『ミスター・ベースボール』("Mr. Baseball")は、1992年に公開されたアメリカ合衆国の映画。日本(愛知県名古屋市)を舞台の中心としている。メジャーリーグベースボール (MLB) 、ニューヨーク・ヤンキースの強打者だったジャック・エリオットは、かつてワールドシリーズでMVPを獲得した経験も持つ大物選手だが、ここ最近は目立った成績を残せず、スピード違反と試合後に複数の娼婦を同伴したことが明るみに出てCMの降板が決まるなど、選手としてのイメージも低下する一方。そんな中でルーキーのリッキー・デイビスとのポジション争いに敗れ、チーム側からトレードの通告を出されてしまう。この時唯一オファーを出したのはMLBの球団ではなく、日本プロ野球の球団・中日ドラゴンズであった。MLBへの未練を抱えたまま来日したジャックは日本文化・日本の野球にしばらく馴染めず、プライドが高く気の荒い性格も影響し、チームメイトや通訳の西村洋次、監督の内山らと衝突を繰り返す。一方、西村がジャックの発言を故意に紳士的な解釈で訳したこともあり、マスコミはジャックを「ミスター・ベースボール」と称えるものの、成績が振るわずに鬱憤の溜まったジャックはチームメイトのマックス・デュボアの忠告も聞かず、乱闘を起こして出場停止処分を受けてしまう。それを見た内山監督の娘・内山ヒロ子は、ジャックを自身の実家に連れて行く行動を取る。ここで素麺をすする音に抵抗したり、箸をご飯に立てて叱られるが、ジャックの獲得を指示したのは球団幹部ではなく、「粗雑ではあるが最盛期は終わっていない」という判断をした自身であることを明かした内山のほか、ヒロ子や西村やチームメイトなど周りの人物達によって少しずつチームに馴染んでゆき、お互いを理解するようになる。改心後は3割を超える打率を残す活躍を見せていたが、ジャックの移籍要因となったデイビスの骨折に伴い、ヤンキースのオーナーからアメリカへ戻って欲しいとオファーを受ける。しかし、恋人関係となったヒロ子からの懇願を受け、中日に留まってプレーを続けることを決心。そして、内山が現役時代に残した7試合連続本塁打の記録更新が掛かった最終戦では敬遠の連続。9回裏2死満塁の場面で内山は「打て」のサインを出すが、個人記録よりもチームの勝利を優先したサヨナラ2ランスクイズプレイを決め、リーグ優勝の立役者となる。その後、現役を引退したジャックはヒロ子と共にアメリカへ戻り、デトロイト・タイガースの打撃コーチに就任。そこには日本で学んだ経験を生かして後進の指導に励む姿があった。当初、オリックス・ブレーブスを舞台に神戸総合運動公園野球場で撮影予定だったが、撮影中に球団名が「オリックス・ブルーウェーブ」(当時)へ変わったことで、舞台も中日に変更となった。中日が当時本拠地として使用していたナゴヤ球場を中心に、各セ・リーグ球場でも撮影され、ナゴヤ球場での撮影ではのべ10万人以上もの名古屋市民がエキストラとして参加した。東の方角に東山スカイタワーを遠望できる主人公のアパート(覚王山地域)や三河湾を望む茶畑など、名古屋市内・愛知県内の各所、名古屋空港旅客ターミナル、さらに名古屋鉄道の車内を使ってもロケが行われた。ユニフォーム・ウィンドブレーカー・スパイク・帽子に関しては、中日で実際に使用しているモデルと同一のものを着用。作中での中日は阪神タイガースを除くセントラル・リーグ各球団と対戦する描写がある。映画内で対戦した広島東洋カープも実使用のユニフォームを着用していた。また、劇中では横浜大洋ホエールズとの対戦描写もあるが、1992年11月に翌シーズンから「横浜ベイスターズ」へチーム名を変更することが発表されたため、日本公開時の1993年2月には名称変更後であった。また、中部日本放送(CBC)など中日系メディアも撮影に全面協力し、映画ではジャックが『サンデードラゴンズ』や『中日スポーツ』内で特集されるなど随所に登場している。ただし、バックスクリーンのスコアボードは実際のものとは違い、グランド内の別の位置に作られている。
出典:wikipedia
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