おおいぬ座β星は、おおいぬ座の恒星で2等星。0.250日の周期で1.93等星～2.00等星の範囲を変光するケフェウス座β型変光星であるが、かつてはこの星をこのタイプの変光星の代表星とし「おおいぬ座β型変光星」と呼んだこともある。このタイプの変光星は変光範囲が小さいので眼視観測では明るさの変化がわからない。この星は6時間の間に+1.93から+2.00等の範囲で変光する。現在、水素ガスで燃焼する最終段階にあり、じきに水素ガスを使い果たして、ヘリウムガスによる燃焼に切り替わると考えられている。この星は現在局所泡の中にあり、太陽系から見て遠端にある。学名はβ Canis Majoris（略称はβ CMa）。固有名はムルジム（Murzim）、別名ミルザム（Mirzam）ともいうが、「ムルジム」「ミルザム」ともに「吠えるもの」「予告するもの」という意味のアラビア語に由来している。シリウスが昇ってくることを予告する星であることから名付けられた。

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