7.62x25mm トカレフ弾(、ラテン文字表記の例: 7.62x25mm Tokarev)は、旧ソビエトとその周辺諸国で広く使用されていたボトルネック型の拳銃弾である。トカレフ弾は拳銃弾としては珍しくボトルネック型にデザインされている。設計の参考にされたのはドイツの7.63x25mmマウザー弾で、寸法がほとんど同じため、銃によってはトカレフ弾とマウザー弾双方を発射することも可能である。ただし、トカレフ弾はマウザー弾より硬度の高い鋼製ジャケットを用いるものが多いため、マウザー弾専用の銃器からトカレフ弾を発射すると銃身内のライフリングが磨耗し易く、銃身の寿命を短くしてしまう恐れがある。トカレフ弾の平均銃口初速は400m/s、運動エネルギーは600J程度である。発射音・発射光は比較的大きい。西側諸国の9x19mmパラベラム弾と比べると貫通力に優れ、防弾能力がNIJ規格タイプIIIA (.357 SIG、.44マグナム対応)以下のボディアーマーでは防護できないが、これは鉛資源節約のために鉄弾芯を使用している弾丸が多いためと、高強度な繊維を積層して製造されるボディアーマーは小口径で高初速な弾に弱い特性があるためで、当初からアーマーピアシング弾として意識して製作された訳では無い。ソビエトでは、主に短機関銃用の弾薬として使用するために大量生産が行われ、さらにワルシャワ条約機構の加盟など共産主義諸国にも大量に輸出された。その後主力軍用拳銃弾の座は9x18mmマカロフ弾に譲るが、ロシアや中国の警察部隊・特殊部隊の一部は、ボディアーマーに対する高い貫通力に着目してトカレフ弾を使用し続けている。また、冷戦終結後はトカレフ弾を使用する銃器(主に拳銃)と共に旧西側諸国の市場に流入しており、生産は現在も継続している。トカレフ弾を使用する銃器としてはトカレフTT-33拳銃が代表的である。加えて、ソ連製のPPD-34、PPD-38、PPD-40、PPSh-41、PPS、PP-19 Bizon、チェコ製のVz.24、Vz.26、Vz.52自動拳銃などが本弾薬を採用している。短機関銃用の各種強装弾を製造して来た伝統のあるチェコスロバキアでは、強装のトカレフ弾が現在でも製造されており、チェコM48と呼ばれている。M48弾は発射圧が通常のトカレフ弾より18%高く、より長い有効射程とエネルギー値を持つが、発射時に高いロック強度を実現しているVz.52拳銃など以外の拳銃からM48弾を発射した場合、強力さゆえに銃がダメージを受ける可能性がある。また、中国製の7.62mm Type P は亜音速の初速を持つ特殊な弾薬で、消音器と組み合わせて発射音を低減する目的で開発された。
出典:wikipedia
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