『今昔続百鬼――雲』(こんじゃくぞくひゃっき くも)は、講談社から刊行されている京極夏彦の妖怪探偵小説集。百鬼夜行シリーズの「番外編」となる4作品を集めたミステリー中編集。副題は『多々良先生行状記』。「百鬼夜行シリーズ」でも登場している人物・多々良勝五郎と沼上蓮次を主人公とした中編集である。妖怪伝承のためのフィールドワークの旅先で出会う妖怪に絡んだミステリーをコメディタッチで描いている。同シリーズから他に中禅寺秋彦や里村紘市、伊庭銀四郎が登場。昭和25年初夏から昭和26年秋までの出来事で、掲載作品の時系列としては『姑獲鳥の夏 』以前の話である。ノベルス版の挿絵はマンガ家のふくやまけいこ。甲府に研究旅行していたふたりは、川辺で大きな水音と「カッパ」と呼ぶ声を耳にする。その声に引かれて川に入っていたふたりは、妖怪好きの地主親子に出会う。小説現代2000/1月号増刊メフィスト掲載。諏訪方面に研究旅行していた多々良と沼上。遭難しかけて辿りついた雪深い見知らぬ山の村で、ふたりは「~を返せ」という不気味な声を発しながら徘徊する黒い人影を目撃して驚愕する。小説現代2000/5月号増刊メフィスト掲載。「泥田坊」事件が解決したあと、多々良と沼上、そして救援にかけつけてきた富美は、ついでの調査がてらに遠回りして東京に戻ることにした。しかし迷って、霧積方面に出てしまい、また見知らぬ村で宿泊するはめとなった。村では、男衆が不審な行動をとっており、多々良が首を突っ込んだせいで、今回も一行は渦中に巻き込まれることになる。小説現代2000/9月号増刊メフィスト掲載。東京での衛生展示会で、多々良と沼上は旧知の笹田冨与巳と再会する。笹田は、縁戚が騙されて、持ち出されたまま返ってこない優門海上人の即身仏を探しているという。ふたりは興味をひかれ、出羽に向かう。ノベルス版書き下ろし。
出典:wikipedia
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