新幹線総合システム(しんかんせんそうごうシステム、通称COSMOS(コスモス):Computerized Safety, Maintenance and Operation Systems of Shinkansen)とは、列車の運行管理や制御機器の監視などを総合的に行う列車運行管理システム(PTC)の一種であり、東日本旅客鉄道(JR東日本)と西日本旅客鉄道(JR西日本)が共同で東北新幹線・上越新幹線・北陸新幹線で運用しているコンピュータシステムである。1982年に東北・上越新幹線が開業した当初は、1972年より旧日本国有鉄道が東海道・山陽新幹線で導入していたものとほぼ同じ新幹線運行管理システム(通称COMTRAC(コムトラック):Computer Aided Traffic Control System)と新幹線情報管理システム(通称SMIS:Shinkansen Management Information System)を運用していたが、その後1991年の東京駅延伸開業、1992年の山形新幹線開業などを経て列車本数が大幅に増加したほか、多種多様な車両形式による編成の増備、新線や新駅の開業、在来線へ直通するミニ新幹線による途中駅で分割併合を行う列車(「つばさ」と「やまびこ」など)が登場するなど分割・併合等の運転体系の多様化と複雑化が進んでおり、当初システムの改修では対応が限界に達しつつあったことから、抜本的な新システムとして、1995年11月より導入された。ジェイアール東日本情報システムと日立製作所との共同開発。東京都内に所在するJR東日本新幹線運行本部総合指令室を拠点に、運行ダイヤ・車両・保守作業などを総合的に管理し、計画部門・計画伝達業務・指令の定例業務のシステム化が図られており、指令業務の大幅な刷新が行われているのが特徴であり、当初は輸送計画システム・運行管理システム・車両管理システム・設備管理システム・保守作業管理システム・電力系統制御システム(COSMOS-SCADA)・集中情報監視システム・構内作業管理システムの8つのサブシステムから構成されていたが、設備管理システムは、後に在来線の設備管理システムに吸収統合されており、現在は7つのサブシステムから構成されている。以下に当初に導入された8つのサブシステムの役割について説明する。その後、2008年5月には計算機の老朽化に伴い、輸送計画と運行管理の計算機がリニューアルされ、このリニューアルにより予想ダイヤ機能(ダイヤが乱れた際、列車の着発番線競合など、所定ダイヤから修正を要する箇所を検出・表示し、指令員の変更判断・入力を仰ぐ機能)が従前の最大4時間までから、当日の最終列車が車両基地に入るまでの終日予測ができるようになった。2008年12月29日、システムが使用不能となり、午前6時の始発から約3時間に亘り全線で運転を見合わせる事態となった。原因は、前日の12月28日の列車ダイヤが車両故障や強風等で大幅に乱れたため、翌日使用する車両や乗務員等の運用計画を大幅に修正したものの、システムへの入力がシステム上の日付切替時刻(午前5時)に間に合わなかったため。2011年1月17日午前8時23分ごろ、当日早朝に発生した線路設備不具合に係る対応のため、指令員がダイヤを臨時に変更するデータを入力したところ、予想ダイヤ表示画面が消えてしまったため、データ整合確認のため全線で一時運転見合わせ。その後、午前8時52分に自然復旧し、午前9時38分に全線で運転再開した。原因は、大量の変更データ入力を短時間に行ったため、一時的にシステムの許容負荷を超過したため(概要で述べたように2008年5月に予想ダイヤ表示機能がリニューアルされた一方、システムの最大処理能力は増強されていなかったため、ダイヤ要修正箇所数の検出・表示許容限度数である600件を超過してしまった)。JR東日本では再発防止策として、プログラムの改修を検討するとしている。
出典:wikipedia
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