RWS(Remote Weapon System、Remote Weapon Station)は、軍用装甲車などの装甲戦闘車両や軍用船舶に装備されている遠隔操作式の無人銃架・砲塔の事を指す。RCWS(Remote Controlled Weapon System/Station)やOWS(Overhead Weapon Station)とも呼ばれる。21世紀に入って実戦で使用された新しい兵器である。代表的なRWSは、市街戦などにおいて、車外に身を晒して対人銃器を操作する乗員の被害が多いことへの対策としてイスラエルのラファエル社でラファエル OWSが開発され、その後、各国で同様の物が開発・配備されている。現在、RWSは後方地域で活動する軽車両に備えられている。特に市街地など待ち伏せを受けやすい場所では、機銃手が車外に露出して警戒すると狙撃されたり、路肩爆弾に巻き込まれる危険があるため、RWSのような装置の需要が生まれる。逆に、戦車や歩兵戦闘車のように積極的な攻撃意図をもって自ら敵と交戦する戦闘車両は、RWSに頼らずとも砲塔などを備えていることが多く、導入されていない。ただし、かつては敵歩兵の肉薄を防ぐリモート機銃を備える戦車が配備されていたこともあり、必要性が出れば装備される可能性はある。兵士は、車内から搭載カメラの映像を見ながら操作を行い、敵弾に身を晒す事無く安全に攻撃を行う事ができる。搭載カメラには暗視装置が装備されている物が多く、偵察・監視任務にも適している。対人用の自動小銃を搭載した小型の物から、30mmクラスの機関砲を搭載した無人砲塔とでも言うべき大型の物まで存在する。一種の軍事用ロボットであり、走行中でも標的を照準に捉え続ける機能を備えている他、敵の攻撃を音などで感知して自動的に照準・反撃を行うシステムも研究開発されている。従来、戦場後方で使用される軍用車両にはそれほど武装は求められず、せいぜいピントルマウントと呼ばれる棒状の銃架に機関銃が1丁付いている程度だったが、20世紀末からは機動力が増し、空陸一体で戦う兵器の登場で、固定的な前線が意味を失い、従来の後方部隊であっても戦闘に巻き込まれる可能性が高くなった。また、国軍同士が戦う従来型の戦争や紛争に代わって、ゲリラとの戦闘や治安維持的な任務が求められるようになり、従来の後方補給活動で使われていたトラックのような非装甲の輸送用車両と最前線で活躍した戦車のような装甲戦闘車両の中間的、または両方の機能が求められるようになった。こういった状況に対応して、従来型の兵員輸送車や、ある程度装甲を備えた輸送的な任務がこなせる車両へ適度な武装能力を与えるためにRWSは開発された。RWSは、棒だけの銃架で車長が肩から上を車上に曝して機関銃を射撃するものと、1人や2人程度の有人砲塔によって機関砲で砲撃するものとの、中間的な武装であるといえる。
出典:wikipedia
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