PV-7は、カシオ計算機から1984年に発売されたMSX規格のホームコンピュータ。標準的なMSXの価格帯が5万円以上だった1984年当時、29,800円という低価格で発売された。カシオが当時得意とした電卓の技術を駆使し、片面基板にすることで製造コストを抑え、19,800円で発売する事を目指して開発された。価格は当初の目標を越えてしまい、また完全に片面基板にすることはできず、裏面に一本だけジャンパ線が使われることとなったものの、3万円を切る事に成功した。一方、価格を重視したためにスペックが犠牲となり、メインRAMは規格で認められている最低容量の8KBに抑えられ、カートリッジスロットも1つのみの実装となった。低スペックながらも売れ行きは好調だった。クリスマス商戦では電器店に山積みされ、営業から喜びの声が上がったと開発担当者は回想している。しかし後述の#後続機も含めて、カシオ製MSXによる価格破壊でMSXは値崩れし、採算が取れなくなった多くの家電メーカーがMSXから撤退する事態も引き起こした。その後、カシオはメインRAMを16KBにしたPV-16を29,800円で発売した。このデザインはほぼPV-7に準拠している。さらにゴムキーボードで価格をPV-7で目標だった19,800円に抑え、デザインを一新したMX-10、ついでMX-15、MX-101を発売。これらの機種は、安価なゲーム機としてのMSXというPV-7の基本コンセプトを継承しており、すべてジョイパッドとトリガーキーがついている。「カシオ計算機インタビュー カシオなら、いつでもきっと何かやる」(『MSXマガジン永久保存版3』、株式会社アスキー、2005年、70-73ページ。)
出典:wikipedia
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