ガストン・エグモン・トルン(Gaston Egmond Thorn、1928年9月3日 - 2007年8月26日)は、ルクセンブルクの政治家。国内外を問わず数多くの要職を歴任した。中でも特筆されるのはルクセンブルク首相(1974年 - 1979年)、国際連合総会議長(1975年)、欧州委員会委員長(1981年 - 1985年)である。トルンはルクセンブルク市に生まれ、学生時代はドイツの占領に対する抵抗運動に従事し、数ヶ月投獄された経験を持つ。モンペリエ、ローザンヌ、パリで法学を学び、ルクセンブルクに戻って弁護士となったあと、1959年に民主党に入り政治家となる。1961年には民主党の党首となった。トルンは1969年から1980年にかけて外相兼通商相を、またこの間1974年から1979年には首相を、1977年から1980年は経済相を兼務した。さらに1959年から1969年には欧州議会議員を、1975年から1976年には国際連合総会議長を務めた。1980年、トルンはロイ・ジェンキンスの後任として欧州委員会の委員長に選出され、翌年の1月6日に就任した。トルンはフランス大統領ヴァレリー・ジスカール・デスタンと緊密な関係を持ち、ヨーロッパ政治においてフランスの利益を守っていたとみられた。トルンの欧州委員会委員長としての手腕はあまり強いものとはみられていなかったが、その任期中に欧州委員会の欧州諸共同体加盟国政府や欧州議会に対する影響力は増大し、このため欧州委員会は権力闘争に明け暮れていた。これを象徴するのはトルンの後任となるジャック・ドロールの指名に関する根回しであった。1985年に欧州委員会委員長を退任したあとトルンは実業家となり、ルクセンブルク最大のメディアである CLT(のちの RTL Group)社長、ルクセンブルク国際銀行頭取となった。その後もトルンは欧州統合運動代表、三極委員会委員、ジャン・モネ計画委員として外交・政治活動を続けた。また自由主義政党の会合である自由主義インターナショナルの議長を務め、その後名誉議長となっている。
出典:wikipedia
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