逆走事故(ぎゃくそうじこ)とは、高速道路や片側2車線以上の幹線道路等において、流入ランプや交差点で間違えて進入し、交通事故を起こすことを言う。そのほとんどが高速で正面衝突するため、死傷者の発生する事故となっている。逆走事故はインターチェンジ(複雑になるほど発生しやすい)、サービスエリア、パーキングエリアが多い。高速道路会社6社と地方公社3社が管理する高速道路で確認された逆走件数は2002年-2008年までの7年間で計7146件確認されており、連日のように全国で逆走事故が発生している。本線車道上のUターン・流出ランプからの誤進入が主な原因である。これはドライバーがICからランプ途中の分岐地点で行き先を間違えてUターンしたり、目的のICの流出ランプを通り過ぎてUターンしてしまうことが要因とされる。逆走事故を起こした運転者はどの年齢層でも発生しているが、逆走事案の約7割は高齢者(65歳以上)によるものである。逆走した者は逆走していること自体に気づかないものも多い(ゆえに長距離の逆走に及ぶ場合もある)。日本自動車連盟では、もし自身が逆走していることに気がついたらすみやかに車を路肩に止め、路肩の非常電話を使うか、携帯電話を持っていれば道路緊急ダイヤルへ電話してほしいと呼びかけている。また流出予定ランプを通り過ぎてしまったらそのまま通過し、次のICで降りるようにするべきであるとしている。逆走車と自分の車の相対速度が合算されるため、発見できても対処が間に合わないことが多い。大型車の後ろにいるといきなり逆走車が現れることもある。また高速道路では急ハンドルはスピンの原因となる。JAFでは、逆走事故にかぎらず、常日頃から緊急回避動作ができるようにするために正しい運転姿勢(例えば肘を曲げられる状態でハンドルを握る)を心がけること、追い越し車線の使用は必要最低限に止めることを呼びかけている。予防対策としてはランプと本線が合流・分流する分岐点に「進入禁止」や「一方通行」標識の設置、路面への「進入禁止」や「一方通行」の標示の設置がなされている。また、ランプに設置されたセンサーが逆走を感知すると電光掲示やサイレンや赤色灯などでドライバーに知らせるなどの対策もある。サービスエリア・パーキングエリアの駐車場においても、「本線→」の標識の設置や矢印の路面標示などの対策を各高速道路会社が行っている。更なる対策として、下の写真のように駐車マスの白線が施設に対して垂直方向ではなく斜め方向に引かれていることがあるが、これは休憩後にドライバーが逆走方向ではなく本線へのランプ方向に自然に向かうことができるためである。
2009年2月6日には、逆走をした場合にカーナビゲーションが画面や音声でドライバーに逆走を警告・防止するシステムの実証実験を、供用前の新名神高速道路甲南ICの甲南Cランプで日産自動車がNEXCO西日本の協力を得て実施した。2年以内の実用化を目指している。自動車運転死傷行為処罰法(平成25年11月27日法律第86号)の施行により、自動車・原動機付自転車を運転し、故意に逆走して交通事故を起こし人を死傷させた者は、危険運転致死傷罪(通行禁止道路運転)として、最長で20年以下の懲役(加重により最長30年以下)に処され、また運転免許は基礎点数45 - 62点により免許取消・欠格期間5~8年の行政処分を受けることとなっている。ただし、逆走事故の原因のほとんどを占める、認知症や過失(標識の見落とし等)による場合は対象外であり、あくまでも逆走していることを認識していた場合が対象である。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。