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日本の廃止・休止競馬場一覧

日本の廃止・休止競馬場一覧(にっぽんのはいし・きゅうしけいばじょういちらん)とは現在廃止または休止されている日本の競馬場をまとめたものである。所在地名は廃止当時の地名で呼称。廃止年は原則として最終開催年で記述しているが、最終開催年と廃止年が異なる場合は廃止とされた年を廃止年とする。本項では中央競馬における廃止(または休止)された競馬場と地方競馬における廃止(または休止)された競馬場について述べているが中央競馬は1954年の競馬法改正により新たに発足したものであり、改正前の競馬法に基づく「国営競馬」を礎としており地方競馬とは運営主体も設立の経緯も異なるため、それぞれ分けて分類している。歴史的経緯などについては、次節で詳述する。本節では、日本における競馬の歴史をまとめる。そもそも日本の競馬というとき『続日本紀』に記載されている701年の競馬や賀茂の競べ馬(くらべうま)、織田信長の安土馬揃え等の記録や相馬野馬追等の無形文化財など一部を除き、ほとんどが民俗の中に埋もれている。このような民俗的競馬の一方、別の競馬の系譜として幕末期に外国人居留地において行われた「洋式競馬」の系譜がある。ただし、「洋式競馬」の明確な定義(馬券発売を伴うことか、あるいは単に洋式馬具で行われることか)は定かではない。いずれにせよ、日本人による「洋式競馬」は1870年に東京招魂社(靖国神社)で初めて行われたという記録があり、その後は各地で「洋式競馬」が開催されたという。馬券発売を伴う競馬が確認されるのは、政府の黙認のもとに1906年に開催された池上競馬場の競馬である。同年に制定された「競馬開催ヲ目的トスル法人ノ設立ニ関スル件」により、根岸・池上・目黒・川崎・板橋・松戸・函館・宮崎・鳴尾・札幌・京都・小倉・新潟・藤枝に競馬会が設立されたこれらの競馬会は、後に函館・札幌・新潟・松戸・東京・日本レース・藤枝・京都・阪神・小倉・宮崎の11倶楽部に再編された。これが中央競馬の源流である。しかし同年制定の新刑法により、馬券の発売は賭博禁止(正確には富くじ禁止)に抵触することとなった。しかし軍馬改良のために競馬が求められたため施設管理や賞金に対して補助金を交付する形態で競馬は存続され、競馬規程が制定された。競馬規程では競馬は民法旧34条の規定による競馬会でなければ開催できないこと、ただし祭典等に際して専ら娯楽のためにするもはこの限りでない旨規定された。この民俗的競馬としての祭典競馬が地方競馬の源流である。因みに祭典競馬の概要を『大井競馬のあゆみ』から抜粋すると、というものであった。後の中央競馬に至る競馬は1923年に補助金の交付による財政負担を軽減するために競馬法を制定し、全国11の競馬倶楽部に対して馬券発売を伴う競馬開催が特許され1936年の競馬法改正により、これらの競馬倶楽部が統合されて「日本競馬会」となり1948年の新競馬法制定に至る。一方、先に述べた1908年制定の競馬規程は1910年に改正され産牛馬組合(後の畜産組合)による競馬開催が認められた。これが今日に直接つながる地方競馬の原点である。この競馬では馬券の発売が認められていなかったものの投票券付きの入場券を販売し勝馬投票の的中者に景品を交付するというような、いわば「脱法的行為」が行われていたため1927年に地方競馬規則が制定され公式に馬券の発売が認められた。1939年には軍馬資源保護法が制定されたことにより地方競馬規則に基づく競馬が廃止され、「地方競馬」の主催者は軍用馬保護鍛錬中央会に移った(後の日本馬事会)。軍馬資源保護法は1945年の敗戦とともに廃止され、翌1946年に地方競馬法が制定され馬匹組合連合会およびそれが構成する中央馬事会による競馬が開催されるまでの間はいわゆる「ヤミ競馬」が開催された。ただし、「ヤミ競馬」の意義については、若干の補足が必要である。一般に「ヤミ競馬」といわれているのは、法律および省令等の中央政府機関の命令に基づかない競馬である。戦後のヤミ競馬は、当然に、これらには基づかない競馬であるが、都道府県規則等に基づき行われたものもある。また、まったく無法規で開始された競馬を後に都道府県規則を制定して、その規則に基づく競馬として開催させたものも多い。日本国憲法施行前の都道府県は、国の地方機関であり、法律に基づかないあるいは中央政府機関の命令に基づかない、王権に基づく地方行政各部の発する独立命令を発することができた。戦後、GHQ指令による財閥解体・独占禁止の流れの中で競馬主催者を政府の特許付与団体としていることが問題視されたため1948年に現行の競馬法が制定され旧競馬法による「日本競馬会」主催競馬は国が主催する「国営競馬」(現在の日本中央競馬会が主催する「中央競馬」)、地方競馬法による「馬匹組合連合会」主催競馬は地方公共団体が主催する「地方競馬」と区別した。本項では上記の「中央競馬」に至る流れの競馬場を「中央競馬場」、「地方競馬」に至る流れの競馬場を「地方競馬場」と呼称する場合がある。中央競馬を開催する競馬場は、競馬法により「12場以内」と定められていた(現在は、「10」に改正されている)。そのうち、競馬法施行規則で指定されている競馬場は現在使用中の10場。残りの2場は、横浜競馬場と宮崎競馬場が指定されていた。なお、1906年に設立された根岸・池上・目黒・川崎・板橋・松戸・函館・宮崎・鳴尾・札幌・京都・小倉・新潟・藤枝の競馬会の競馬場とその変遷をとりまとめると以下のとおりである。戦後廃止、もしくは休止された地方競馬の競馬場が廃止に至った経緯は概ね3つに大別される。また、競馬法に基づく地方競馬場が廃止された経緯も概ね3つに大別される。上記のいずれにも当てはまらないものとして、下記の様なケースも見られる。北海道の地方競馬は、道営競馬(現・ホッカイドウ競馬)と市営競馬(現・ばんえい競馬)の2本立てで開催している。北海道における地方競馬開催成績に関する資料は競馬場ごとの開催成績と主催者ごとの開催成績しか確認できず各競馬場ごとの主催者別開催成績が把握できないため、単に「地方競馬」としてまとめている。戦前の地方競馬は、いわゆる祭典競馬、1908年の競馬規程に基づく競馬、1927年の地方競馬規則に基づく競馬、1939年の軍馬資源保護法に基づく競馬と変遷を重ねた。その他にも都道府県の規則等に基づく競馬も行われていた。さらに言えば、明治初年の競馬場については、地方競馬場あるいは中央競馬場という概念もなかったと言える。これらの競馬場の系譜関係には不明な点もある。また、常設の競馬場であったか否かも不明の点がある。なお、青森競馬場では戦後、競馬法に基づく地方競馬が1949年から1951年まで開催されたが、その青森競馬場が旧青森競馬場であるのか新青森競馬場であるのかははっきりしない。一般に、昔の青森競馬場の跡地として紹介されているのは、旧青森競馬場である。また、地方競馬史には1周1600mとあるのも新旧いずれの青森競馬場であるのか判然としないが、おそらく新青森競馬場であると思われる。しかし、地形図から判断する限り、旧青森競馬場も同程度の規模であるように思われる。なお、栃木県では1880年に県の命令として「競馬取締規則」が制定され、1910年にはその改正も行われたという。1910年といえば、競馬規程の改正により地方競馬の開催が認められていたので、栃木県の競馬は、県独自の競馬として行われてもいたものと思われるが、何処にその競馬場があったのか定かでない。なお、群馬県にも1911年制定の県の「競馬取締規則」があったということから、県独自の競馬が行われてもいたものと思われるが、何処にその競馬場があったのか定かでない。以下、神奈川県の競馬場について記述するが、神奈川県の競馬場については、不可思議な点がある。神奈川県の地方競馬は、祭典競馬は別として、1923年の関東大震災復興を目的として制定された県の競馬規程に基づき開催されていたらしい。同規程に基づき神奈川県には8競馬場が開設されたという。地方競馬規則の制定に当たり、当初は4か所に整理しようとしたが、さらにこれを2か所に整理する必要が生じたという。結果としては、暫くの間、大船、藤沢、平塚、小田原の各競馬場の持ち回りで地方競馬規則に基づく競馬を開催していた。戦後になるが、1946年には、県内の8競馬場で能力検定競励会という競馬が開催されたという。県の競馬規程が何時廃止されたかは不明であるが、日本国憲法公布までの間は、仮に廃止措置がとられていない場合には県の競馬規程は依然効力を持っていたのであるから、県の競馬規程に基づく競馬は、地方競馬規則制定後も引き続き開催されていたのかもしれない。石川県では、1895年制定の県令第8号興行取締規則による競馬が行われていたという。また、1925年には、松任、辰ノ口、津幡、高浜、和倉で郡畜産組合主催の競馬が行われたという。これらの競馬は競馬規程に基づく競馬と思われる。これらの競馬場は1927年まで競馬が行われたというから、地方競馬規則の制定に伴い、廃止されたものと思われる。ただ、辰ノ口と和倉はその後も競馬を開催したというから、その競馬は前記の県令第8号に基づく競馬と思われる。以下、佐賀県の競馬場について述べるが、地方競馬史第1巻の記述には混乱があるため、判然としない部分がある。追って、地方競馬史第1巻によれば、宮崎県内には、地方競馬規則の制定時整理された競馬場として、上記の他に東諸県郡本庄村嵐田、南那珂郡大束村、児湯郡、東臼杵郡に競馬場があったと言う。

出典:wikipedia

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