NHKデジタル衛星ハイビジョン(エヌエイチケイデジタルえいせいハイビジョン)は、かつて日本放送協会(NHK)が2011年(平成23年)3月31日まで放送していたBSデジタル放送向けのテレビ放送局である。略称は「BShi」(ビーエス・ハイ、あるいはビーエス・ハイビジョンとも)で、テレビなどの受信機向けアイコンには「NHK h」という名称を使用していた。リモコンキーIDは「3」だった。1991年(平成3年)11月25日から2000年(平成12年)11月30日まで「社団法人ハイビジョン推進協会」が行っていたハイビジョン試験放送の後身に当たる。高精細なデジタル放送技術とハイビジョンの特性を生かすことを目的に、2000年(平成12年)12月1日より本放送を開始。当初からフルスペック(画素数1920×1080ピクセル)によるハイビジョン放送を行っていた。スポーツ中継や教養・ドキュメンタリー番組を中心に、データ放送を用いた双方向対応番組や、5.1chサラウンドによる高音質の映画・音楽番組も放映されていた。総合テレビや教育テレビの番組の同時及び時差放送も行っているが、地上デジタル放送の開始や編成の見直しにより次第に番組数は減った。原則として全ての番組がハイビジョン放送だが、オリンピックやFIFAワールドカップといった全世界共通の映像を使用する番組や、BS1と同時放送を行う際の『BSニュース』は例外的に画面比4:3・標準画質をアップコンバートされたものが放送されていた。ハイビジョン試験放送に割り当てられていたBSアナログ放送の9chでもMUSE方式での放送を行っていたが、2006年3月15日開催の電波監理審議会で、後述のBS新局の開局(2007年(平成19年)12月1日)で、新局にBS-9ch(物理)の領域が割り当てられることが決まり、その移行準備と試験放送を行う都合もあるため、2007年9月30日25時(10月1日1時)に終了した。アナログ放送の終了後、BS-9ch(物理)の周波数はスター・チャンネル、BS11(日本BS放送)、TwellVの3チャンネルに割り当てられた。これに伴い、従来日本BS放送とスター・チャンネルに割り当てられていた合計8スロットはNHKが使用することになり、そのうち2スロットをBShiの高画質化とデータ放送の内容拡充に、残りの6スロットはBS1とBS2の高画質化に充てられた(BS1は6スロットから9スロットに、BS2は8スロットから11スロットに追加)。スロットの変更は2007年11月26日1時の放送終了後に行われた。アナログハイビジョンの終了に寄せて、NHKでは2006年4月3日の放送開始(この日より午前5時開始から翌日午前2時終了の21時間放送となる)から、ウォーターマーク「BShi」の下に「アナログ」の文字を小さく添えることで、アナログ放送であることを強調する表示を開始した。また同じ日からまず1日3回程度、特定番組の冒頭部分に「このチャンネルは2007年9月30日に放送を終了します。引き続きデジタル放送でご覧ください。(問い合わせ電話番号。詳細略)」との告知字幕を表示するようにし、これを2007年6月4日から特定の1番組(当初は1時間→6月18日から2時間)で常時表示、更に8月27日からは毎日午前9時から午後9時までは常時表示とし、9月1日からは休止時間を含む24時間常時表示となった。同時に2007年2月から、1分間のアナログハイビジョン放送終了告知スポット(桜井洋子)を放送。地上波のNHK総合テレビジョンでも2007年8月26日に放送された「デジタル放送なんでも相談室」で、このアナログハイビジョン終了についての説明を行った。2007年9月30日付の放送が終了した10月1日午前1時より、上述のスポットを放送。以下そのコメント。その後次の文章の放送終了ブルーバック字幕が、右上に「BS hiアナログ」付きで告知を表示された(デジタル放送は通常のエンディングを放送していた)。この状態を1か月間続け、2007年10月31日24時(11月1日0時)をもって完全停波となった。さらにNHKは政府の求めに応じる形で衛星波の削減を計画。この中でデジタル衛星ハイビジョンを2011年頃に廃止し、「デジタルBS1」と「デジタルBS2」をハイビジョン化する方向で検討を進めてきた。一方政府部内などには、NHKの衛星チャンネル数を1つにするべきだという意見もあった。総務省は2008年(平成20年)2月末、「NHKの衛星放送の保有チャンネル数のあり方に関する研究会」の議論(松原聡東洋大教授の項も参照せよ)を受けてNHKの衛星波を2011年(平成23年)以降2チャンネルとする方針を固め同年10月14日に決まった2009年度(平成21年度)から3か年のNHK経営計画でテレビの完全デジタル化に合わせ廃止されることが盛り込まれた。このため2010年度(平成22年度)を「現在のハイビジョン専用チャンネルとしての最終年度」と位置づけ、BS2との連動で文化・芸術・エンターテインメント・人物・自然・紀行といった諸番組で新たな映像技術や演出手法を取り入れた斬新な番組編成を展開しNHK番組たまごなどに代表される実験的な番組編成の強化も図って、前身のアナログハイビジョン試験放送から数えて20年に渡ったハイビジョン専用チャンネルの幕を引くことにしている。またそれまでBS1などと連動して放送したオリンピックの中継もバンクーバーオリンピックでは実施せず、BS1(標準画質)と総合テレビ(ハイビジョン画質)のみで放送されることとなった(2010 FIFAワールドカップは6月15日未明の「日本VSカメルーン」、6月25日の「日本VSデンマーク」、7月12日の決勝戦の3試合の録画中継がBS1と同時放送された)。当初は地上波のアナログ放送廃止と同時の2011年(平成23年)7月24日までにハイビジョン専門チャンネルでの放送を廃止する方針だったが、衛星放送の完全デジタル化を周知徹底させる方針から2011年(平成23年)3月31日24時(4月1日0時)の放送終了をもってハイビジョン専門チャンネルでの放送を廃止。総務省による手続きを経て2010年(平成22年)12月9日にその後の方針が決定。BS2も廃止され、地上波難視聴対策の役目をセーフティネット放送に移した上で教養・文化主体の新しいハイビジョンチャンネル「NHK BSプレミアム」に再編されることとなった。BShiに割り当てられていた103ch(リモコンキーID「3」)は2011年(平成23年)4月以降、BSプレミアムへ引き継がれ、BS2の102ch(同ID「2」)はBS1の臨時チャンネル(2011年10月16日までは臨時チャンネル休止中はテレビによって何も映らないか101ch(ID「1」)に誘導されていた)となった。また、BS103(ID3)を引き継いだBSプレミアムは開局当初から24時間放送を実施するため、2006年3月の24時間放送廃止以来実質5年ぶりの24時間放送「再開」にもなった。なお、EPG(電子番組表)では、2011年(平成23年)3月25日0時から3月31日24時(4月1日0時)までは現状の3チャンネル体制での表示を維持しつつ、4月1日以後のBSプレミアムの番組表の掲載を開始。4月1日午前4時からは新しいBS1・BSプレミアムの番組表を掲載し、BS2(ID2)の番組表のデータは削除された。BShiでは、1994年(平成6年)11月から2000年(平成12年)11月までの実用化試験放送時代には『週刊ハイビジョンニュース』という番組を設けた。当時NHK記者でジャーナリストの吉村秀實らが進行を務めたもので、当時はまだハイビジョン機材が充分に備わっていなかったため、週1回その週のニュースをまとめる番組として放送された。その後2000年(平成12年)12月から総合テレビの主なニュース番組の同時放送を実施。BShiの目的である「デジタル方式の放送へ円滑に移行するための放送」および難視聴対策を兼ねてのものであり、同時に総合テレビの他の番組も実施された。地上デジタル放送の全国的な本格普及(2006年12月1日で全国の都道府県庁所在地で開局)が進んだことにより、ニュース番組の同時放送は取りやめとなり、2006年12月31日の正午のニュースをもって終了。緊急を要する場合(地震・テロなど。大地震や津波を伴う場合は衛星全波を含む総合放送のテレビ・ラジオ全チャンネル共通編成になる)を除きBShiの報道番組は姿を消す。最後の同時放送は東北地方太平洋沖地震に伴うもので、全波同時だった。本放送開始以来、毎日5時を基点とする24時間放送を行ってきたが、受信料の収入減少による経費削減を理由に、2006年(平成18年)4月2日をもって24時間放送を一旦終了。翌日(4月3日)からは5時開始・翌日2時(日曜のみ1時)終了の21時間放送(日曜は20時間放送)を基本とし、深夜の時間帯は災害・地震などの緊急報道や特別編成が行われる場合を除き放送休止となった(日により変動あり)。なお、独立データ放送は放送休止中でも利用できるが、年1回の間隔で行われるメンテナンスの日はデータ放送も利用できず、グレーバックの画面となる。ちなみに、例外的に24時間放送が行われた日は以下の通り。
出典:wikipedia
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