制動中・停止中であることを知らせるブレーキランプそのものとしての役割を果たしているものもある(ハイマウントストップランプのみで制動を知らせる設計)。
出典:wikipedia
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