陸上自衛隊における普通科(ふつうか、)は、職種の一つで、軍隊に於ける歩兵科相当の呼称である。職種標識の色は赤。師団等あるいは諸職種連合部隊(戦闘団等)の基幹部隊となり、各種戦術行動において主として近接戦闘により、敵を撃破または捕捉し、あるいは必要な地域を占領確保するのが使命である。89式5.56mm小銃、06式小銃てき弾やミニミ軽機関銃など小火器による直接照準火力、L16 81mm 迫撃砲や120mm迫撃砲 RTなど迫撃砲による間接照準火力、中距離多目的誘導弾や01式軽対戦車誘導弾など対戦車兵器による対装甲火力、そして普通科隊員による近接戦闘能力を備えている。各種車両または徒歩で行動し、いわゆる機械化歩兵部隊、あるいはヘリボーン部隊等として行動することもある。陸上自衛隊の中では最も基本となる職種であり、人員も多い。現在各方面隊に置かれている師団及び旅団の普通科連隊に関しては、中期防衛力整備計画により一部の師団・旅団が機動師団・旅団編成への改編に伴い、各普通科連隊においては普通科中隊対戦車小隊を廃止し連隊長直轄部隊として本部管理中隊隷下に対戦車小隊を編成する予定が組まれている他に、旅団編成においても本部管理中隊隷下に対戦車小隊が編成される予定が組まれている。また、旅団においては特科部隊の整理縮小に伴い火力の減少を考慮し、機動運用が容易な重迫撃砲を重点的に整備する観点から重迫撃砲中隊を再編する予定も同時に組み込まれている。普通科連隊は、師団における最大規模の普通科部隊であり、通常、もっとも標準的な戦術単位として運用される。指揮官たる連隊長には、1等陸佐(二)が補せられる。師団タイプの普通科連隊を構成する部隊は下記のとおりである。なお、師団隷下の普通科連隊はその編制上、対応可能な能力に応じて「甲」と「乙」に分割される。甲編制には、4個普通科中隊・重迫中隊・対戦車中隊を基幹とするものと、6個普通科中隊と重迫中隊を基幹とするものがあり、前者は第8・10師団隷下、後者は第7師団隷下の普通科連隊がこれにあたる。乙編制は対戦車中隊を省くもので、上記部隊をのぞくすべての普通科連隊が該当する。なお、政経中枢型師団の隷下部隊はいずれも5個普通科中隊基幹となっている。1995年時点の乙編制第32普通科連隊の場合、各中隊の定数は、本部管理中隊が212名、普通科中隊が195名、重迫撃砲中隊が143名であった。方面混成団隷下の普通科連隊においても重迫中隊を隷下に編制する部隊はこちらに該当する。かつて高機動車が配備される以前までは本部管理中隊に輸送小隊が編成され、隷下の普通科中隊小銃小隊の輸送を担当していたが、普通科中隊に高機動車が導入され車両化されると廃止され要員は連隊隷下の各中隊や師団輸送隊等へ異動となっている。輸送小隊には主に73式小型トラック8両(連隊長・幕僚等輸送用)と73式大型トラック10両程度が配備され、野営や演習等ではそれぞれ小銃小隊等に配備され、輸送業務を担当していた。普通科連隊(軽)は、旅団・方面混成団における最大規模の普通科部隊であり、通常、もっとも標準的な戦術単位として運用される。平成8~12年度中期防で発動された旅団化改編において新設された新しい部隊編制であり、連隊長としては1等陸佐(三)が補せられるが、戦闘序列上は、師団隷下の普通科連隊と同列に置かれている。普通科連隊(軽)は、基本的に、師団隷下の普通科連隊のコンパクト版とされている。師団隷下の普通科連隊と比べて、などの差異があり、これにより、定員は650名に減少している。また、旅団・方面混成団隷下の連隊のほかにも、中央即応集団直轄の中央即応連隊、西部方面隊直轄の西部方面普通科連隊も、普通科連隊(軽)に準じた編制を採用している。普通科大隊は、第1空挺団における最大規模の普通科部隊である。2012年現在大隊編成は陸上自衛隊において第1空挺団以外に存在しない。3個普通科中隊を基幹とするという点では普通科連隊(軽)と同様であるが、といった差異があり、定員は約380名と、より小規模なものとなっている。なお、当初は81mm迫撃砲 L16を保有する迫撃砲中隊が大隊火力として編組されていたが、2008年3月末を以って廃止され、普通科連隊(軽)と同様にナンバー中隊に3分割されて迫撃砲小隊となった。以下の連隊は本管中隊にも装甲車が少数配備されている。装甲車装備中隊の記載がない場合は不明。また、普通科連隊ではないが、下記の部隊も同種の編成装備表(TOE)を採用している。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。