トレン・デ・ラ・コスタはアルゼンチンの大ブエノスアイレス都市圏で運行されている、旅客輸送を行う電気鉄道である。元の路線は1891年以降ブエノス・アイレス＝ロサリオ鉄道（）によって1676mm軌間（広軌）で開通し、1908年にはアルゼンチン中央鉄道の一路線となった。1948年にはこの鉄道は国有化され、ミトレ線となったが、1961年にはその一部区間が放棄され、線路は荒廃するに任せていた。1992年には民営化によるこの区間の再開計画が策定され、線路は1435mm軌間（標準軌）に改軌、架線電圧1500Vで直流電化され、運営権を持つ企業SCP社により、1995年4月21日に営業運行が始まった。路線はTBAミトレ線の支線の一つの終点であるバルトロメ・ミトレ駅に隣接するマイプ駅を起点に、ラプラタ川に沿う形（河岸ではない）でブエノスアイレス州のティグレ市にあるデルタ駅までの15.5kmである。起終点を含めて11駅がある。路線はTBAミトレ線の別の支線（終点はティグレ駅）との平行路線とみなすことができる。LRTとして知られているが、道路上を走行する区間はない。沿線の観光施設を含めた開発を目指している。車両はスペインのメトロバレンシアの3700形と同形の、2車体連接の電車で、スペインのCAF社で製造された。設計上の最高速度は80km/hである。主電動機は出力115kWの三相誘導電動機で、編成あたり2基が搭載されており、日本の三菱電機製のGTO-VVVF制御装置により駆動される。回生ブレーキと発電ブレーキを備えている。9編成がある。

出典:wikipedia