『ローマ建国史』(ローマけんこくし、)は、紀元前17年頃にリウィウスによって書かれたとされる歴史書である。本書はローマ建国から始まって第三次マケドニア戦争までの歴史を叙述した歴史書であり、本来は142巻から構成されていたが、現存するのは第1巻から第10巻、第21巻から第45巻である。リウィウスのローマ史は、後にダンテによって評価されたことから、多くの歴史家によって参照された。リウィウスは本書の序章でローマの発展をもたらした指導者の活動がどのようなものであったのかを記録し、紀元前1世紀頃からの政情不安の原因である道徳的な腐敗を描き出すことを目指していると述べている。そして読者にはローマ国民がいかに生き、どのような風俗習慣を持ち、どのように領土を拡大し、またどのように風紀が乱れていったのかを読み取ることを求めている。本書ではまずロムルスとレムス兄弟のローマ建国に至る物語が示されており、ローマ人によるサビニ族の女の略奪、ローマのホラティウス三兄弟とアルバのクリアティウス三兄弟の闘争、ホラティウスの姉妹とクリアティウス兄弟の一人の恋物語などが語られており、ローマ最初の執政官ルキウス・ユニウス・ブルトゥスが現れるまでの歴史が叙述される。またカルタゴの将軍ハンニバルがアルプス越えを実施し、カンナエの戦いで勝利を収めてローマ攻略を目指すポエニ戦争の叙述も行われており、第三次マケドニア戦争ではマケドニア軍が敗北して和平条約を締結する際にローマの将軍がギリシアの自由を宣言する話などが記されている。ニッコロ・マキャヴェッリは、この本の注釈という形で、独自の史論を展開した。(岩波文庫に『ローマ史論』として、大岩誠による日本語訳が収録されている。
出典:wikipedia
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