『特装機兵ドルバック』(とくそうきへいドルバック)は、フジテレビ系列局ほかで放送されていたロボットアニメである。フジテレビと葦プロダクション(現・プロダクション リード)の共同製作。全36話。製作局のフジテレビでは1983年10月7日から1984年7月6日まで放送。アニメ誌に発表された準備稿段階でのタイトルは『特務機兵ドルバック』、また、パワードアーマーは「コンバットプロテクター」と呼ばれていた。『アニメージュ』1983年8月号では『「トリプルコマンド」(仮)』というタイトルで紹介され、無限真人は「無限真一」、ムゲンキャリバーは「オクトバス・コマンド・タイプ(仮)」となっていた。1984年8月21日に、オリジナルショートストーリー付きのビデオ全3巻が発売された。後のスカパー!での再放送をきっかけに、全36話がDVD-BOX化された。地上波以外では、カートゥーン ネットワークとファミリー劇場が再放送を実施した。1999年、母星を失ったイデリア人は長い彷徨の末、ついに生存に適した星・地球を発見した。総帥・ゼラーはただちに地球侵略を命ずる。対する地球連邦軍では人間の着るパワードアーマー主体の戦力が、イデリア人の戦闘メカであるカングライドに対抗しきれないことを知り、苦悩していた。戦力に乏しいながらも地球連邦軍を圧倒するイデリア軍は、モンブラン山麓に拠点を設け、本格的に地球侵攻を開始する。そのような状況にあって、単なるレスキュー部隊と思われていた特殊部隊「ドルバック」が立ち上がった。通常兵器から人型に変形するバリアブルマシーンを駆る無限真人ら3名の戦士だけが、イデリアの特殊兵器に対抗できる力を持っていた。戦況が膠着状態に陥るなか、ゼラーの元を離れた元イデリア軍総司令官・アモフと連邦軍の調査により、イデリア人がもともと地球人と祖先を同じくする民族であることが判明する。ゼラーの狙いは、地球に眠るイデリア大陸に封印された「力」だった。同じ民族同士の争いを止めようとイデリア軍基地に向かったアモフは戦死、またドルバック隊のピエールも激しい戦いの中で命を落とす。そしてゼラー個人の利益のために利用されていたことを知ったイデリア軍新司令官・イデルは、ゼラーを倒して息絶える。しかし、戦いは終わらなかった。邪悪な意識の集合体だったゼラーは、「力」を利用して復活を企んでいた。ドルバック隊の奮戦によってイデリア大陸に乗り込んだ連邦軍だったが、無人機の抵抗に遭ってコマンドベースは大破し、生き残ったアロマは一人ゼラーとの決戦に向かう。邪悪な意志との人知れない戦いに辛くも勝利したアロマは、真っ白な鳥のような姿となり、いずこかへと消えていった。本作の主役メカであり、作品中イデリア軍のカングライドに対抗できる数少ないメカである。本作世界において主流だったパワードアーマーは異星人のメカに通用しなかったが、バリアブルマシーン(以下VM)は異星人の戦力を良く知る高城大佐の指示の元、既存兵器が変形ロボとなるように改造され、その威力をいかんなく発揮した。ジープ、対戦車ヘリ、戦車がそれぞれ人型メカへと変形する。後にドルバック隊の活躍が認められ3機のVMは量産化される。ドルバック隊の3機が試作機であるために黄色やオレンジ、青などと鮮やかなカラーリングに対して量産型は軍用兵器らしいオリーブドラブカラーなどでまとめられた。以降、PA主体の戦術からこの3タイプの変形マシンとの同時運用の戦術へと切り替わっていった。真人やルイ達がそれぞれのVMの部隊の作戦行動の指揮を執る様になる。なお、「変形メカとして、何故あえて旧式化していたタンク・ヘリ・ジープを選んだのか」について、グンゼ産業発行の小冊子「ドルバックニュース」内の高城大佐との架空対談記事という形で、ベトナム戦争当時最新鋭だったF-4ファントム戦闘機がミサイル万能論を盲目的に信用し機銃を一切搭載しなかったのが、運用上の理由から結局F-4E後期型以降機銃を搭載するようになった経緯を例に挙げ、説明されている。デザインは、本作以前にタカトクトイスが商品発売をしていた『超時空要塞マクロス』のバルキリーと同様に、「現用兵器に近い形状のメカが、不自然さ無くロボットに変形する」という発想で作られている。変形前のパーツがほぼ形状を保ったままロボット形態を構成しており、変形前後でおおまかなイメージが共通しているのが特徴。パワード・アーマー(強化倍力装甲服、以下PA)は作品世界内で標準的兵器である装甲兵器である。ロバート・A・ハインライン原作『宇宙の戦士』に登場する「パワードスーツ」と同等のもの。スポンサーであるグンゼ産業が強力に後押ししたこともあり、本作における主役メカであるVMよりも人気が高まった。当時発売されたプラモデルでは、ガンプラにおけるMSV的な演出が功を奏し、緻密なジオラマ模型の見本が登場しコンテストが行われるなど好評だった。作中に登場しないPAのバリエーションモデルも発売されている。グンゼ産業が発行していた小冊子『ドルバックニュース』内では改造したPAを用いたオリジナルフォトストーリーが掲載され、その中には後にΖΖガンダムのメカデザインを務めた小林誠の手による改造PAも掲載されていた。イデリア軍が使用した戦闘メカ。反重力で飛行し、中性子砲やビーム兵器で地球軍を苦しめた。「ザンダー」「ハーバラ」「マヤール」の三種の他に、マニピュレータの無い偵察用の小型機やイデリアに協力する刑務所所長が使用した大型機などが確認されているが体系的な開発が行なわれていたかは不明。またドルバックの隊員がイデリア軍基地潜入の際に度々乗り込んでおり、その操縦は地球人から見てもかなり容易らしい。また劇中終盤では殆どが無人化されている。イデリア軍の降伏後に出現した無人兵器軍。古代イデリア人が太古の地球に残した遺跡に眠っていた。生体エネルギーを検知し、生命体全てに対して攻撃を行う。その特性を利用し、地球側にセンサーを撹乱させる対抗兵器が幾つか作られた。青(人型、PA大)赤(人型、VM大)紫(非人型、更に大型)の三機種が存在し、それぞれの個体名も劇中に存在するはずだが、調査資料がゼラノイドの攻撃によって失われたため、最後まで固有名詞は語られなかった。タイプによって特に役割を担うような行動を取ることはなく、渾然として集団で飛来し、ビーム砲による空爆を行う。主題歌のEPレコードは、ビクター音楽産業(現・JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント))からリリースされた。後、ビクターが1980年代前半に関わったアニメ主題歌を集めたCD(発売:1994年)にも、上記2曲が収録されている。放送日は、キー局であるフジテレビジョンに於いてのものである。メインスポンサーはタカトクトイス。ムゲンキャリバー・オベロンガゼット・ボナパルトタルカスの3種のVMの玩具を発売した(完全変形のほか非変形の物もあり)。タカトク倒産後、キャリバーとガゼットはそれぞれ「(Roadbuster)」「ホワール(Whirl)」として海外でトランスフォーマーとして発売された(アニメには登場せず)。プラモデルはグンゼ産業(現:GSIクレオス)が発売。VMの他、PA・カングライドも多種展開している。キャラクターモデル関連ではガンプラに特化した塗料等で知られるグンゼ産業だが、キャラクターモデル自体の発売はこのシリーズのみである。2007年より、金型を引き継いだアオシマから再発売が行われた。なお、文具関連の商品は、セイカノート(現:サンスター文具・セイカレーベル)が製造・販売。
出典:wikipedia
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