高松 邦男（たかまつ くにお、1948年2月26日 - ）は、日本中央競馬会に所属した調教師。桜花賞優勝馬ブロケード、天皇賞（秋）優勝馬キョウエイプロミス等を管理した。千葉県市川市出身。日本獣医畜産大学卒。国営競馬所属騎手・高松三太の長男として生まれる。幼少期に父の有馬記念連覇などに接して騎手を志したが、高校入学後に身長が伸び過ぎたため断念。獣医師資格取得のため、日本獣医畜産大学に進んだ。同時期、三太が調教師として中山競馬場・白井分場に厩舎を開業。在学中には同年齢の柴田政人が騎手養成課程を修了し、所属騎手として高松厩舎に入っている。以後邦男と柴田は長く兄弟同然の付き合いを続けた。大学卒業後は獣医師として北海道日本軽種馬協会で2年間勤務の後、1972年より父・三太の厩舎に調教助手として入った。1978年、調教師免許を取得。当初は三太から独立して自身の厩舎を開く予定であったが、これに前後して三太に肝臓癌が見つかり、翌1979年1月に死去。これを受け、同年3月に父の厩舎を引き継ぐ形で開業した。同時に柴田も邦男の厩舎に移り、以後主戦騎手として引退まで厩舎所属のまま騎乗を続けた。開業初年度から16勝という好成績を挙げると、3年目には父と親交の深かった伊達秀和の生産所有馬・ブロケードで桜花賞に優勝、八大競走初制覇を果たす。1983年にはキョウエイプロミスが7歳（現表記6歳）にして天皇賞（秋）を制覇。同馬は三太が牧場で惚れ込みながら、死去によって管理が叶わなかった馬であり、競走後に邦男は「これで親父に恩返しができた」とのコメントを残した。また、同馬は続く国際招待競走・ジャパンカップにおいて優勝馬からアタマ差の2着に入り、苦戦が続いていた日本馬として初めての連対（2着以内）を記録した。1988年、「世界に通用する馬の育成」を目的として、北海道門別町（現・日高町）に育成調教施設「ファンタストクラブ」を設立。主宰者として他の若手調教師との交流・支援に務めた。1990年から1991年にかけては、ファンタストクラブで育成されたホワイトストーンがGI戦線を賑わせている。また、高松の管理馬ではないものの、1998年には同じくファンタストクラブの育成馬・タイキシャトルがフランスのジャック・ル・マロワ賞を制覇を果たしている。1990年代、美浦トレセン全体が低迷に陥ってゆく中、高松自身も1995年を最後に重賞勝利から遠ざかり、年間勝利数の面でも1990年代後半より成績が大きく落ち込み始める。2003年以降は年間一桁の勝利数が続き、2009年の開催をもって定年まで9年を残して引退した。現役調教師時代にはNHKの競馬中継にて解説者として幾度か登場している。※括弧内は当該馬の勝利重賞競走。太字はGI級競走。※太字は門下生。括弧内は厩舎所属期間と所属中の職分。

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