


連環計(れんかんけい、れんかんのけい)とは、中国の兵法書に挙げられる兵法の一つで、あたかも鎖の環が連なり合うように、複数の兵法を連続して用いるものである。複数の計で大きな効果を狙ったり、複数の勢力を連立させる等して敵内部に弱点や争点をつくりだし足の引っ張り合いをさせる兵法である。中国の兵法書『兵法三十六計』では、その第三十五計に挙げられ、「将多く兵衆ければ、以て敵すべからず。其れをして自ら累れしめ、以て其の勢いを殺ぐ。師に在りて中するは吉にして、天寵を承くるなり。」(將多兵衆、不可以敵。使其自累、以殺其勢。在師中吉、承天寵也。)と規定されている。つまり、「(敵の)将兵が多ければ、(正面から)敵対してはならない。敵を自ら疲弊させ、勢力をそぐようにする。自軍にいながら(適切な)計略を用いるのが良く、(時勢を鑑みて)天運を受けるのである」とある。真正面から敵に当たらず、敵の情勢を観察して、種々の計略を用い、敵に仲違い・内紛等を生じさせて勢力をそぎ、勝利を得る作戦である。南宋の将・畢再遇は、金軍との戦いの際、幾度も進軍・退却を繰り返して、敵軍を疲弊させ、日没後に、自軍の陣地に香料で煮た黒豆を撒いてから、偽りの敗走をして敵軍を誘い込んだ。追撃してきた金軍の馬は、連戦で空腹になっており、一斉に地面に撒かれた豆を食べはじめ、将兵が鞭打っても進まなくなった。そこに、畢再遇軍が引き返して反撃し、勝利を得た。史実そのものではないが、小説『三国演義』には、二度「連環計」が出て来る。
出典:wikipedia
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