アルゼンティニアン・ヘアレス・ドッグ（英：Argentinian Hairless Dog）は、アルゼンチンのブエノスアイレス原産のヘアレス犬種のひとつである。別名はピラ・ドッグ（英：Pila Dog）など。ヘアレス犬種としては新しいほうの犬種で、15世紀ごろに作出されたものである。ペルーから輸入されたペルービアン・ヘアレス・ドッグ、及びペルービアン・インカ・オーキッドが元となっていて、これの冠毛があるタイプの犬から発展したものである。主に愛玩犬として飼育されるのに使われているが、副業として他のヘアレス犬種と同じく、主人の寝床を暖めたり、温シップとして主人家族に本種の体を当てて暖めるのにも用いられた。ちなみに、「医薬品」としての効能は他のヘアレス犬種と同じで、打ち身や打撲、生理痛、風邪や冷え性などである。尚、食用には用いられていない。現在は非常に希少な犬種となっていて、アルゼンチン国内でも中々見ることが出来なくなってきている。少数の愛好家によって保護は行われているが、絶滅の危機にあることに変わりはない。タテガミのあるタイプのペルービアン・ヘアレス・ドッグ（或いはペルービアン・インカ・オーキッド）に非常に似た容姿をしている。引き締まった体つきをしていて、脚は細く長い。マズルも細めで、ヘアレス犬種であるため他犬種と比べると歯の数が少なく欠如している。耳は立ち耳、尾は垂れ尾。コートはほとんどなく、モヒカンのように頭部に毛の房があったり、足先や尾先に部分的に生えている。毛色に制限はない。肌はしっとりとしていて触ると柔らかく暖かい。肌の色はブラックか紫で、それに加えてピンク色のスポットをもつ個体もいる。通常このように毛が少ない個体をヘアレスタイプと呼ぶが、他のヘアレス犬種と同じで毛が全身に生え、歯の欠如がないパウダーパフというタイプの個体も存在する。パウダーパフ個体はロングコートで、遺伝的な安定を図るためにヘアレス個体と交配させるために確保される。性格は愛情深く忠実だが、警戒心が強い。アルゼンチンではあまり問題ないが、毛が少ないので冬季が寒い場所で飼育する際には洋服を着せるなどして保温を行わないと凍えてしまう。ヘアレス個体の場合コートの手入れはほとんど必要ないが、毎日体に犬用スキンクリームを塗ってマッサージを行うスキンケアが必要である。パウダーパフ個体は毎日のブラッシングと定期的なトリミングが必要である。運動量は少なく、かかりやすい病気は両タイプともに皮膚疾患である。

出典:wikipedia