踏切障害物検知装置(ふみきりしょうがいぶつけんちそうち)は、踏切内の支障物(自動車など)を自動的に検知して、その状態を自動的に列車や駅などに通報する保安装置である。略して「障検」(しょうけん)とも呼ばれる。踏切内で自動車がエンスト・脱輪などで立ち往生した場合は、直ちに発炎筒や踏切支障報知装置(非常ボタン)を使用して、鉄軌道の係員または警察官に危険を通報すべき事と、道路交通法第33条第3項で規定されている。一般に、措置して事故を未然に防止した結果として起きた列車の遅延・運休などについては、鉄道事業者は損害賠償請求をしないのが通例である。しかしエンスト・脱輪などを起こした運転者がパニックに陥ったり、損害賠償の懸念により通報をせずに復旧を試みた結果、重大な事故に発展する場合が後を絶たない。本装置はこのような事故を未然に防止するため、踏切内に障害物が存在する事をセンサーにより検知して、自動的に停止信号を現示したり、特殊信号発光機を作動させて列車の運転士に通報する。このようなシステムのため直前横断が多い踏切では平時でも特殊信号発光機がしばしば明滅することがある。現在、数種類の検知方式が実用化されている。赤外線やレーザー光線を踏切内に投射して、その光を受光器で受け取る方式。支障物が光線を遮る事により検知する、最も一般的な方式である。Rはレシーブ、sはサーブで、バレーボールやテニスのポジションを踏襲している。踏切内に超音波を発射して、その反射波の有無や到達時間により支障物を検知する方式。踏切内の路面にループコイルを埋設して、磁束の変化により自動車の有無を検知する方式。豪雪地帯などでは、積雪により光センサーや超音波センサーが誤動作する場合があるため、この方式が用いられる。一部の遮断機では、遮断竿が遮断しきらない、または遮断後に竿を押し上げるなどすると支障有りと検知するものもある。レーザ光の反射と、出射する方角とで障害物を検知するもの。石川島播磨重工業(現IHI)とJR東日本とが共同開発し、2006年よりJR東日本管内の踏切で導入されている。広く使われている光センサー方式より設備単価は割高だが、通常は1台で踏切全体を監視でき、従来の方式では検知しにくかった歩行者や自転車なども検知しやすいといった特長がある。立体的な撮影が可能なステレオカメラで踏切内を監視して、踏切内の支障物を検知する方式。まだ実用化には至っておらず、現在鉄道総合技術研究所などで研究開発中である。
出典:wikipedia
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