サバイバル(英語:survival)とは、遭難、災害などの生命の危機から、何とかして生き残ること。サバイバルは人間が文明や人間社会から隔絶された状態もしくは文明の恩恵を十分に享受し難い状態で、生存しつづける事である。この状態は、当人が死ぬか、文明社会に帰りつくまで続く。またこれらは、生存欲求という人間の本能に強く訴えかけるため、小説や映画・ドラマ等の題材としても人気がある。軍事面では補給が完全に途絶え孤立した場合における生存を指してサバイバルといい、軍事活動の延長に挙げられるが、その一方で一般の人の場合は、交通機関の故障・異常により文明から隔離された場合や、または災害や紛争などにより社会生活の基盤が崩壊した際に行う活動である。サバイバルにおいて、最も重要な事は、安全な場所を確保する事である(衣・食・住の確保)。生存に必要な物資(水・食料・空気等)の確保は、その次に重要となる。ある程度快適な場所を確保する事が出来れば、生き抜こうとする意志を保ち続けることができるが、暑さや寒さで消耗してしまえば、たとえ十分な水や食料があっても、絶望してしまうのである。サバイバルが長期に渡る場合は、精神的な健康を保つ上で、娯楽も不可欠であろう。短期間の場合は、安全な場所まで退避・到達するまでが第一のサバイバルである。飲まず食わずでも3日間は生存可能な人間(幼児を除けば、老若男女の差はあまり無いらしい、ただし健康な場合)にあっては、第一に安全な場所・空間の確保が最重要課題となり、水と食料の確保がそれに続く。その際にはその場所に退避・到達するための手段や道具が必要となる。遭難時などに、最も注意すべき事は、的確に状況を判断することである。そのためには、正しい知識が必要である。逆に、最もすべきではない事は、本能の赴くまま、直情的に行動する事である。人間は知恵がある。これはひとえに知恵を使用して生存してきた証であり、逆説的に言えば、本能が当てにならなかったために、知恵を発達させざるを得なかったという事でもある。そのような人間の本能でも、役に立つ数少ないケースとして、「仲間と居ると安心できる」という事がある。複数人数で遭難した場合においては、仲間と一緒に居る事が、個体にとっての生存率を飛躍的に押し上げる要因となる。過去のサバイバル事例は、非常に優れた情報や教訓を含んでいる。これらはノンフィクションの娯楽作品として、映画や小説・ドラマ等の題材としても好まれるが、貴重な情報を学ぶ、良い教材とする事も可能である。(フィクションの場合は、作家の思い込みや、ストーリー上の見せ場として非現実的な現象を描いてしまう事もあるため、実際の事件等を題材にしていても、無闇に参考にすることは避けるべきである)呼吸・水分・食物の順に重要性を説いた「3・3・3の法則(“3分・3日・3週間”の略)」というものがある。呼吸に必要な空気(酸素)は絶たれればサバイバル以前の問題であるため省くが、身体の健康を維持する上で以下に留意しなければ速やかに死に至る危険がある。水が補給できなければ、人間は3日で死亡するとされている。一般的には成人男子で1日1リットル以上(健康に活動するためには2リットル以上)の水を必要とする。なお海水は飲んではならない。飲むと、塩分を尿として体外に排泄するために、飲んだ海水の量よりも更に多くの水を必要とするため。水分を摂取しなければ必ず死に至るという極限状況ならば、1日500ミリリットル以下に限って海水を飲むことは止むを得ない。血液や尿も海水同様であり、飲んではならない。また暑い環境ほど発汗によって大量の水を必要とし、陽光にあたることによって一層体液を消耗するため、日陰でおとなしくしていた方が良い。一方、冬山遭難時に、水分を得ようとして、雪や氷をむやみに口にしてはいけない。体を冷やしてしまい、下痢によって脱水症状を起こす他、体を温めようとして、余計に体力を消耗し、死亡率が高くなる。燃料があれば弱火で暖めて、燃料が無ければ手足で暖めるなどして溶かして飲む(ただし凍傷に注意)。やむなく口にする場合は極力少しずつにしないと危険である。天候がよければ、黒いビニール等の上に置いて、雪や氷を溶かすことができることもある。また食物を取ると、消化のために水分を必要とするため、水が乏しい場合には食事の量を抑える。人間はいくら水が豊富に飲めても、それ以外の食物を何も口にしていないと、概ね3週間 - 1ヶ月で死亡する。一般的には、男性よりも女性の方が、皮下脂肪が厚く基礎代謝が少ないため飢餓に強いとされる。但し、体躯の大きさによる差もあり、山岳遭難事故では男性が生き延びるケースも多く、救急搬送された後の医学検査では、一概に女性有利とは言えなくなってきた。あくまで同じ体格であるならば女性有利という解釈が妥当であろう。食事は寒い環境では体温を上げるために、糖質や脂質が多い方が望ましい。水が乏しい環境では、肉などのタンパク質を多く取ると、消化吸収に伴う腎臓での尿素排泄のために多くの水を必要とするため、注意が必要である。海の上で遭難した場合、釣具があれば食料である魚が手に入るが、水は貴重であるため、魚を食べるのは好ましくない。なお魚の脊髄周辺には、比較的塩分の少ない体液が蓄えられているので、丸ごと食べるか脊髄周辺の体液をすする事で水分を補給できる。炭水化物は重量あたりのカロリーは低いが、代謝に伴い水分を発生し摂水欲求をさげるし、体に負担をかけないので一番好ましい。脂質は重量あたりのカロリーは高いが、連食するとケトーシスになり、肝臓に負担をかける。しかし飽和脂質は保存しやすいため、非常時にはよいカロリー源である。ちなみに植物の不飽和脂質は長期保存すると過酸化脂質になる。塩は失われやすいミネラル分であるため、水が十分あり、激しい肉体労働の際や、暑い環境や脱水症状を起こしそうな場合には、意識して必ず取るようにする。体の脂肪を燃焼し生還する場合も多いが、多くの遭難生存者の場合、食料を確保した人に有利という事故調査報告書が多い。基本的に脂肪の燃焼よりも食料を得た方が6-7割のエネルギーとして使いやすい。(特に山岳の登山では行動食と呼んで、空腹で行動し続けるより、短い間隔での食物摂取を繰り返すことを推奨している)。体温は動物の活動と密接な関係があり、恒温動物である人間にとって、体温異常は致命的な問題となる。体温を上げるためには食物が必要であり、糖質・脂質はエネルギー源に最適である。体温を下げるためには水が必要で、同時に発汗によって失われる塩分を始めとするミネラル分を補給しないと、体調を崩して体力を余計に消耗する。低体温症は体の内側(直腸温度)が35度以下になると発生する。体温が26度以下では意識を失い、生命が危機的な状況である。目が醒めていて起きている場合には、自律神経の働きにより低体温症を起こしにくいが、極度の疲労や睡眠不足により熟睡してしまうと、日本国内の夏場の夜間・屋外であっても、低体温症に陥る危険がある。また風が吹いている場合は、風によって体温が奪われるため、気温が低く肌寒い環境では、寒さ対策が必要である。応急処置は胴体を38 - 43度程の湯に漬けて暖める。気温が10度であっても風速10m/秒(時速36km。枝が揺れ、大きな旗がはためく程度)では、体感温度は0度に匹敵する(wind-chill。“風で萎縮”)。ここで言われる体感温度は裸体という条件であること、衣類を着用した場合の体感温度は風速と比例していない事(この体感温度は水が凍るのを風を吹かして南極で実験して得たものなので)、体温は直腸温を指すので、体温計で測定した体表の温度ではないことに注意。熱中症は異常に体温が上がってしまった時や、発汗でミネラル分を失った時などに起こる。重労働をしている時や湿度が高い時には特に注意が必要だが、締め切った車内等では日本の4月頃の陽気でも起こり得る。応急処置は衣服を緩めて楽な状態にして、冷水タオルなどを使って体を冷やし、意識がはっきりしている場合には、ゆっくり水分を補給させる。過去のサバイバル事例において、生死を別けた物品には様々な物がある。以下に挙げるのは、幾つかの事例において、その有効性が立証されたものである。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。