『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』(プラネタリアン ちいさなほしのゆめ)は、ビジュアルアーツのゲームブランド・Keyが制作したコンピュータゲーム。本項では、本作を原作とした小説・ドラマCD・アニメーションについても記述する。ビジュアルアーツが提唱するキネティックノベルの第1弾。戦争により荒廃した近未来の廃墟を舞台に、一人の男とそこにとり残されたロボットとの交流を描いた作品である。ゲームの発売開始は2004年。その後ゲームの前日談・後日談を描いた小説・ドラマCDが発売され、ゲームは各種プラットフォームへも移植。映像化は長い間されなかったが、ゲームの発売開始から12年後の2016年7月にWEB配信アニメとして『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』全5話が配信。同年9月に劇場版アニメ『planetarian 〜星の人〜』が公開された。作品の舞台のモデルは、静岡県浜松市中区である。作品中に出てくる花菱デパート本店の建物のモチーフは、かつて同地に存在した旧松菱新館であり、「花菱」という名称はシナリオ担当の涼元悠一の故郷である静岡県清水市(現静岡市清水区)にかつて実在したデパートの名称から付けられている。また、ゲームにおける「花菱デパート屋上プラネタリウム館」のビジュアルは、改築前の名古屋市科学館、明石市立天文科学館、改装前のコニカミノルタプラネタリウム「満天」in Sunshine Cityをモデルにしている事を、涼元が自身のブログで語っている。時間軸になぞらえると、小説およびドラマCD(後述)の『エルサレム』と『星の人』の間に入る話である。なお、各対応機種によるストーリーやビジュアルなどの相違点は一切ない。キネティックノベルのPCパッケージ版とPS2版の初回特典として付属された短編小説集。副題として『星座、言葉、神様、ロボット 四の主題による小品集』と名付けられており、4編の短編小説が収められている。なお、PCパッケージ版付属を『初版』、PS2版付属を『第2版』としており、それぞれ帯としおりが異なる。編集協力はパラダイム。この小説は、2008年10月30日に新創刊されたVA文庫の第2弾として、新書版から文庫版に装丁を変えて一般販売が開始された。なお、小説の内容そのものはゲーム特典版と文庫版で特に違いはない。planetarian -ちいさなほしのゆめ VA文庫 ISBN 4-89490-622-8シナリオ担当の涼元悠一のブログにて、小説推敲時にカットしたパートをショートストーリーに仕立て直した二次創作物「星の人/系譜 planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜より」が公開された。このショートストーリーは、ドラマCDやアニメにも使用されている。他に時系列としては「星の人」と「チルシスとアマント」の間に入る未筆エピソード「舟守の塔」の存在とそのあらすじが、劇場版『planetarian 〜星の人〜』パンフレット内の年表で明かされている。ほしのゆめみと屑屋の声はPCパッケージ版(ゆめみのみ収録)、PS2版、携帯端末版、ドラマCD版、PSP版、アニメ版のいずれも共通。「雪圏球」と「エルサレム」の声優は、特に注釈のない限りドラマCDのもの。英語へのローカライズについてはFUNimation版の配役を記述。PCパッケージ版の発売にあわせてエンディングテーマが追加された。また2006年8月11日、コミックマーケット70にて『planetarian Original SoundTrack』が限定販売された。ゲーム中の楽曲に加えて、作曲者である戸越まごめの手によるアレンジ曲と、折戸伸治の手による書き下ろし曲が各1曲追加されている。このサウンドトラックは2006年12月28日に一般販売されている。上記の小説のストーリーに若干のアレンジを加えてドラマCDとしたもの。2006年12月29日にコミックマーケット71にてビジュアルアーツのセット同梱物として限定販売。この時の外装はスリムケースであった。2007年5月25日、ジャケットイラストと共に外装をトールケースに変更し、全3章を収納可能な特製ボックスにカードブックを付属して一般に市販されている。前述の限定販売されたものは、後日、ネット通販でも同じ物が限定販売されている。2007年7月27日発売。2007年7月27日発売。「星の人」に特典として同梱。2016年4月1日にアニメ化が発表された。4月15日には製作発表会が行われ、アニメはWebアニメの『ちいさなほしのゆめ』と劇場アニメの『星の人』の2つで展開されることやスタッフ・キャスト・キャラクターデザインが公開された。5月3日、マチ★アソビ vol.16にてWebアニメの第1話の冒頭5分が公開された。7月1日、舞台挨拶&特別先行上映会が東京アニメ・声優専門学校(高校生限定)及びコニカミノルタプラネタリウム天空 in 東京スカイツリータウンで行われれ、Webアニメの第1話から第3話までが先行上映された。2016年7月7日から8月4日まで『ちいさなほしのゆめ』がWebアニメとして全5話が配信、同年9月3日より劇場版アニメ『星の人』が公開された。アスミック・エースプロデューサーの青井宏之は2014年の時点で『planetarian』のアニメ化のためビジュアルアーツを訪れた。青井はネットインフラの整った今こそ、 キネティックノベルの第1弾としてダウンロード販売された『planetarian』が2004年当時に試みた「いつでもどこでも視聴ができる」というものが実現できるのではという想いと作品の持つ普遍性、ロボットと人間の交流といったテーマ性、今でも愛し続けてくれるファンに向けて何かできないかという思いでプロジェクトをスタートさせている。アニメーション制作には原作に対して最大のリスペクトを持って制作に臨んでくれる会社ということで『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズなどの制作でも知られるdavid productionに依頼したという。監督の津田尚克は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのディレクターを務めているため青井は当初監督に想定してなかったという。津田はdavidの社員演出として会社の企画会議に参加した時、『planetarian』の監督についてプロデューサー陣がいろいろ検討していたので、Keyタイトル好きとして後悔したくない、という思いから「オレがやる!」と手を上げて担当することになったという。映像化に際し、津田はテレビシリーズと違い映画的なアプローチに工夫が必要と考え、そこを調整するためにヤスカワショウゴと共同で自身がシナリオを書き、音響監督も山口貴之とともに担当(劇場版のエンドクレジットでは津田の単独表記)している。ヤスカワと山口の人選については、津田いわく『泣きのメンタルに共感しやすい人を選んだ』とのこと。青井は作品の長さからテレビで1クールやる長さではないこと、原作がネットでのダウンロード販売が最初だったことから、『planetarian』を原作同様ネットから配信していこうと考えた。またその映像美、内容を再度楽しんでもらうとともに、原作の後日談にあたる小説『星の人』を含めてほしのゆめみと屑屋、それぞれの物語を見てもらいたいということから劇場版も作られることになった。方針として配信版はゲーム本編をゆめみ視点で、劇場版はゲーム本編の配信版に加え、屑屋のその後の人生を屑屋視点で描いている。配信版は全5話で展開され、尺について話ごとに分数が異なる作りになっている。当初配信版は各話10分で予定されていたが、津田の熱い思いから各話10分を超えるものになった。劇場版は配信版を再構成したものと前記した『星の人』の2つで構成にされている。企画として津田は配信版の『ちいさなほしのゆめ』と劇場版の『星の人』を切り分けたいというところがあり、『星の人』という大きな器の一部分を切り取ったものが『ちいさなほしのゆめ』だと考え、キッチリ違うものを意識して作ったという。そのため当初劇場版は「配信版に10-15分新作カットを足して」と言われていたが、さすがにそれでは『星の人』を描くことはできないと判断し、スタッフに無理を言い新作部分が40分、上映時間全体で115分ほどになったという。配信版の部分においては、星の人(屑屋)の物語として再構成されているため、配信版のカットもそういう視点のものが組み込まれている。原作から12年経っているが、ほしのゆめみと屑屋の声優には原作同様すずきけいこと小野大輔が起用されている。津田はそこを外したらファンに向き合えないと思ったことと、自身も変えるのはいやだったからと答えている。すずきは今回のアニメ化にあたって津田から「原作よりも人間味のある感じのロボットに」というプランだったといい、原作ではなかった感情を表す息っぽい表現もぎこちなくだが、少し入れたりしたとコメントしている。小野は原作収録時は駆け出しの頃だったため、「ああ、今だったらもっといろんな表現ができる。もっと考えられる部分もある」というタイミングでのアニメ化だったので、「なんだこのご褒美は!」と思ったという。劇場版の主人公でもある星の人にはドラマCD版の 広瀬正志 から大木民夫が新たに起用されている。小野いわく、大木は劇中の星の人が星空の魅力を語って聞かせるように、収録現場の休憩時間等において自身の体験を語ることがあり、津田も以前大木から話を拝聴する機会があったため、今回星の人役をお願いしたという。大木は88歳にて星の人を演じており、Key作品の主役を演じた声優では最年長になる。また上記のようにほしのゆめみと屑屋以外のキャラクターの声優は全員一新されているが、『planetarian ドラマCD 第二章 「エルサレム」 』でグエン・チャウを演じた櫛田泰道が今作においては大戦勃発前、ゆめみの同僚として働いていた三ケ島吾朗役として出演した。音響監督も務める津田は配信版と劇場版では視点が違うため音楽ラインも設計を変えており、配信版はゆめみ主体のかわいらしさを、劇場版では屑屋の心情に寄り添った音楽を付けたという。音楽はKey / ビジュアルアーツが全面協力しており、折戸伸治、どんまる、竹下智博の3人が担当した。劇場版の主題歌「星の舟」では『鳥の詩』で知られるLiaと折戸伸治が8年ぶりにタッグを組んでいる。「星の舟」の歌詞は、小説の最終章『チルシスとアマント』がモチーフになっている。当初作詞は原作シナリオの涼元悠一に依頼することも考えていたがスケジュールが合わず、原作協力としても参加している丘野塔也が担当した。以下のサイトで2016年7月7日から順次配信された。また、2016年8月27日から9月2日迄、劇場公開直前無料配信キャンペーンとして無料での配信が行われた。2016年9月28日にWebアニメ『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』全5話を収録したBDが発売された。北米ではファニメーション制作により字幕版と吹き替え版が制作された。ほしのゆめみをJill Harrisが、屑屋をが演じている。
出典:wikipedia
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