『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(しんせいきエヴァンゲリオンげきじょうばん エア まごころをきみに、英題:"The End of Evangelion")は、1997年7月19日に全国東映・東急系で公開されたアニメ映画である。略称は「夏エヴァ」、「EOE」。2007年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』発表から以後、「旧劇」「旧劇場版」とも呼ばれる。1995年秋から1996年春まで放送された同テレビアニメシリーズ、『新世紀エヴァンゲリオン』の第弐拾伍話と最終話をリメイクし、完全新作として上映されたものである。本作をもって『新世紀エヴァンゲリオン』は完結を迎えた。当初は1997年春公開の『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』で完結する予定だったが、『REBIRTH』編の制作が間に合わなかったために途中までの公開となり、同年夏に本作が公開されることとなった(詳しい経緯は『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』を参照のこと)。なお『REBIRTH』編で公開されていた部分についてはアフレコ、SE、BGMの録り直しや、画面上での若干の修正、追加が行われている。第25話『Air』(エア)は、劇中BGMに使われているヨハン・ゼバスティアン・バッハ作の『管弦楽組曲第3番第2曲』の「G線上のアリア」(Air) から。また第26話『まごころを、君に』は、 ダニエル・キイスの著作『アルジャーノンに花束を』が映画化された時の邦題「まごころを君に」から。前売券は特典でオリジナルポスターが付いたものが発売された。また『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』の前売券も、未使用の分に限り使用可能な措置がとられている。公開2日前の7月17日には、よみうりホールにてテレビ東京系列試写会が開催された。1997年度の第21回日本アカデミー賞話題賞を受賞。全ての使徒を倒したNERVに対し、サードインパクト発動を目論むゼーレが戦略自衛隊(戦自)を使った武力占拠を開始する。施設が次々と破壊・占拠されていく中、シンジは戦自隊員に発見され殺されそうになるが、生きる意思を失くしていたシンジは抵抗すらしなかった。それをミサトが寸前で救出するが、移動中に銃撃に遭って負傷し、シンジにEVAで戦うよう言い残して命を落とす。一方、廃人状態だったアスカは覚醒し、EVA弐号機で戦自の部隊を壊滅させるものの、ゼーレが送り込んだEVA量産機9体によって倒される。シンジがEVA初号機に乗ると、初号機は翼を現し空に浮かぶが、アスカの乗った弐号機が量産機によって捕食され解体された惨状を目にしたシンジは絶叫し精神が崩壊する手前までのダメージを受ける。シンジを乗せたEVA初号機を依代としてサードインパクトが始まる。これによって人類は個体の生命体としての姿を保てなくなり液化して崩れていき、その魂は「黒き月」に集められる。初号機はレイやカヲルの姿をとる巨人(第2使徒リリス)に取り込まれ、シンジはレイとカヲルに再会する。そこでシンジは人類が単体の生命となることを望まず、それぞれの個人がいる従来の世界を望みリリスは首から血を噴き出しながら倒れ崩れ落ちていく。元の世界へと戻ってきたシンジは気付くと赤い海に囲まれた白い砂浜にアスカと横たわっていた。アスカの存在に気付いたシンジはアスカの首を絞めはじめる。その最中にアスカから頬を撫でられ、首を絞めるのを止めて嗚咽するシンジに、アスカが一言「気持ち悪い」と言い放つのだった。劇場版では、テレビシリーズの第弐拾伍話と最終話では語られることのなかった、もう1つのエンディングを映像化している。使徒ではなくヒトの手によるサードインパクトの発動(無への回帰による贖罪と完全な単体生命への進化)を目指すゼーレと、それを阻止しようとするミサト達の戦い、アダムとリリスの融合によりゼーレとは異なる人類の補完を目指すゲンドウなどが描かれ、戦略自衛隊のNERV本部強襲、エヴァンゲリオン量産機の投入などが、過激な死の描写とともに描かれていく。その一方でテレビシリーズ第弐拾伍話と最終話同様にシンジの精神世界が描かれる。プロデューサーの大月俊倫は「あまり言うとネタバレになっちゃうんですが(笑)12年前の『エヴァ』では、あの頃の社会状況や庵野さんの内面の問題があったりして、 特に劇場版は世界が破滅して、シンジとアスカだけ生き残るという破滅的な形で終わりましたから、あの続きはありえないんですよ」とシンジとアスカのみが生存との製作側の認識を示している。同様に劇場版主題歌「魂のルフラン」の歌詞についての及川眠子へのインタビューでも、「みんな死んじゃうから、というので輪廻をテーマにしたんです」、「魂のルフランはこれで終わりという歌ですから、新しい詞は書きようがないんですね。輪廻を出してしまったら次はないですよ。今度の映画ではみんな死んじゃったんでしょ」、「打ち合わせの時にみんな死んじゃうんですかって(庵野に)聞いたら、次が出来ないように殺しちゃうんです。もう疲れましたからって(笑)」としている。また、大槻ケンヂとの対談でどういう話(テーマ)なのかと聞かれた際、庵野は「最終的には、いいじゃん、他人がいても、ということですね」と述べている。1998年、劇場版BOX(VHS・LD)に先行して発売されたテレビシリーズのビデオ版(VHS・LD)にはテレビシリーズ第弐拾伍話とビデオ版第25話が、最終話とビデオ版第26話が併行して収録された。後に発売されたDVDにはテレビシリーズ第弐拾伍話・最終話とビデオ版第25話・第26話が併行して収録された。このビデオ版第25話・第26話の内容は劇場版第25話・第26話と同じであるが劇場版とは異なる部分がある。なお、ビデオ版第25話・第26話は2003年のDVDリニューアル化に際してはテレビシリーズ第弐拾伍話と最終話に併行して収録されなくなったが、2015年8月26日発売されたBlu-rayBOXにVHS・LD版に収録されたビデオ版第25話・第26話がビデオフォーマット版として再収録された。ただしVHS・LD版、およびリニューアル化以前のDVD版の収録内容とは異なり、テレビシリーズ第弐拾伍話と最終話とは同時収録されていない。
出典:wikipedia
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