『ジュブナイル』("Juvenile")は、2000年7月15日公開の日本映画。少年少女たちが活躍するSF映画で、VFXが駆使されて話題になった。山崎貴の映画監督デビュー作でもある。作中の未来から来たロボットであるテトラが、その愛くるしい動作と言動から女性からも人気を得て、大きなプロモーション効果を挙げた。また、公開前(公開中?)に『朝日新聞』の1ページを使いテトラのペーパークラフトが載った。また、『別冊コロコロコミック』で読みきりとして漫画化された。また、監督自ら執筆した小説版もメディアファクトリーより出版されている。2000年7月イタリア・ジフォーニ映画祭子供映画部門でグランプリを受賞。 ニフティ映画大賞(現・日本インターネット映画大賞)2000の日本映画部門映像効果賞を受賞した。白組で日本の妖怪を題材とした映画『鵺/NUE』を企画していたが、制作費が30億円必要な規模の作品であったため頓挫し、これに代わる新人監督である山崎貴の腕試しとなる作品として本作品が立ち上げられた。当初は制作費1億5000万円程度で6月頃の公開を予定しており、撮影はオールロケでVFXを一箇所に集約するという小規模なものが想定されていた。しかし『鵺/NUE』から携わっていたROBOT社長阿部秀司の尽力により、制作費5億円で全国東宝系夏休み公開、香取慎吾の出演も取り付けるなど大規模な作品へと発展した。2000年の夏休み。坂本祐介、木下岬、大野秀隆、松岡俊也の四人は、キャンプ場で超高性能ロボット「テトラ」と出会う。テトラはひとまず祐介の家に置くことになり、四人が集める廃品を材料にテトラは自分の体を改造、歩けるようになる。近所に住む天才物理学者・神崎も巻き込んで四人とテトラの夏休みは過ぎていった。だが、ある日テトラは祐介たちの前から姿を消してしまう。そのころ、地球上空には地球の海を奪うという注文を異星の住民から受けた宇宙の商人・ボイド人の巨大宇宙船団が停泊していた。そして同時に太平洋上にボイド人の海回収装置「シースナッチャー」という名の4隻の宇宙船で構成された1辺が6キロの巨大三角錐が出現していた。ボイド人の「地球上陸・オーバーテクノロジー調査破壊班」のリーダーは岬の従姉である範子の姿をコピーして地球の情報を集め、さらに仕事の邪魔になるテトラを破壊するために岬を人質に取る。パニックに陥る祐介たちの元に、姿を消していたテトラが戻ってきた。テトラはボイド人と戦うために戦闘用ロボット「ガンゲリオン」を作っていたのだ。祐介は岬を救うため、ガンゲリオンに乗りテトラと共にボイド人と戦う決意をする。そして、物語は2020年という、未来へとつながっていく。くじら座タウ星第3惑星ボイド星が母星。宇宙の商人とも言われ、他の星の住民から注文を受けたものは何でも手に入れ、発注した星に引渡す。映画内に登場したのはボイド星に多数存在する会社のうち最大手の「大いなる前進」で、発注を受けたものと引き換えの報酬を元に発展していく。今回発注を受けたのは「生態系が完備された海」。地球の海亀に酷似した生物から進化した種族で、名残として背中に小さな甲羅を持つ。触手を4本持ち、そのうち2本は腕のように扱える。地球上で行動する際にはボイドスーツというパワードスーツを下半身にまとい、運動能力を高めている。一度聞いた音声は完璧にコピーできるため、語学力に非常に優れる。非常に高度な文明を持つ種族で、宇宙開発技術、遺伝子改造技術、映像技術、物理学、ロボット工学など、さまざまな面において地球人の上を行く。使用する機器類や乗り物は有機的なデザインをしており、とくに乗り物はみな惑星ボイドに棲息する生物を遺伝子改造して利用している。小型完全自律型AIロボット。2020年、祐介によって開発されて神崎の開発したタイムマシンで2000年のキャンプ場に転送される。完成当初は完全な球体だが、2000年に着いた時から祐介たちの持ち寄るジャンクなどを使い2本足歩行が可能になる。記憶デバイスは2000テラバイトディスク。電源は水素電池で寿命は80年。2000年に転送される過程でワームホールを確実に通過するために強力な重力に耐える球形をしている。胸に「TETRA」の文字が刻印されているが、ワームホールのゼロポイントを通過する際に左右が反転して、「AЯTヨT」となっている。なお、劇中では未使用だが、足裏のジャンプ移動用のガス噴射ノズルが、マニュピレーター部には護身用の飛距離のあるスタンガンが装備されている。レールガンの登場するサイエンスフィクション一覧やパワードスーツの登場するサイエンス・フィクション一覧も参照。テトラが廃工場に残された産業ロボットアームなどを使い1日で作り上げたロボット。その材料はテトラがRNMX社の研究所から寝ぼけた三沢から貰った大量のサーボモーター、電子機器、ロボットアーム、金属板など。頭部・腕部・脚部・質感など、テトラを戦闘形態にしたかのような意匠をもつ。拉致された岬の救出任務にて、飯岡漁港でボイドスカウターと戦う。武装はレールガン×1(チャージ可能なエネルギー兵器)、バリア×1。高い戦闘能力を持つが、ボイドスカウター相手では性能差、サイズの違い、技術の違いなどから不利な戦いを強いられた。人に似た前半分と、その背中から後ろに2メートルほど伸びた装甲コックピットを持つ。左右の肩から2本のV字型のアームが伸び、右はバリア発生装置、左はレールガンが取り付けられている。また、アーム付け根付近には1基ずつ投光機を装備している。浮上ノズルは肩に2つ、背中に2つあり、基本的に地上をホバー移動または低空を滑空して移動するが、ブースターを噴かして大ジャンプや短時間の本格的な飛行も出来る。コックピットは外部と完全に遮断されているため、頭部を始めとした機体各所に搭載されたカメラから得られた情報をコックピット内部のモニターに投影することで視界を確保する。全高は約4m。プレイステーションのコントローラーで操縦する。腕にあたるマニピュレーターはテトラのものと同様の形状をしており、とても小さいが自重を支えるなど大きなパワーを秘めている。戦闘時におけるパンチなどに使用できる(劇中では未使用に終わったが、家庭用ゲーム機でのトレーニングではパンチが主力武器であり、コミックス版などでもパンチは披露されている)。脚部もボイドスカウター同様に小さく細いが、やはり大ジャンプを行うなど出力と馬力は強力である。ガンゲリオンという名称の由来は、『機動戦士ガンダム』と『新世紀エヴァンゲリオン』を組み合わせたもの。 発想の原案は、『スターシップ・トゥルーパーズ』第一作に登場する予定だったが却下されたパワードスーツから。完成版までは幾度かデザインの変更が試みられており、プロモーション映像では灯光器の個数がより多く、完成版のレールガンの代わりにガトリング砲、シールドの位置に謎の武器または装備を搭載しているのが確認できる神崎が2000年に開発した装置。小型ワームホールを発生させ、物質を一瞬でどこにでも転送する。欠点はワームホールのゼロポイントを物質が通過すると左右が反転すること。そのため生きたままの生物は死亡する。神崎は後にこの装置を用いて宅配便業者を設立するが、この欠点を補うために一旦中央ステーションに転送させた後に宅配地区の中継ステーションの受信装置に転送し、反転させ直すという手段をとっている。また、ボイド人の保有するものも作中では登場している。こちらの方は原理は不明。テーブルのような円盤と、それを90度ずつ角度をあけて取り囲む4つの小さな投光機のような装置で構成されている。物体が転送される際、円盤から緑色の光のチューブが立ち、その中を物体が浮遊、複数の小さな光の塊に分解されて上昇していく、という描写がされている。神崎が2020年に完成させたタイムマシン。幅・奥行き・高さともに60mほどで、3本の巨大なワームホール発生タンク、ワームホール調整・支持リング等膨大な量の装置で構成されており、外見は非常に複雑。直径1メートル程のワームホールを発生させる。ワームホール内部は非常に重力が大きく、その重力に耐えうる物体しか転送できない。物質転送装置と同じく、転送される物体はゼロポイントで左右が反転する。ワームホールは青い微光を放つ。監督自ら執筆のため、ストーリーはほとんどが映画と同じ。メディアファクトリー刊。などといった新しいストーリーが加えられ、より夏休みらしさを強調している。また、監督の気に入らなかった場面、やり直したかった場面などに反省点を踏まえて修正が加えられている。監督曰く、『ジュブナイル ver1.2』。なお、ボイド人と名乗るシーンがカットされており、祐介らは宇宙人の名前を知らないはずなのだが、ガンゲリオンの光をみて「ボイド人…?」と発言し、なぜか名前を知ってしまっているミスがある。作者は馬場民雄。基本的なストーリーは原作に即しているが、ストーリー展開、キャラクター設定などは大きく異なり、共通点よりも相違点が多い。小学館刊。その他に、ガンゲリオンがコマごとに形が違う。
出典:wikipedia
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