辻（つじ）は、日本起源の姓である。旧表記: 。「辻」とは、交差点を表す言葉である。そのため、日本各地に「辻」という地名があり、そこから自然発生的に「辻」を姓として名乗る人が現れたと推測される。派生として辻浦・辻本（辻元）・辻村・辻原・辻下などの姓もある。辻（シプ、チュプ）という姓が韓国にある。「辻」姓の韓国人がいるのは、日本から韓国に帰化した人がいたからである。韓国語では形声文字の要領で「十」と同じ発音の「シプ」（）、あるいは「汁」と同じ発音の「チュプ」（）と発音される。同じように日本から韓国に帰化した人の姓として岡田（カンジョン）、小峰（ソボン）、長谷（チャンゴク）、網切（マンジョル）がある。「辻」は国字（和製漢字）のため、中国人には「辻」という姓の人はいないといわれている。中国語でも「辻」という漢字は使われないため、「辻」姓の日本人は形の似た「」（「過」の簡体字）で代用されることがある。発音の際は、韓国語と同様に形声文字の要領で「十」と同じ発音で「シー」（ピンイン: shí）と読む。「辻」という漢字のしんにょうは、日本では2000年に制定された表外漢字字体表により2点しんにょうが標準とされたが、人名漢字としては1点しんにょう「」である。固有名詞は表外漢字字体表の対象外であるため、「辻」を含む固有名詞は、人（あるいは地名）により1点しんにょうが正式であることもある。（「辻」に限らないしんにょう全般の字形については一点之繞と二点之繞を参照）

出典:wikipedia