アルゴンの同位体（アルゴンのどういたい）は、地球上にはAr、Ar、Arが存在する。自然界に存在するカリウムのうちKは天然放射性同位体であり、1.250×10年の半減期を持ち、電子捕獲か陽電子放出（β崩壊）によりAr（11.2%）となるか、またはベータ崩壊によりCa（88.8%）となる。この性質は、岩石の年代測定に用いられる（カリウム-アルゴン法）。太陽大気など宇宙における同位体存在比はAr:84.2%, Ar:15.8%, Ar:0.026%と、Arが多い。これは宇宙の元素合成においてアルファ反応によりアルファ粒子の整数倍の原子が多量に合成されるためである。これに対し、地球大気中のアルゴンはほとんどがKの崩壊により生成したものであるため、以下の一覧に示す通りArが圧倒的に多い。地球の大気中では、宇宙線の作用によりArとともにArが生成する。地球表面の環境では、Kによる中性子捕獲やCa(n,α)Ar反応等によっても生じる。天然のアルゴン中のArの割合は、(8.0±0.6)×10 g/gすなわち(1.01±0.08) Bq/kgと測定されている。Arは、大気圏での核実験によりCa(n,α)Ar反応で生成され、35日の半減期を持つ。地球大気中のArの割合は、6×10程度である。標準原子量は39.948(1) uである。

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