『コンタクト』("Contact")は、1997年のアメリカ映画。カール・セーガンによるSF小説の映画化作品。SETIプロジェクト、人類と宗教、科学、政治、地球外生命、などをテーマとするSF映画に仕上がっている。SETIプロジェクトの研究者エリナー・アロウェイ(愛称エリー)はアレシボ天文台で探査と研究をしていた。しかし、先の見えないSETIプロジェクトに対し懐疑的な天文学の権威ドラムリンによって、エリーのチームは研究費とアレシボの利用権を打ち切られ、研究は中断を余儀なくさせられてしまう。エリーは独自の資金源を求め各企業を渡り歩き、ついにS・R・ハデンという富豪スポンサーを得ることに成功する。こうしてニューメキシコの超大型干渉電波望遠鏡群を独自の資金で渡りをつけ探査を再開したある日、彼女は遂にヴェガから断続的に発信し続けられる有意な電波信号を受信。チームは色めき立ち、早速その解析を進めるが、独断でこれを公にしたことでドラムリンや政府(NSA)が介入。探査は進むが、次第にエリーの思惑とは関係ない方向へと事態が進行していく。政府の宗教顧問パーマー・ジョスやカルト宗教家、さらに出資者ハデンまでもがそれぞれの思惑で動き始めたことで、探査の主導権や解析結果の解釈を巡る駆け引きは政治と科学と宗教を巻き込んだ展開となる。エリーとパーマーは、アレシボ天文台での出会い以来の再会で親しくなるが、パーマーが神を信じていることを語ると、実証主義のエリーはそれをオッカムのかみそりを例に一笑に付す。パーマーは、愛する父親を幼くして失ったエリーに、父親を愛していた証拠はあるのかと問いかける。ハデンの助言によりエリーはメッセージの解読に成功。メッセージに含まれる設計図をもとに世界各国共同でヴェガへの移動装置が建設される(日本は乗務希望せず移動装置製作のみに協力)。エリーは乗組員に志願するが、審議会でパーマーに「神の存在を信じるか」と問われ、実証主義の立場から否定する。結果、エリーは落選し神の存在を認めたドラムリンが乗組員に選ばれてしまう。しかし動作テストの日にカルト宗教家の自爆テロによりマシーンは破壊され、ドラムリンは死亡する。失意のエリーのもとに、ハデンから北海道東海岸で極秘に並行建造されていたマシーン2号機の存在が知らされ、乗組員として誘われる。エリーは乗船を希望し、装置に乗り込むとワームホールらしきものを経由し、天国のようなヴェガにたどり着く。エリーはそこで父親を見つけるが、それはただ父親の容姿をしたイメージであることに気づく。異星人は何億年もの間知的生命体とコンタクトを取っているのだと父のイメージを通してエリーに言い、この接触はスタートでまた会おうとエリーは地球に送り戻される。地球に到着したエリーは発射時刻から全く時が経っていないことに気づく。管制室の人々も、宇宙船はマシンを通り抜けて海に垂直落下したのみで実験は失敗したと思い込んでいた。エリーが身に着けていたカメラにはノイズのみで他は何も写っておらず、エリーを調査した政府委員会はエリーの記憶は妄想だったとして結審した。しかし後にカメラ録画はノイズしかなかったものの18時間動作していたことが判明した。エリーはニューメキシコに戻り宇宙と向き合う生活を再開する。政府の援助なのか、ニューメキシコの超大型電波望遠鏡は増設されていた。大村崑の次男岡村政治が端役ながら出演している。リアリティの追求のため、「メッセージ」に対する世界の反応を追うニュース発信源としてCNNが使われ、実際にCNNのリポータが25人以上出演している。また、「ラリー・キング・ライブ」や「クロスファイア」といった番組も使われている。アメリカ大統領が会見を行うシーンで、当時のビル・クリントン大統領の実際の会見映像をデジタル加工した物を使用した。マシーン2号機の存在場所は、表示された地図上から、北海道の知床半島の付け根の南側であるとわかる。手のひらのクローズアップなどいくつかのシーンで円弧状に並んだ光点のパターンが繰り返しあらわれる。これはカール・セーガンのお気に入りの星座で、その形が電波望遠鏡を思わせるかんむり座の星の並びになっている。カール・セーガンは自作の小説が映画化されることを非常に喜んでいたが、1996年12月20日に永眠。完成した映画を見られなかった。この映画の最後には「カールに捧ぐ」という文字が表示されている。エリーが経験した地球外知的生命との接触の真偽について、作中では政府の公式見解が明確にされていないが、少なくとも以前よりも宇宙観測の環境が整う結果につながったことを控えめに示唆している。
出典:wikipedia
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