『日曜洋画劇場』(にちようようがげきじょう)は、テレビ朝日(旧:NETテレビ)系列で、不定期の日曜日の21時から放送されるテレビ映画番組。本文詳述の通り、2013年3月31日放送までは毎週枠であったが、2013年4月7日以後は『日曜エンターテインメント』(単発特番枠)内で映画を取り上げる場合に、『日曜エンタ・日曜洋画劇場』の二重冠での不定期放送に移行し、20:58 - 21:00に見所を紹介する『今夜の日曜洋画』も別途放送開始した。開始当初は『土曜洋画劇場』(どようようがげきじょう)というタイトルで、現在の『土曜ワイド劇場』の枠で放送されていた(放送期間は1966年10月1日 - 1967年4月1日)。1967年4月9日より現在の枠に移動。基本的にはタイトルどおり、「洋画」を放送するが、稀にアニメ映画や邦画、『Xファイル』、『ナイトライダー』などの海外ドラマ、テレビ朝日系列で放送された連続ドラマ(『トリック』や『西部警察 SPECIAL』など)も「特別企画」として放送することがある。日本のアニメ映画の放送は『STAND BY ME ドラえもん』のみである。不定期放送後は放送回数が減っており、2016年は8月現在で洋画放送は3本のみである。1967年4月9日 - 2011年10月9日までは毎週日曜日21:00 - 22:54(JST)で、2011年10月16日から毎週日曜日21:00 - 23:10(JST)。基本的には映画の全編は放送せず、放送時間に合わせ所々をカットして放送する。なお、毎年7月の『全英オープンゴルフ』(最終日)、総選挙、参議院選挙投票日当日の『選挙ステーション』などで、番組が中止されることがある。また、『氷点』(2006年)や『点と線』(2007年)など、通常の『土曜ワイド劇場』枠と合せた「土・日2夜連続スペシャルドラマ」が放送される場合もあり、その時は『日曜洋画劇場』としては放送休止となる(スポンサーも通常のものではなく特番用のものが入る)。過去に「ウィンブルドンテニス男子シングルス決勝」の放送権をテレビ朝日が持っていた場合は、その衛星生中継による休止もあった。他、特殊な事例として、1989年1月8日放送予定だった『キング・ソロモンの秘宝』が昭和天皇の崩御(死去)に伴う特別番組への差し替えのため2月19日に放送を延期したことがある。1970年代までは、12月31日(大晦日)が日曜日となった場合にも放送された例がある(1972年など)。映画自体は質の高いものや人気作品が放送されたが、当時存在感が大きかった『NHK紅白歌合戦』と放送時間帯が重なり、視聴率は非常に低くなった(日曜洋画としての視聴率のワーストクラスの歴代は、この場合が占めた)。この場合の視聴率の低さについて、淀川は著書で残念がっていた。元日に放送された例もある。(1989年 昭和天皇のご病床の関係で)外国作品では2か国語放送を行い、デジタル放送ではステレオ2音声で放送されるが、作品によっては第1音声を日本語吹き替えの5.1サラウンド、第2音声を原語のステレオ音声で放送されることがある。例外として、2000年5月7日の『ロミオ+ジュリエット』では字幕を表示し、2か国語の主音声を英語、副音声を日本語吹き替えで放送した。「土曜洋画劇場」の放送開始以来、映画解説者の淀川長治が映画の冒頭と終了後の解説を担当してきた。1998年11月15日放送の『ラストマン・スタンディング』の解説を最後に、89歳で現役のまま死去した。その後、映画の解説自体をせずに放送する状態が続いていたが(まれに大塚明夫が解説をしていたこともあった)、2003年10月、テレビ朝日開局45周年と六本木ヒルズの新社屋移転を機にオープニングやロゴなどを一新。週替わりで芸能人や作家、スポーツ選手などの有名人・著名人らが冒頭でその映画についての思いを語る形式になった。その後はオープニングのナレーションの担当である声優の大塚明夫が行っている。また、過去には小林一枝などテレビ朝日アナウンサーが、次回予告などのナレーションをしたことがある。数字はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯。本番組は、映画番組の中でも最も長寿の番組枠である。本番組で淀川が映画解説をしていた時代では、複数の特色があった。テレビで洋画を見るというコンセプトで開始された。吹き替え放送であり、カットやトリミングを余儀なくされることなどの技術的な問題や、まだ映画ファンの間には「映画は劇場で観る」という意識が強かったこともあり、決して順調なスタートとは言えなかった。だが淀川の軽妙で親しみやすい解説と放送される数々の名画により徐々に人気が出始め、NETテレビ→テレビ朝日の看板番組として定着した。また、映画に対しては硬派な視点を持つ淀川も、本番組については「劇場で映画を見に行くようにさせるための手引き」という観点からこの番組の解説を行なっていたようである。80年代には放送権の高騰などによりメジャー系の大作映画を確保することが困難になってしまう。その状況を打開するため、日本では未公開の作品や低予算作品を発掘、放送することが多くなった。それらの作品には『宇宙から来たツタンカーメン』等の珍作もあったが、内容の充実した作品もあった。主なラインナップとしては、ジェームズ・キャメロンのデビュー作『殺人魚フライングキラー』等がある。また、『ヒドゥン』、『狼の血族』、『ターミネーター』等、アボリアッツ映画祭でグランプリを受賞した作品や、ジョン・カーペンター作品等ホラー・サスペンスの知られざる佳作も放送された。映画の質が落ちながらも、幅広い知識と視点で視聴者に解説する淀川や、日本語版の制作にも力をいれたスタッフの尽力もあり、引き続きテレビ朝日の看板番組として高い人気を保持し続けた。一方で視聴者の嗜好の変化により、娯楽性の高い作品や話題作も積極的に取り上げ、『スーパーマン』を始め、『ダイ・ハード』(29.1%)や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(23%)等の人気作品をいち早く放送し、高視聴率を上げた。大作にも積極的であり『アマデウス』、『ラストエンペラー』、『JFK』、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』等の超大作は時間延長して放送された。また、当時テレビ朝日で放送されていた人気海外ドラマ『ナイトライダー』、『特攻野郎Aチーム』、『X-ファイル』等のスペシャル版も放送されていた。特に『特攻野郎Aチーム』は、主役のジョージ・ペパードが急逝した折には追悼放送がされるなど人気演目の一つであった。この1980年代から淀川が逝去するまでの1998年までは、文字通り番組の黄金時代であったといえる。また邦画が放送されたこともしばしばあったが(特別企画として放送)、その場合は淀川の解説は全くなかった。これは、淀川と映画会社やスポンサーサイド、映画スタッフとの軋轢を避けるためであった。系列は現在の系列。放送当時テレビ朝日系列単独加盟局やクロスネット局だった局は○を、テレビ朝日系新局開局やネットチェンジによる終了は△をそれぞれ付加してある。※初回放送が『土曜映画劇場』や『ウィークエンドシアター』だった作品も記す。※ソフト版吹替がある作品はソフト版と併録。※全作品カット部分追加収録。『バイオハザードIII』のキャスト選考に関しては、放送前に前2作をフジテレビの『土曜プレミアム』版そのままの吹き替えで放送した事、その吹き替えのクオリティを認めた上で『バイオハザードIII』においても同じ主要キャストを配置した事を公式に認めている。一方で、『土曜プレミアム』で放送された『最高の人生の見つけ方』では、本番組の吹き替え版がそのまま使用された。本番組で独自に吹き替え版を制作しない場合は、他局制作版(主に日本テレビ版とTBS版)を使用することがあった。例としては『アルマゲドン』、『イレイザー』、『ジョーズ』、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』、『マッドマックス』、『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』、『クリフハンガー』等。その一方でフジテレビ版(例:『ガントレット』、『猿の惑星』、『勝利への脱出』など)とテレビ東京版(例:『ブラックホーク・ダウン』など)が流用されることは稀であった。しかし2000年代になると上記の『バイオハザード』を含め、フジテレビ版の吹き替えは流用されることが以前よりも増えていった。しかし、テレビ東京版に関しては2000年以降も流用は少なかった。近年映像ソフト版の吹き替えをそのまま放送する局が多い中、本番組は極力独自の日本語版制作に力を入れ、かなりのこだわりを見せていた。しかし、2013年以降は洋画の放送が減少していき、更にはソフト版の吹き替えでの放送が多くなり、2012年11月1日放送の『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』から2014年11月2日放送の『バイオハザードV リトリビューション』まで、新録の吹き替え制作は2年間途絶えていた。『ダイ・ハード』は、かつて本番組でのシリーズ作品放送の際にジョン・マクレーン役の吹き替えを担当していた野沢那智が、前作から12年の時を経て製作された続編『ダイ・ハード4.0』の劇場公開版でマクレーンの吹き替えに起用され、後に発売されたDVDでは、劇場公開版に加えて同シリーズ1 - 3のビデオ・DVD版でマクレーン役を担当してきた樋浦勉によるDVDオリジナル版の2種類の吹き替えが同時収録された。アニメ映画が放送されるのは極稀で、この枠では2010年(平成22年)7月25日に番組史上初めて『トイ・ストーリー2』を放送したが、これ以降はこの作品と『トイ・ストーリー3』(2012年7月8日放送)、『モンスターズ・インク』(2013年7月14日)、『STAND BY ME ドラえもん』(2015年8月30日)の4作品しか放送されていない(国産作品は『ドラえもん』だけ)。なお、テレビ朝日製作アニメの劇場版、特に『ドラえもん』と『クレヨンしんちゃん』においては、本来放送されている金曜日の19時台開始に編成されている(まれに土曜・日曜の夜に編成される年もあったがそれでも19時台に開始)。ただし、『STAND BY ME ドラえもん』については、超大作扱いや、鑑賞対象年齢層の違いなどから、本枠で放送された(21時台開始は史上初)。
出典:wikipedia
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