ブローニングM1917重機関銃(ブローニングM1917じゅうきかんじゅう)は、1901年にアメリカで開発された重機関銃である。設計は、アメリカの銃器デザイナーであるジョン・ブローニングにより設計され、開発自体は1900年から始まったとされる。開発にはそれまでブローニング自身が試作した反動利用式機関銃であるコルト・ブローニングM1895重機関銃をさらに発展・改良させることで進められ、1901年に試作銃が完成する。その後、アメリカ陸軍で早速この試作銃の射撃テストが行われたが、アメリカ陸軍兵器局では当初、軍では既にマキシム製の水冷機関銃が配備されていたことから、この試作機関銃に対し、あまり興味を持たれる事は無かったとされる。しかし、数回の射撃テストやマキシムやヴィッカース重機関銃との比較性能試験も行った結果、両機関銃よりも優秀である事を認め、1917年にブローニングM1917重機関銃として米陸軍で正式採用を決めた。特徴としては、銃身の冷却機構にコルト・ブローニングM1895の失敗から、マキシム機関銃と同じ水冷式を採用。さらに弾薬は、.30-06スプリングフィールド弾(7.62x63mm)を採用、機関部の発射方式にはショートリコイル式(反動利用式)を採用している。弾薬の給弾方式にはそれまでブローニングが開発してきた機関銃と同じくベルト給弾式を採用、水冷機構部分は外見上マキシム機関銃の物と似ているが、内部の冷却構造は全く違ったものを採用しており、マキシム機関銃に比べはるかに軽量であったとされる。アメリカ陸軍では、第一次世界大戦に備えてM1917を大量に発注しているが、生産の遅れから第一次大戦終結の3ヶ月前から主にアメリカ軍や同盟国のフランスにも供給され、フランス軍では使用した重機関銃の3分の1がM1917だったとされる。その後、1930年に陸軍内の造兵廠でM1917に改良を加えたM1917A1が開発されている。M1917A1は主に戦車やジープなどの車載機関銃として活躍し、さらに航空機用の機銃としても活躍、射撃速度も450-600発/分と当時としては高い性能を見せた。しかし、陸軍内で使用されていたM1917およびM1917A1は水冷式のため、戦場では常に水の確保が必須とされ、さらに機関銃自身も非常に重いため、戦場ではたびたび歩兵の機動力不足を招いたとされる。他の水冷式機関銃にも共通するこの欠点を解決するため、ブローニングは後にM1917A1の銃身に放熱ジャケットを装着させ軽量化、銃身部分も簡単に交換できるように改良した空冷式機関銃「ブローニングM1919重機関銃」を開発、アメリカ軍ではM1917A1に代わり配備されるようになった。それでもM1917A1は、第二次世界大戦-朝鮮戦争まで陸軍で使用された。また、中華民国では1921年(民国10年)からライセンス生産が行われたが、24式重機関銃に比べると生産数は少なかった。朝鮮戦争後も、韓国陸軍や警察予備隊(のちの陸上自衛隊)、ベトナム共和国陸軍など親米諸国の軍隊へ供与され、ベトナム戦争では、南ベトナムに供与されたM1917A1が多数用いられている。
出典:wikipedia
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