『シドニアの騎士』(シドニアのきし)は、弐瓶勉による日本の漫画作品。『月刊アフタヌーン』(講談社)にて2009年6月号から2015年11月号まで連載。英語表記は「Knights of Sidonia」。アニメ版第一期が2014年4月から6月まで放送され、第二期『第九惑星戦役』が2015年4月から6月まで放送された。2015年に第39回講談社漫画賞・一般部門を、2016年に第47回星雲賞コミック部門を受賞。綿密な世界観設定、過剰な起伏を抑えた感情表現、複雑に入り組んだ巨大構造物、スターシステム的な名前など、作者の要素が継承されている。SF漫画であり、「ロボット」「ラブコメ要素」など新機軸を盛り込んだ王道的な構成。弐瓶を尊敬する諫山創も「今までそんな引き出しは持っていらっしゃらないと思っていたのに、非常に質の高いラブコメ」「ラブコメ的日常と、それが明日なくなるかもしれない緊張感とのバランスが絶妙」と評する。世界の紹介が行われている。連載時は「あらすじ」の紹介があり、単行本では章の間に「設定メモ」が挿入され各話の扉では「シドニア百景」が設けられている。作者の弐瓶にとって『BLAME!』(1997年 - 2003年)から約5年ぶりの『月刊アフタヌーン』での連載になる。2013年10月発刊の単行本第11巻からはオビにマンガ家の赤松健が提唱・運用している同人マークを付けた。奇居子(ガウナ)と呼ばれる生命体によって太陽系が破壊された1000年後の未来。種の存続を賭けて繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する「播種船(はしゅせん)」を建造した人類は、太陽系を脱出して移民できる惑星を求め航海していた。谷風長道(たにかぜ ながて)は祖父と2人で暮らしていた。祖父の死から3年たち食料が尽きたため米泥棒として捕まる。そこで、谷風はシドニア船員としての登録記録がなく、祖父は15年以上前に死亡扱いになっていたことを知る。谷風を引き取りに来た落合(おちあい)に連れられ、谷風の身元引受人になる艦長の小林から、ここが播種船「シドニア」であり、最下層部でいままで暮らしてきたことを知る。人型兵器「衛人(もりと)」の操縦士訓練生として抜擢され、星白閑(ほしじろ しずか)や科戸瀬イザナ(しなとせ いざな)と正規操縦士を目指す。人工羊水と圧縮知育で急速に成長させた、クローン人間の姉妹。全員が衛人操縦士訓練生。見かけ上の年齢や知能は他の訓練生と同程度だが、実年齢は5歳ぐらい。クローンであるために全員が同じ容姿をしており、他人には区別がつかない。遺伝子改造もされているらしく、非常に高い身体能力を持っている。当初は11人姉妹であったが、後に11人が追加された。好きな食べ物はオムライス。クローン人間ならではの息を合わせた連携攻撃を得意とし、仄班としてチームを組む事も多い。原作最終回では、姉妹(さらに人数が増えている模様)は惑星セブンに残る者と新シドニアで新たな旅に出る者に別れる。アニメ・CDドラマでは全員の声を喜多村英梨が担当し、それぞれ僅かに変化をつけて演じている。アニメ公式サイトでは「仄 姉妹」と表記されている。模擬戦において上位を独占しシドニア最強と呼ばれたチームであったが、ガウナ討伐戦では敵の攻撃によって各操縦士の連携が全くとれなくなり、初陣で敢えなく全滅した。原作では、搭乗機はそれぞれのパーソナルカラーに塗装されている。赤井班に次ぐ実力を持つ班。紅天蛾登場の頃から登場する。アニメでは機体にピンク色のラインが描かれている。正式名称は「外宇宙生命体研究所」。移民・戦闘用の世代宇宙船。ガウナによって地球を失った人類の手でシドニアを含む約500隻が建造され、出航していった。多数の民間人を擁する移民船であるが、少なくともガウナの接近を許さないために多数の武装と艦載機が施された軍用艦でもあるため、最高責任者は艦長と呼ばれる。シドニアに配備されている、人型の主力戦闘機の名称。シドニア出航後も開発が継続しているため、特徴は時代によって異なるが、開発時期の早い(古い)順に漢字で「XX式」と、数字が加算されていくという命名規則は共通している。基本的には単座であるが、一七式以降の操縦席の後部には1名が入るスペースが存在。非常時にはコックピットを展開して透明なパネルを引き出すことで、スペースの拡張と外光の取り入れが行える。通常は非与圧だが、内部を与圧してスキンスーツを脱ぐことも可能。宇宙での運用が前提のためサバイバビリティが高く、長期間の漂流に備えて2か月分の酸素や水、レーション(ただし、シドニア人の光合成前提)、ろ過装置なども搭載されている。主にヘイグス粒子をエネルギー源としたヘイグス機関で稼動しているが、一五式以前の機体にはヘイグス機関は搭載されていない。機体に貯蓄されたヘイグス粒子が無くなっても補助動力により生命維持等の各種機器を操作することが可能で、ヘイグス粒子捕集膜を展開して宇宙空間からの粒子収集も可能。ただしヘイグス機関を始動させる量を集めるには時間を要する。制動制御装置をはじめ、少なくとも一七式以降は準慣性制御装置を搭載している。物語当初はガウナに対し通常武装でエナを引き剥がした後に「カビザシ」を用いて本体を破壊する格闘戦をとっていたが、後に人工カビの登場により、GCPDSを用いた遠距離戦でのガウナ撃破が可能となった。前腕部は接近戦用のカッター及び小型シールド(カッターの格納スペースを兼ねる)や高速速射砲、誘導飛翔体など多数の武装を収めたウェポンプラットホームとなっており、機体全体をカバーできる大型シールド(対ヘイグスコーティング済み)や弾体加速装置、後日開発された人工カビ製兵器や強制射出装置を装備するハードポイントともなっている。パイロットの操作で肘部分から脱着できるため、戦闘で前腕部を失った衛人へ提供することが可能。作者へのインタビューでは、ネームが完成する前にバンダイから発売されていたガンダムエクシアの1/100スケールモデル等から取り出した白いパーツを部品として利用し、作画用の継衛を作成していた。コトブキヤから販売された1/100モデルは作者が新たに描き起こした三面図をベースにしているため、足の長さなどが作画用とは若干異なる。シドニアでは文字表記に漢字、ひらがな、カタカナが各所で用いられている他、人名や商業施設等全般に日本的な要素が多く見られる。小規模ながら経済活動があり、通貨(円)も存在する。作者いわく、過去の地球に存在した食べ物に加え、シドニアが出航してからの千年分の様々な食べ物があるという。また、シドニアでは歴代衛人のプラモデルが存在し、模型好きの緑川纈などは模型店で購入したり自室で組み立てたりしている。弐瓶勉 『シドニアの騎士』 講談社〈アフタヌーンKC〉 全15巻漫画版の扉ページで毎回描かれるシドニアの風景。劇中にも同名の書籍が登場する。制作を担当するポリゴン・ピクチュアズの設立30周年記念作品であり、日本のテレビアニメへの本格的な初参入でもある。ポリゴン・ピクチュアズが得意とする3DCGが利用されているが、「アニメ感を強く出すため」として背景など一部に手書きが併用されており、厳密にはフル3Dアニメではない。監督の静野孔文は、本作を「2Dを活かしつつ3Dを中心に制作した作品」「デジタルアニメーション」と定義している。日本のアニメ業界は放送当日の納品などスケジュールの遅延が常態化しているが、本作は放送2か月前に納品が完了するなど、海外基準の制作速度が確保されている。『ラジオ シドニアの騎士〜綾と綾音の秘密の光合成〜』のタイトルで2014年3月28日から2015年10月30日まで音泉にて配信された。第1回から第14回まで毎週金曜日更新、第15回から第33回まで隔週金曜日更新、第34回から第46回まで毎週金曜日更新、第47回から第55回まで隔週金曜日更新。また、テレビアニメ第1期BD第5巻初回限定版の封入特典として、新規録り降ろしのWebラジオCD『綾と綾音の秘密の光合成 出張版』が付属。また、テレビアニメ第2期BD第5巻初回限定版にも出張版CDが付属。メインパーソナリティは洲崎綾(星白閑/白羽衣つむぎ 役)、佐倉綾音(岐神海蘊 役)。
出典:wikipedia
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