ラネブ（Raneb）は、エジプト第2王朝のファラオである。エジプトの神官マネトはラネブのことを Kaiechos と表記し、エジプトを39年間に渡って統治したと述べているが、この時代の遺物からはそのような権力を持った人物の存在は確証されていない。王表では Kakau と記載されており、ヒエログリフをひっくり返して彼のセレクをネブラと読む研究者もいる。マネトは、彼が神聖な山羊である「メンデス」への崇拝を導入したとも述べている。彼の名前は実際には、神の名前 Ra （Re とも）に由来し、「ラーの子供」を意味する。ラネブという名前は「ラーは神である」とも翻訳できる。ラネブは、ヘテプセケメイの息子または兄弟である。ヘテプセケメイの息子にはペルネブがおり、ラネブはその甥か兄弟にあたる。ニネチェルはラネブの息子であった可能性がある。ドイツのエジプト学者 Jochem Kahl は、謎の多いファラオであるウェネグを、ラネブの二神名であったと結論付けた。ウェネグの実在を裏付けるものは、ジョセルの階段ピラミッドと Tomb S 3014 で見つかった石器に書かれた文字だけである。ウェネグの統治時期やホルス名は未だ分かっていない。

出典:wikipedia