『Ruina 廃都の物語』(ルイナ はいとのものがたり)は、RPGツクール2000で製作されたフリーウェアのコンピュータRPG。作者は枯草章吉。2008年12月24日、ver.1.00が公開された。最新版はver.1.21(2009年7月7日)。舞台となるのはオーソドックスな中世ヨーロッパ風のファンタジー世界の一地方。ゲームはプレイヤーキャラクターの住む町を拠点とし、町の地下に広がる広大な遺跡を探索する事でストーリーが進行していく。遺跡(ダンジョン)の探索はゲームブックやTRPGなどのシステムを参考にした、他のRPGとは趣向の異なるシステムを特徴とし、特にテキストに比重をおいた作りになっている。またダンジョン内には謎かけの類も多数用意されており、こうした仕掛けを解かなければ進めない場面も多い。ゲームの自由度は高く、主人公には幾つもの生い立ちが設定されているほか、ゲーム全般を通して、一つの問題に対して幾つもの解決法が提示される場面が多く見られる。場合によっては仲間になるはずのキャラクターや、仲間であったキャラクターを殺してしまう事さえ可能であり、そのために後味の悪い展開に繋がる事もある。BGMは初期の段階ではRTP素材のものも用いていたが、それらはバージョンアップに伴いフリー素材の別のBGMに差し替えられた。敵グラフィックも一部RTP素材のものを使用しているが、作者の自作によるものも多く含まれる。特にテキスト表示の際の一枚絵は、児童文学の挿絵を意識した独特のタッチで描かれている。作者は本作の製作以前に『大河物語』という独自システムのTRPGを考案しており、本作はその当時の世界設定である『大河世界』を多分に受け継いでいる。本作は2009年5月1日、ふりーむ!第四回ゲームコンテストにて最優秀賞を受賞し、同年の窓の杜大賞2009の候補作品にもノミネートされた。ネス公国の辺境、大河アークフィアのほとりに位置する町ホルム。ここで暮らしていた主人公は、ある日何かに呼ばれるように森の中へ踏み行っていく。そこには見た事もない洞窟が広がっていた。その場所が自分を呼んでいると強く感じた主人公は、町にいるネルやパリス、ラバンに助力を頼み、洞窟を探索する。そして見た事もない化け物が蔓延る洞窟の奥で、地底湖から突き出した四角錐型の奇妙な構造物を発見した。しかしそこに骸骨の戦士が現れ、「見るな、暴くな」と警告しながら襲いかかってくる。これを撃退し、ひとまず町に戻って休む主人公。その夜、洞窟から化け物達が次々と現れ、町を襲撃するという事件が発生。町に飛び出た主人公はなんとか親玉らしき怪鳥を倒すが、怪鳥は最期に不吉な予言を残す。そしてその予言は的中し、その後ホルムは作物の不作や奇病の流行といった異変に見舞われる。ネス公国はこの事態を重く捉え、原因は全て洞窟の奥に広がる古代の遺跡にあるとし、この異変の原因を取り除いた者には莫大な報奨金が約束された。こうしてホルムの町には様々な地方から冒険者が集い始め、遺跡に眠る神秘を巡って物語は動き始める。前述したふりーむ!ゲームコンテストでは、「実際に冒険している感覚になる演出」や「主人公を選択できることや、パーティを自由に編成できることなど、プレイヤーの好みに合わせてプレイできる自由さ」が評価されており、また「『おもしろさ』というゲームデザインの面でも良くできている」と評されている。窓の杜のコーナー「週末ゲーム」では、「細やかな情景描写と、行動の自由度の高さが最大の特徴」の作品であり、「物語の随所に、謎掛けや番号入力、罠の回避といった頭をひねる場面が用意され、ちょっとした達成感を味わうことができるのも見逃せないポイント」であると評している。そして「読み物としての完成度の高さも本作の魅力」であり、「さまざまな神話や伝承などが登場するが、現実の神話や歴史をうまく類型化することで、説得力のある内容になっている」ほか、「作品の重要なバックボーンの役割をしっかりと果たしている点もすばらしい」と評価されている。また「今どきの国産RPGとしてのテイストもしっかりと盛り込まれている」とも評されている。ツクールwebのコーナー「名作図書館」では、「高い自由度が売りの作品」であり「仲間にできるキャラは実に個性豊か」で「世界観も綿密に作りこまれている」と評されている。また「場所ごとに描き起こされた雰囲気たっぷりの一枚絵」についても評価されており、「他のゲームとは一線を画している」作品とされている。
出典:wikipedia
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