アキュラ(ローマ字:Acura)は、本田技研工業が1986年にアメリカ合衆国・カナダで開業した高級車ブランドである。現地開発モデルを含む6車種で展開され、販売台数の7割を北アメリカ生産車が占めている(2005年時点)。当初は北アメリカ特化型の事業であったが、2006年には中国での販売が開始され、ロシアでの開業も計画されるなど、世界ブランドへと変化しつつある。アメリカにおけるホンダの歴史は、1959年、ロサンゼルスに販売会社・アメリカンホンダモーター(American Honda Motor)が設立されたことに始まる。小型バイク、スーパーカブを始めとする二輪車の販売で成功したホンダは、1973年の第一次石油危機に際して、低燃費の小型車・シビックによりアメリカ自動車市場への進出に成功した。1982年にはオハイオ州メアリーズビルの自社工場において、乗用車・アコードの生産を開始したが、これは、日本の自動車会社として初めてのアメリカ現地生産であった。大衆車の販売で成功したホンダは、より上級の自動車市場への進出を計画、1985年には、アメリカ現地での研究所として、ホンダR&Dアメリカ社の技術開発センターが、オハイオ州に完成した。翌1986年にアキュラが開業、全米60店舗のディーラーを通して、スポーティーカー(現在でいうスポーツコンパクト)のインテグラと、フラッグシップのレジェンドの販売が開始された。これは、日本の自動車会社による高級車ブランド設立の第一例であり、トヨタ自動車のレクサスや、日産自動車のインフィニティ(いずれも1989年に開業)に先立つものであった。開業初年には、早くも自動車ブランド別の顧客満足度調査において第1位を獲得し、アメリカでの高評価が定着した。アキュラブランドの販売は、カナダでも1986年から開始された。同地においては独立したディーラー網の展開はなく、ホンダブランドの下での併売となっている。1990年には、NSXが発売された。1991年に香港、2004年11月30日にメキシコ、2006年9月27日に中華人民共和国(マカオなどを除く)、2014年にロシア市場へも進出し、ブラジルにも進出する計画が発表されるなど、レクサスやインフィニティに比べて遅れていた世界展開が進んでいる。一方で、あえてアキュラブランドを導入しない地域もある。日本もそのひとつである。(経緯は後述)レジェンドがホンダブランド車として販売されることに関してはホンダの知名度は高いが、アキュラは皆無であることが一因であることがホンダ社長のコメントから伺える。スポーティーさを特徴とする高級セダン・SUVを展開している。NSXの発売終了以降は全車種が前輪駆動車やそれをベースにした四輪駆動車となっている。直列4気筒エンジン搭載のモデルが存在する一方で、最大でもV型6気筒エンジンに留まるなどの特徴は、従来アメリカで認識されてきた「高級車ブランド」像とは異なるものである。また、レクサスやインフィニティなどが、日本製による品質とイメージの維持を図っているのに対して、アキュラでは、現地開発・現地生産による現地化に注力しているのも特徴である。2006年のアメリカ合衆国における販売台数は20万1,223台であり、そのうち約13万台が北米現地生産車であった。2009年、アキュラは全車種が自動車ブランドとして史上初めて、二つの代表的な自動車安全調査機構、(NHTSA)によるクラッシュ・テストでの5つ星と、米国道路安全保険協会(IIHS)による「トップセーフティピック」評価を獲得した。ブランド名は、「Accuracy(正確さ)」を連想させる造語である。ホンダのエンブレムの「Hマーク」をちょうど逆にした「A」に起縁する、また、アルファベット順に並べた場合に、他のどのブランドよりも先頭にくることが考慮されたとも言われる。エンブレムはカリパス(ノギス)を象ったものに手を加えて「Aマーク」と見えるようにしたものである。モデル名は当初、「アキュラ・レジェンド」、「アキュラ・ビガー」など、同型車がホンダブランドで発売される際と同一の名称が使用されていたが、その後は全モデルがアルファベット2文字か3文字の名称に変更・統一されている。セダン系車種は「LX」、クロスオーバー系車種は「DX」の接尾辞で統一されている。アキュラ・ブランドは日本への導入も計画されていたが、自動車市場の状況の変化等に伴って撤回された。従来、モータースポーツ活動は「アキュラ・スパイスSE90CL」(NSXのエンジンを搭載し、1991年より2年間IMSAシリーズのキャメル GTP Light クラスに参戦。ドライバーズ,マニュファクチャラーズの両タイトルを2年連続で獲得)等での参戦があった程度で積極的に行われていなかった。2007年よりアメリカン・ル・マン・シリーズ(ALMS)のP2クラスにおいて、エンジン(V8 3,400cc NA)や車両(COURAGE LC75ベースのAcura ARX-01a)の開発及び供給を行なっている。なおオペレーションは、現在ホンダブランドでインディ・レーシング・リーグ(IRL)へのエンジン供給を行っているホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)が担当する。2009年からは、P1クラスにステップアップすることが発表された。2010年度のル・マン24時間レースのP2クラスにアキュラ・ARX-01がエントリーしている。
出典:wikipedia
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