『生き人形』(いきにんぎょう)は、工業デザイナーでタレントの稲川淳二が実際に体験したという怪談。またはその作品名。稲川淳二の代表的な怪談の一つ。数ある稲川淳二の怪談の中でも群を抜いて長く、また現在も進行中という稲川の怪談の中でも異例のものである。稲川自身の著書で自分のお気に入り恐い話のランキング1位に挙げている。ただし稲川がこの話をテレビ等ですると様々な怪奇現象が起きたことから、本人は「今では口にしたくない」と語っている。1999年のある講演では、「どこからが怪談で、どこからが現実なのかという話になってしまう」とも語っている。ある日の深夜、稲川がラジオ番組の出演を終え、同番組ディレクターとともにタクシーで家路に向かう途中、通りかかった高速道路で少女の人形のようなものを目撃する。その後、人形使い師で稲川の友人でもある前野という人物から、「新しく手に入れる人形を使って舞台をやるから、座長として出てくれないか」と誘いを受ける。珍しい前野からの依頼ということもあり、稲川は快諾する。しかし、舞台で使うと紹介された人形が以前稲川が高速道路で見た少女とまったく同じ顔形であったことに気付き、稲川は嫌な予感を覚える。そしてその予感は的中し、人形を製作した製作師が行方不明となったり、台本作家宅が全焼したり、 前野の従兄弟が急死したりと不幸な出来事が続く。そんな中舞台は公演日を迎え、上々の評判を得てテレビ出演もする。しかしそんなある日の公演で、稲川は自分以外のすべての出演者やスタッフが怪我をしており、その怪我の場所が理由は違えど全員が同じ右手と右足であることに気付く。更にその後稲川以外の出演者が全員倒れてしまい、昼の公演開催が不可能となってしまう。その後稲川の発案でご利益があるという寺に行き、関係者一同お払いをしてもらう。その日の夜になると出演者の体調も回復し、夜の公演が行なわれる事となる。しかしその公演中、稲川は舞台上の人物が本来出演してる人数より一人多いことに気付く。更に少女人形の右手が突然割れたり、動くはずの棺桶がビクともしなかったり、棺桶から用意していない霧が立ち込めてきたりと不可解な出来事が続き、最後には出演者のかつらに突然火が付くなどして続行は不可能となってしまい、公演は中止となる。しばらくして、稲川の元にこの公演で不吉な出来事が多発しているという事を知った大阪のテレビ局から、この話を紹介する番組を制作したいとの依頼が来る。あまりの熱心な誘いに稲川は渋々承諾したのだが、その番組スタッフや出演者の身に数々の不可解な出来事が起こり、本番でも視聴者がはっきり分かる程の怪奇現象が起きる。更に人形使い前野の身にも世にも恐ろしい出来事が襲いかかる。その後、知人の霊媒師に人形を視てもらうと、その霊媒師は「稲川さん、この人形何に使ったんですか?この人形、生きてますよ。たくさんの女の怨念が憑いてる。」と言い、稲川から舞台の内容を知らされると「あなたそんな事やったら、ダメに決まっている!」と告げ、人形に憑いている霊の中でも一番怨念が強いのは、太平洋戦争の終盤の東京・赤坂にある料亭の少女の霊で、空襲で被弾し、右手右足を失っている事を明かした。稲川は霊媒師から対の人形(少年人形)がある事も視られていた事に驚く。その上で、「下手に拝むと襲われる。いいですね、必ず寺に納めるんですよ。」と人形達を寺へ納めるように厳命された。だが、前野が人形を手放す事は無く、その後も少女人形と夫婦のように暮らしていた、が…。
出典:wikipedia
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