寒冷地仕様(かんれいちしよう)は寒冷地での使用を考慮した製品のこと。自動車においては特別仕様車の一種で、寒冷地での使用を考慮した機器を装備した自動車に設定されるオプション装備。日本では主に北日本(北海道・東北地方)をはじめ、北陸・甲信越地方(北関東をはじめ、東海、近畿、中国では、オプション品となることがあるが、北関東をはじめ、東海、近畿、中国の各一部地域でも寒冷地仕様を装備した商品を推奨されることもある。)での販売品に見られる。日本車ではトヨタ、日産、スズキ、ダイハツ、三菱自動車などのメーカーが設定している。酷寒冷地である北海道内で販売される新車ではオプション品ではなく初めから寒冷地仕様が標準装備化されており、標準車と比較して価格設定が数万円程度高くなる。他地域ではオプション品扱いとなり、購入者の希望があった場合にのみ装備される。そのため、温暖な南関東・東海地方(岐阜県の一部を除く)をはじめ、九州地方や沖縄県などでも寒冷地仕様を新車購入することはできる。後述の通り、寒冷地仕様車は防錆対策が施されているため、温暖な地域であっても塩害を受けやすい海岸沿いでは寒冷地仕様を選択する購入者もいる(離島などでは塩害防止の目的で、寒冷地仕様車の下回りに更に防錆塗装を行うことがある)。一方、ホンダやマツダ、スバルでは寒冷地仕様の設定自体がなく、販売地域に関係なくこれらの装備を標準化し全国統一価格としている。また、大半の正規輸入車は寒冷地仕様と同等の装備をもっており、メーカー自らそのことを明言する場合もある。例えばヒュンダイ・ユニバースの場合、ヒュンダイモータージャパン公式サイトFAQコーナーに『ユニバースは基本的に「全車寒冷地装備」と思っていただいてよいでしょう。(原文抜き出し)』と明記されている。。標準車との違いとしては、以下のようなものがある。近年では上記以外にも、「ミラーヒーター」「リアフォグランプ」「ワイパーデアイサー(ガラスに凍結したワイパーを融解するための熱線)」「LSD(リミテッド・スリップ・デフ)」「シートヒーター」等の装備とセットオプション化されている車種もある。また、三菱・ランサーエボリューション、スバル・インプレッサのようなラリーでの使用を前提に基本設計された車種や、三菱・パジェロのようなSUVなど悪路・悪天候での走行を想定した車種は最初から寒冷地仕様相当の装備を備えており、別料金で寒冷地向けの最小限装備(ミラーヒーター等)が追加される程度となる。メーカーカタログ掲載仕様のほかにも提供可能な装備が見られ、商用電源で冷却水を温めるシリンダーブロックヒーターや、エンジンオイルを温めるオイルパンヒーターがある。消防車などの緊急車両としての需要が中心であるが、それらと同じエンジンを搭載した車種であれば装着が可能であり、新型車解説書にも記載されている。バスでは、暖地向けが冷却水を利用した温水ヒーターのみの装備であった時代から、ベバストヒーターのライセンス生産を行っていた三国や五光の灯油燃焼温気式暖房機(FF式)を追加装備していた。1970年代まで、北海道で販売される寒冷地仕様車には、夏タイヤと冬タイヤでホイールとチューブを兼用する考え方で、ラジアルタイヤやチューブレスタイヤは一部の高級車を除き設定されなかった。北海道などの酷寒冷地で中古車を購入する場合、低温対策を施していない標準車では冬季間にバッテリー性能低下によるエンジン始動不能など数々のトラブルが生じる可能性がある為、特に北海道内で中古車を購入する場合には他の都府県に比べて注意を要するが、実際は標準車の中古車であっても、寒冷地仕様車同等の大容量バッテリーや、寒冷地用のロングライフクーラントへ交換された上で販売されているケースも多い(購入時に要確認)。また、レンタカー会社では、全国規模で車両の移管を行うことがあり(繁忙期の北海道・沖縄地区等)、また、レンタカーとしての使用を終えた後は、その多くを中古車として売却・流通させることから、前述の理由により寒冷地仕様車の比率も高い。バッテリーの容量が大きいことやヒーターの効きが良いことなど、不慣れなドライバーが使用することに対する対策の一つでもある。
出典:wikipedia
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